えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

佐木隆三の『身分帳』を読んだ。
この前に見た西川美和監督の映画『すばらしき世界』の原案となった、あくまでも事実に基づいた小説であることは、この講談社文庫版の同じ本に所収されている『行路死亡人』で明かされる。「行路死亡人」とは「行き倒れになった人」の意味の法律用語で、この短編『行路死亡人』は、『身分帳』の主人公の死の知らせを作者が受けて、その行き倒れになった人との作者の思い出を綴ったものであった。『身分帳』の中で登場する、刑務所帰りの主人公に何かと世話をする、映画の中では六角精児さんの演じていたスーパーの店長など、このような気さくな人格者、大人物が市井に本当にいるのだろうか、とぼくは思ってしまっていたのだけれど、本当にモデルとなる人物がいたことを知りました。
小説を読みながら、主人公、山川一、映画の中での三上正夫に人に惹きつけられ、『行路死亡人』を読み終わったら、あいつは本当におもしろい、いいところのあるやつだったな、となんだか思い出されるようで、本当に寂しく感じ、ぼくの心に悲しみが染みてしまっていくようであった。
長い小説のその読後感は素晴らしく、佐木隆三の言葉を書き述べる力に圧倒される思いがしました。
西川美和監督×六角精児 特別対談
故・佐木隆三の描いた『身分帳』から辿る、旭川刑務所を出所した元殺人犯の衝突と挫折 『すばらしき世界』原案の復刊に寄せて

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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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