えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
鈴本演芸場で再び令和六年十月上席昼の部です。前編を見た蝶花楼桃花師匠の「地獄八景亡者戯」の後編を見たいと思って来ました。見た演目を書きつつ、時には少しの感想などを。前座の春風亭貫いちくんの「金明竹」、二つ目の春風一刀くんの「庭蟹」、小梅さんのマジック、春風亭勢朝師匠の「大師の杵」。金原亭小馬生師匠の「辰巳の辻占」で何だかすごく眠くなってしまう。柳家小菊師匠の三味線弾きの、唄いの粋曲、都々逸があり、三遊亭歌奴師匠の「寝床」で爆笑。春風亭正朝師匠の「初音の鼓」、ホンキートンクのお二人の漫才。桃月庵白酒師匠「夕立勘五郎」もおおいに笑いました。仲入りの後、ウクレレえいじさんのウクレレ漫談。柳家小ゑん師匠の「フイッ」はもとは三遊亭円丈師匠の新作で、驚くべきシュールな笑いです。ストレート松浦さんのジャグリング、主任は蝶花楼桃花師匠の「地獄八景亡者戯」の後編です。
桃花師匠の「地獄八景亡者戯」の後編では、実は何度か眠くなってしまった。ぼくは桃花師匠の「地獄八景亡者戯」の一時間半にもなる全編を、再び数年後に聞きたいと思った次第です。そして、おこがましくも、落語という芸能は、例えば、五街道雲助師匠や林家正蔵師匠を見ても分かるように、生涯をかけて、切磋琢磨についやすような芸能だとも思うのです。ぼくが注目する女流の若手の落語家が三人いて、二つ目の鈴々舎美馬さん、林家つる子師匠、そして、今日も拝聴した蝶花楼桃花師匠なのだけれど、もう還暦のぼくには彼女たちの晩年様式の落語を聞くことはできないだろうと思いつつ、寄席の末席に座り、できうる限り、応援し続けたいと思ってもおります。そうだ、やっぱ、寄席は時代を継いで受け継げられるパラダイスなのです。
紀尾井ホールでパソナグループ「夢オーケストラ」のコンサートを見ました。夢オーケストラは、昼間はパソナグループで働いているプロのクラシックミュージシャンではない人たちの集団で、ぼくはその力量と技術に驚いてしまうのですが、そこにプロの指揮者である曽我大介さんが入り、ラストの曲にゲストのプロのピアニストの小原孝さんが入っておりました。曽我大介さんの立ちふるまいのオーラにも圧倒されてしまいます。
「音楽で巡る世界のExpo」というテーマで選曲され、一曲目に演奏された曲はシュトラウスの『美しき青きドナウ』で、その美しい音楽の響きにぼくは眠くなってしまう。2曲目が「ゴジラ」のテーマ曲を作った伊福部昭の『シンフォニア・タプカーラ』。「タプカーラ」とはアイヌ語で「立って踊る」という意味で、その土俗とすら感じさせる現代音楽のような異様な旋律も含み、めったに聴くことのできないこの曲に胸の高鳴る面白さを感じました。20分の休憩をはさんでエルガーのおなじみの『威風堂々』の第一楽章。次にラヴェルの組曲『マ・メール・ロワ』で、その中の「パゴダの女王レドロネット」が細野晴臣さんの作る中華風ポップスメロディーを思い出させ、面白かった。ラストはいつかオーケストラのライブで聴いてみたいと思っていたガーシュインのピアノ協奏曲『ラプソディ・イン・ブルー』を小原孝さんのピアノが加わり、堪能しました。
素晴らしいコンサートの、前から4列目という素晴らしい席のチケットを手配してくれたお友だちに感謝、感謝です。アンケートに要望する曲としてマーラーの五番と書いたぼくだけれど、この戦争の終わらない世界にあって、「子どもと戦争」というテーマでコンサートをしてはくれまいか?
相模大野のアコパで打田十紀夫さんのライブを見ました。脳出血の後の、さらにリハビリの後の打田さんは元気です。素晴らしい演奏でした。リハビリは、初心者向けの自分自身のフィンガーピッキングの教則本『打田十紀夫 フィンガースタイル・ギター・メソッド』を読んで、行ったということですが、ぼくも買ってしまいましたよ。
不謹慎ながらも、ぼくはかっこよくブルースやラグタイム、オリジナルを弾く打田さんを見ながら、ジャンゴ・ラインハルトというヨーロッパの天才ギタリストを思い出してしまう。ジャンゴは自分の暮らしていた馬車のキャラバンの火事で、左手に大怪我を負い、そこから自分の奏法を編み出したという。打田十紀夫さんもこれからもさらに新たな地平へと進化する予感すら、するではないか。これからも打田十紀夫さんを応援し、ライブを見つづけたいと思うのです。
鈴本演芸場で令和六年十月上席昼の部を観ました。観た演目を書き出してみました。前座の桂枝平くんの「十得」、二つ目の春風一刀くんの「子ほめ」、小梅さんのマジック、春風亭勢朝師匠の「紀州」、金原亭小馬生師匠の「紙入れ」、柳家小菊師匠の三味線弾きの唄いの粋曲、三遊亭歌奴師匠の「片棒」、春風亭正朝師匠の「ふだんの袴」、ロケット団のお二人の漫才、隅田川馬石師匠の「元犬」で仲入りとなりました。ウクレレえいじさんのウクレレ漫談、柳家小ゑん師匠の「鉄の男」、ストレート松浦師匠のジャグリング、主任は蝶花楼桃花師匠の「地獄八景亡者戯」の前編でした。
特に印象に残った演目について申し述べます。三遊亭歌奴師匠の「片棒」や隅田川馬石師匠の「元犬」で大笑い。ウクレレえいじさんのウクレレ漫談のウクレレが上手くて感心します。柳家小ゑん師匠の自作の新作「鉄の男」が面白くて大爆笑。主任は蝶花楼桃花師匠の「地獄八景亡者戯」の前編を聴いて、こんな面白くて笑える地獄があったものなら、よかろう。三代目桂米朝の新作にして、十八番の噺だったそうな。全編が一時間半長講にして、今日は前編で後編は別の日にあります。桃花師匠、チャレンジングに攻めております。こりゃ、後編も是非、聴きにこなくっちゃ。寄席はパラダイスですな。
九月の二十九日から三十日にかけて山梨県の忍野へ釣りの旅をしました。泊まったところはいつもの忍野高原ホテルで、地元の人が忍野川と呼ぶ澄んだ湧き水を源流とする桂川でフライフィッシングをしましたが、釣果はボーズ(一匹も釣れないこと)にならなくてよかったという一匹。
ここにこれだけ釣り人が入っているのを初めて見て、驚きます。いつも停めている駐車場もぼくが駐車して満杯なのは、十月一日から禁漁の期間になるからかしら? その明日から来年の三月十四日まで、釣って放つ釣り人も、釣って放たない釣り人も川岸に立たなくなるのを魚たちはどう感じ、思っているのでしょう? この忍野の釣り人の多くは釣れば放つ人なのですが、魚たちは安心になったと思うのでしょうか?
魚たちよ、釣り人は川岸に立たなくなるけれど、川鵜には気をつけな。来年の春にまた会おう。
NHK朝の連続テレビ小説の『寅と翼』が大団円を迎え、終わってしまった。テレビ画面でもうこの人たちに会えないかと思うと、万感、胸に迫り、寂しい。初めて朝ドラをすべての回を見てしまった。時間の都合で見れない時は気になって、インターネットのNHKプラスで見ていた。
ドラマを見ながら、ふと、若いころに読んだドストエフスキーの小説を思い出していた。いろんな、何か欠けた人たちが次々に登場し、時代に翻弄されながら、何度も騒動を巻き起こし、その解決が再び事件となり、フィナーレに向かってゆく。けれども、何も欠けていない人なんているだろうか? そういう意味ではすべての登場人物が気になってしまう。それはドストエフスキーを論じたバフーチンの「カーニバル論」や「ポリフォニー論」のようだ。どうして人を殺してはいけないのかという、倫理の問題までも内包し、ゲイの轟太一や性を捨てた山田よねの半地下の法律事務所は抑圧された人たちの法と正義、自由を探求し、実践するシナゴーグ(ユダヤ教会)のようにも見えてくる。物語の後半、轟太一がぼくの好きな三島由紀夫に見えてしかたなかった。轟の山田への「山田、行けー!」の声は、おまえの見ている世の中のすべての嘘を否定しろという鼓舞のように聞こえてしまう。そのように、戦前、戦中、戦後の日本の最も激しい時代を、佐田寅子とその仲間たちはテレビの中であるけれど生きたのである。
米津玄師の主題歌「さよーならまたいつか!」もかっこよかった。
虎に翼 - NHK
ドラマを見ながら、ふと、若いころに読んだドストエフスキーの小説を思い出していた。いろんな、何か欠けた人たちが次々に登場し、時代に翻弄されながら、何度も騒動を巻き起こし、その解決が再び事件となり、フィナーレに向かってゆく。けれども、何も欠けていない人なんているだろうか? そういう意味ではすべての登場人物が気になってしまう。それはドストエフスキーを論じたバフーチンの「カーニバル論」や「ポリフォニー論」のようだ。どうして人を殺してはいけないのかという、倫理の問題までも内包し、ゲイの轟太一や性を捨てた山田よねの半地下の法律事務所は抑圧された人たちの法と正義、自由を探求し、実践するシナゴーグ(ユダヤ教会)のようにも見えてくる。物語の後半、轟太一がぼくの好きな三島由紀夫に見えてしかたなかった。轟の山田への「山田、行けー!」の声は、おまえの見ている世の中のすべての嘘を否定しろという鼓舞のように聞こえてしまう。そのように、戦前、戦中、戦後の日本の最も激しい時代を、佐田寅子とその仲間たちはテレビの中であるけれど生きたのである。
米津玄師の主題歌「さよーならまたいつか!」もかっこよかった。
虎に翼 - NHK
杜のホールはしもとで「林家つる子・三遊亭わん丈 二人会」という落語会を観ました。今年の四月に抜擢昇進となり真打となった林家つる子師匠と三遊亭わん丈師匠です。まずは前座の三遊亭歌きちくんの「牛褒め」に始まり、三遊亭わん丈師匠の「開帳の雪隠」、林家つる子師匠の「片棒」で仲入りとなりました。仲入り明け、林家つる子師匠の「箱入り」、三遊亭わん丈師匠の「幾代餅」で幕となりました。林家つる子師匠の「箱入り」は水撒きをしている箱入り娘が目に浮かんで笑ってしまいます。そして、林家つる子師匠の得意としている噺が「紺屋高尾」で、それと筋は余りに似かよった「幾代餅」をしまいにもってくるのなんて、わん丈師匠もにくいですな。何でも、古今亭志ん生が得意としていた噺だそうで、志ん生なみにこの古典の人情噺を料理し、ところどころに笑いも入れ、素晴らしいわん丈師匠版の「幾代餅」になっておりました。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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