えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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町田にある菅原神社にお参りしました。菅原道真公をお祀りしたこの神社の梅の木はまだ咲いておりませんでしたが、凛とした気を感じ、清々しく思いました。


大きな絵馬が飾られており、描かれた牛の瞳のつぶらな光に魅せられ、ぼくは佇んでおりました。


御神籤をひくと「大吉」です。

「第二番 御神籤
 
 ひそみ居し
   ふちの
 龍らの
  時を得て
 雲井に登る
 かげの
 めでたさ
 
 なにごとも末の見込みがある
 改めかえてよい運です
 志強く驕り高ぶる事なく信神すれば
 龍が風や雲を得て天に昇るように出世します
 辛抱が第一です

 運勢 大吉」

ゆめゆめうたがふことなかれ
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ブルータスの特集が「音楽と酒。響く、聴く、語る、レコードとバーの話。」なので、買って、読んでしまった。

いつか、レコードやCDで音楽をかける昼、喫茶店、夜、バーのオーナー兼店員になるのを心のどこかで夢見たりしています。そんなお店のオーナーになったら、音楽だけは、自分の大好きなものしかかけないのだ。サム・クックやロバート・ジョンソンね。

その昔、下北沢にリズム・アンド・ブルースをかけるバー「ストンプ」があって、毎日、必ずダニー・ハザウェイの「ライブ」をかけるようなのだった。もう、そのお店はなくなってしまったけれど、近藤房之助さんがオーナーをしていました。房之介さんはけっこう頻繁にカウンターで飲んでいて、ソウル・チルドレンとか、いろんな知らないミュージシャンの音楽をそこで知りました。

いつか行ってみたい一関の「ベイシー」は載っていなかったけれど、このブルータスに、ぼくと縁のあった下北沢の「いーはとーぼ」や「マサコ」が紹介されているのも、うれしかった。

夢のつづきを見つづけて、おいしいコーヒーやジントニックを作る練習をしないとな。




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斉藤幸平さんの著した『人新世の「資本論」』を読む。1990年以降に生まれた人たちのことをZ世代と呼ぶそうなのだが、この『人新世の「資本論」』を著した若い、1987年生まれの経済学者、社会学者もZ世代の最も後衛にいる人なのかもしれない、などと思いました。スウェーデンの環境問題の活動家、グレタ・トゥーンベリさん、アメリカの大統領の就任式で詩を読んだアマンダ・ゴーマンさんとか、最近の若い人は違うな、何か先まで見えているのかもしれないと思ったりするのだけれども、この斉藤幸平さんもそうかもしれない。

この本では、国連の推奨するSDGs(持続可能な開発目標)に対して、これでもか、これでもかと鋭い批判をしつつ、ある結論に読者は導かれるのです。ぼくが思うに、その瑞兆は日本でも見られ、例えば、子ども食堂とかがそうではないかしら? アメリカで始まり世界に広がったフードバンクとかも。遠く地球の裏側まで見通しつつ、何世代先まで何を残せるかを考え、今、小さなことでもいいから行動を始める、そんな人たちが登場しつつあることが素晴らしいです。ぼくも遅い歩みながら、追いかけてゆきたい、と思ったりします。






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小野正嗣さんの著した『100分de名著 フランツ・ファノン 黒い皮膚・白い仮面』を読む。NHKのEテレの番組「100分de名著」のテキストです。

受信料を安くするためにEテレを無くせと、政治家の誰かが主張しているらしいのだが、Eテレはおいらのよく見る番組が多い。「日曜美術館」とか「心の時代」とか「バリバラ」とか、この「100分de名著」とか。どうか、お偉いさんよ、Eテレを無くさないでくれ。小野正嗣さんって「日曜美術館」の司会の人じゃんか。

で、まだ放送していないフランツ・ファノンの「100分de名著」を先に読んでしまったのです。面白くて一気読みしてしまった。確か、二十歳のころ、フランツ・ファノンを初めて読んで、その本「黒い皮膚・白い仮面」に所収されていた「黒人の生体験」は衝撃的だった。あの二十歳のころ、中上健次を読み、アラン・シリトーを読み、ジェームズ・ボールドウィンを読み、世界にプロテストするような本を片っ端から読んでいて、フランツ・ファノンもそのように読んだのです。

「黒人の生体験」は、ファノンがリヨンの大学で医師になるために勉強をつづけていた学生のころ書いた文で、その怒りの激しさと悲嘆の涙の純度と、まっすぐにものごとを見る、その真摯さに、ぼくは打ちのめされた。ファノンはマルカムⅩの登場以前に遥か先の遠くに到達していたようなのだ。ファノンはこう断言する。

「ニグロは存在しない。白人も同様に存在しない」

そして、またしても、何度でも、ぼくは「黒人の生体験」を締めくくる文を引用しつつ、世界からあらゆる差別のなくなることを願ってやみません。

「しかし私は自分の全存在を賭してこの切断を拒否する。私は自分の心が世界と同じくらい広大なのを感ずる。真実、私の心は最も深い河と同じくらい深いのだ。私の胸は無限に広がる力をもっている。私はこの世へのささげ物だ。だのにその私に不具者の謙譲さを勧めるのか。きのう私は世界に目を開いたとき、空が顛倒するのを見た。私は身を起こそうとした。だが内臓を摘出された沈黙が翼もなえて私の方に逆流してきた。無責任に、〈虚無〉と〈無限〉に馬乗りになって、私はさめざめと泣き出した」





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柳宗悦の『南無阿弥陀仏 付 心喝』を半年ぐらいかけて読了しました。岩波文庫のこの本を読みながら、トピカルな他の本を読み始めたりするのが数冊あって、こんなに時を費やしてしまったけれど、この『南無阿弥陀仏 付 心喝』はとてもよかったのです。

読み始めると、友川カズキさんの歌「問うなれば」を思い出し、その歌を心のどこかに響かせながら、読んでいました。友川さんの「問うなれば」は時宗の開祖であり、捨て聖とも呼ばれた一遍上人の短歌からとって歌っている歌で、上人の短歌はこのようなものなのです。

となふれば仏もわれもなかりけり 南無阿弥陀仏の声ばかりして

となふれば仏もわれもなかりけり 南無阿弥陀仏なむあみだ仏

柳宗悦も述べているが、法然によって開かれた念仏宗、浄土宗は、親鸞によって深められ、浄土真宗となり、一遍で極められ、時宗となったということだろうか? 救われるのではなく、もう救われているのだそう。

「朝鮮の友に贈る書」を書いた柳宗悦にとって、一番の戦後の慶事は朝鮮の独立であるだろうけれども、『南無阿弥陀仏』は終戦直後に書き始められ、彼は戦時中の日本人の悪をまさしく痛感し、戦後、ペンを握り、それでも日本人の魂を救おうと、これを書き始めたのではなかろうか?

『心喝』もまた素晴らしい。「心喝」と書いて「こころうた」と読むのだけれども、柳の短い俳句ほどの長さもないほどの詩に自らの注解がつけれております。これらの詩を棟方志功が版画で表現したものが日本民藝館にあって、それはそれは素晴らしいものでした。『心喝』から一つだけ引用し、春の訪れを待つとします。

吉野山
  コロビテモ亦
    花ノ中





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ブレイディみかこさんと鴻上尚史さんの対談をまとめた本「何とかならない時代の幸福論」が面白くて一気読みしたのですが、読み終わって、溜息が出てしまった。日本って何周、周回遅れなのだろう。ぼくがずっと生きてきた日本は30年間止まりっぱなしだったようでもあるのです。

そういえば、アメリカで右翼の新興宗教みたいな人たちが海の向こうのかの国の国会議事堂を占拠しているのをCNNで見て、何てアメリカさんも遅れてしまった国になってしまったのだろうと思った。しかも、これは、1970年ごろに日本の若い新左翼の学生が達成したかったことではないのか? なんという歴史のアイロニーで、時が経つとはこういうことなのだろうか? その後の新政権での大統領就任式での若い詩人の言葉に溢れる希望に感激したのだけれども、今じゃ、「希望」という言葉も日本では死語かもしれない。

あー、閉塞してばかりではいられない。ブレイディみかこさんと鴻上尚史さんのように、いやなことはいやと言い、好きなことをしぶとくやり続け、愛すべき人を愛し続けるしかない。







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横浜美術館に「トライアローグ」展を見に行きました。近代以降、印象派の後から現代までのアートのコレクションを誇る横浜美術館、愛知県美術館、富山県美術館の合同企画だけあり、見ごたえがあり、とてもおもしろかったです。多分、この三館を合わせると、収集したコレクション数は4万点を越え、5万点に近いらしい。これらの膨大な中から19世紀が終わる頃以降のよりすぐりの120点余りが、展示されていて、素晴らしかったです。

ぽつんと飾られたイヴ・タンギーの絵に、ぼくの心のどこかで何かに感傷し、鳥肌がたってきていた。今のぼくの心のどこかにはタンギーの絵に強く反応してしまう何かがあるのだろう。


芸術は決してむずかしくはない。考えるものでもない。先ずは感じるものなんだ。

横浜はこんなに素敵な美術館があっていいなぁ。相模原市にもいつか、美術館できないかな、と思ってしまいますが、その横浜美術館のこの「トライアローグ」展の後、2023年まで改修工事のために休館するという。新しくなった横浜美術館も楽しみですね。

トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館

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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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