えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

オンデマンドで小津安二郎監督の『東京暮色』を見ました。
『小早川家の秋』と同じくらいの異色作でした。淡々と悲劇は進んでゆき、どう受けとめたらいいのか分からないほどの、エンターテイメント性のない暗く救いのない結末になります。最近、ぼくが読んだ『小津安二郎』の中で平山周吉さんは、小津は『東京暮色』の中で、自ら作った家族の別れや崩壊の物語の底が見たかったのではないかと書いておられたが、なるほどと思う。
ぼくの心に踏切のところにある眼鏡店の看板が怖いようで強い印象として残りました。登場人物の運命を俯瞰する絶対的な視点、すべてを見ている覚者、ブッダの目、だろうか? わかりません。笠智衆の演じる父がラストシーンで唱えるお経は究極の空を表すかのような般若心経かもしれません。
有馬稲子演じる決して笑わない若い女性は早すぎたヌーベルバーグのようで素敵です。別れた母を演じる山田五十鈴の演技がリアルで凄い。
何度も反芻したくなる異色作です。








ロブ・マーシャル監督の『リトルマーメイド』を見ました。アニメの『リトルマーメイド』は、見たことはありません。アンデルセンの鬱な悲しい『人魚姫』とはまったく違う話なんですね。
アフリカン・アメリカンのアリエルは別に違和感はありません。まー、かわいらしいです。海の底にはいろんな肌の色の人魚がいるのをこの映画で知りました。
カニとかカモメとか魚とマーメイドはおしゃべりをして、海の中、みんなで歌い、踊ったりします。ミュージカルだ。舞台は大航海時代のカリブの王国。王子とアリエルは『ローマの休日』のようです。美しくカラフルな海中のシーンから一転して、後半からジブリのアニメみたくなる。そして、ハッピーエンドの大団円。あっという間の2時間15分。おもしろかった。
実写『リトル・マーメイド』|映画 - ディズニー公式|Disney.jp


忍野村へフライフィッシングをしに旅をしました。
魚をさがし、その気配を感じようと川を見つめ、川辺を歩きます。平日でも、土曜日、休日、祝日と同じくらい人がいるのに驚きます。休日幾人かの同じ趣味の人に声をかけられ、みんな苦戦してるようだった。ぼくは、この釣りの旅で二匹、釣れてよかったです。ここの魚はプロの魚で、餌と擬餌針の見分けが鋭いのです。
翌日も釣りをして、帰路につく前に忍野八海に行ってみました。世界中からの観光の人でいっぱいでした。パンデミックの三年間が昔の話になるつつあるのだろうか。ぼくは忘れまい。湧き水の池ではいつもと同じように魚が泳いでいるようだけれども。
帰りに高速道路で車で走っていると、ラジオのニュースで関東で梅雨入りになったというのを聞いた。梅雨が明けたら、また来ますね。
魚をさがし、その気配を感じようと川を見つめ、川辺を歩きます。平日でも、土曜日、休日、祝日と同じくらい人がいるのに驚きます。休日幾人かの同じ趣味の人に声をかけられ、みんな苦戦してるようだった。ぼくは、この釣りの旅で二匹、釣れてよかったです。ここの魚はプロの魚で、餌と擬餌針の見分けが鋭いのです。
翌日も釣りをして、帰路につく前に忍野八海に行ってみました。世界中からの観光の人でいっぱいでした。パンデミックの三年間が昔の話になるつつあるのだろうか。ぼくは忘れまい。湧き水の池ではいつもと同じように魚が泳いでいるようだけれども。
帰りに高速道路で車で走っていると、ラジオのニュースで関東で梅雨入りになったというのを聞いた。梅雨が明けたら、また来ますね。


是枝裕和監督の『怪物』を見ました。
小学校の校長を演じる田中裕子さんの怪演がすごいです。いつも、なぜかヒーローではなくアンチヒーロ、よいものでやなくわるものに、ぼくは注目してしまう。でもこの校長先生も意外な展開となる。
映画の中の時間がかならずしも過去から今へと流れないので分かりにくいところもあるのだけれども、ラストの方の物語の展開に驚き、胸のしめつけられるような感動を覚えました。
子どもを撮ると、是枝監督はうまい。今は亡き青山真治監督の『ユリイカ』(子どもの頃の宮崎あおいが出ている)やら、岩井俊二監督の『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』を思い出したりします。『怪物』の子役の二人、黒川想矢くんと柊木陽太くんがたまらなくピュアで美しいです。子どもはすごいわ。
淡々とした映画で、20世紀には家族をなどの小さいことを描く小津安二郎監督の小津調の小津マジックがあったけれど、21世紀には同じく家族とか小さいことを描く是枝マジックがあるのではないかと思ったりしました。
それから遅ればせながら、坂元裕二さん、カンヌ映画祭の脚本賞、おめでとうございます。
時おり流れる坂本龍一さんの音楽も素敵でした。
映画『怪物』 公式サイト - GAGA
