えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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町田市立国際版画美術館で「西洋の木版画 500年の物語」展を見ました。

聖書やキリスト教の本の挿絵として、初めは発展して来た、ヨーロッパやアメリカの木版画はその本の挿絵としての役割を銅版画にゆずり、木版画そのものの美術として発展してゆく。挿絵が木版画が銅版画が変わっていく狭間でのリチャード・ドイルの妖精の絵本の挿絵がとても素敵でした。

その頃、日本からたくさんの浮世絵が輸入され、美術界を揺るがしもする。黒色を大胆に使ったフェリックス・ヴァロットンの作品の形は浮世絵というより花札の図柄を思い起こさせるもの。

ポール・ゴーギャンの版画も見ることができた。けれど、ぼくは、ある時、ゴーギャンがタヒチを描いた絵にはどうして女たちばかりで男たちは出てこないのかという論考を読んで以来、これらの南の国の楽園などはなかった、その南の国の楽園はゴーギャンが彼の心の中に作ったもので、それを描いたものだあったと思ってしまう。ゴーギャンの罪深さは植民地主義の問題も内包しているのではないかしら。絵は心で感じるものではあるけれども。

などと思いながら、来た順路をさかのぼり、ぼくは再び、リチャード・ドイルのかわしらしい妖精の版画を見に戻っていました。

西洋の木版画 500年の物語 | 展覧会 | 町田市立国際版画美術館
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ベンジャミン・ターナー監督とゲイブ・ターナー監督による共同監督での「メイキング・オブ・モータウン」を見ました。1960年代にヒットチャートの上位をビートルズとともに分け合ったデトロイトの音楽レーベルの「モータウン」の会社がデトロイトにあって、ロサンゼルスに本所地をまでのドキュメンタリーです。

社長のベリー・ゴーディと副社長のスモーキー・ロビンソンがあのころの「モータウン」を楽しくしゃべくりあっております。このポップ・ミュージックに偉大なる貢献をしたお二人はとても元気で、仲が良い感じで、公民権運動の1960年代のことを思えば、音楽というジャンルにとどまってはいなくて、こういう二人のことを「朋輩」とか「戦友」というのではないかしら。

「モータウン」のアーティスト、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ、テンプテーションズ、マーサ&ザ・ヴァンデラス、シュープリーム、マーヴィン・ゲイ、スティービー・ワンダー、ジャクソン5らの歌う古い貴重なフィルムがきら星の如くに映画館のスクリーンに映し出され、すばらしい音楽が館内に広がっていく音楽映画であるとともに、この映画は「モータウン」という素晴らしい会社そのものを描いた映画ともなっています。あー、ぼくはこんな会社で働いてみたかったとも思ってしまう。なんだか、これから独立して新しいことを始めようとしている若い人たちに是非、見て欲しいとエンドロールを見ながら思っていました。旧友、ベリー・ゴーディについての音楽の何か特別のものを天から与えられたスモーキー・ロビンソンの言葉を紹介しますね。

「才能のある人間はいる。ただ、ベリー・ゴーディというリーダーはいない」

あっ、そうか、新しいことを始めるに、おいらも遅くはないか。

「メイキング・オブ・モータウン」公式サイト
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星野哲也監督の映画『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』を見ました。岩手県の一関に「ベイシー」という古いジャズ喫茶があって、そこを追いかけたドキュメンタリー。

ジャズ喫茶「ベイシー」もかっこいいが、「ベイシー」のマスター、菅原正二さんが、さらに輪をかけて、かっこいい。菅原さんの「ジャズというジャンルはない、ジャズな人がいるだけだ」は名言だなぁ。この「ベイシー」という喫茶店、ある時、霊媒師がやってきて、ここにはいろんな霊が住みついている、お祓いをした方がいい、と言われ、菅原さんは一人も払わないでくれ、と答えたという逸話も残る。音楽の歴史のようなそこには、いろんなミュージシャン、それこそ、カウント・ベイシーからエリビン・ジョーンズ、安倍薫から渡辺貞夫、坂田明の面々、いろんな人がやってきているのを壁一面の書置きも物語っているのです。

ぼくも今夜はレコードで古いジャズを聴きましょうかね。

『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』公式サイト
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渡良瀬の地の旅をしました。

昔から行ってみたいと思っていた足尾鉱毒事件田中正造記念館に見学をしに行きました。昔、相模原に住んでいたという初老の紳士から田中正造と足尾鉱山の鉱毒事件について丁寧な説明を受けました。内村鑑三の書いたぼくが何度も読み返した名著に「代表的日本人」という本があるのだけれども、そこに五人の日本人が取り上げられている。西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の五人です。もしも六人目としてこの本に登場する人を明治以降の日本人から選べば、生涯をこの広い地、村々と人びととともに生きた田中正造が選ばれるのではないかいら。パネルの説明を受けながら、何度も同じ過ちを繰り返している日本人と近代が日本にもたらした病のようなものを思ってしまう。田中正造の没した 1913年(大正2年)9月4日からおよそ一世紀後のこの前の東日本大震災の時、廃坑となっている足尾鉱山の跡地から鉱毒が再び流れ出したというのです。


夕方の桐生の町をぶらぶら歩いてみました。人のいない古い神社、桐生西宮神社がいい風情でした。知らない町を歩くのもひさしぶりだな。夜も暮れぬころから居酒屋「左門」に入り、生ビールと日本酒をまぐろをつまみに飲みました。美味しかった。「左門」を出て、夜の小さな街を歩いていると「ヴィレッジ」というライブ・バーがあり、入ってみました。ぼくの知らないシンガー、我孫子智子さんのグループのライブの日でした。ジャズのスタンダードを中心にいろんな歌を演奏してくれます。知らない町で行き当たりで聞く生の音楽にいやされます。お店の内装に飾られた絵がまたいい。ひさしぶりにアイラモルトの名ウィスキー、ラフロイグのロックがおいしい。グラスには丸く削られた氷が入っていて、この店はできるな。ラストの曲はフランキー・ヴァリの歌ったスタンダード・ナンバーの名曲「君の瞳に恋してる」。楽しかった。




この旅の目的は鉄分補強だったのです。わたらせ渓谷鐵道を往復しました。わたらせ渓谷鐵道は渡良瀬川に沿って登ってゆきます。渡良瀬川では魚も住めるようになり、その流域は米も実るようになった。列車にゆられながら、いつのまにかうつらうつらしつつ、わしらのことを忘れんでくれてありがとなという苦しみを生きた昔に人の声を聞いたような気もしたのです。






桐生天満宮と宝徳寺に参り、帰って来ました。
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こんな夢を見た。ぼくはどこかの講堂にいてビジネスに関係した講演会かセミナーでスピーチを聴いている。それが終わると舞台の袖から客席に出てきた女子に声をかけられる。あら、ひさしぶり、なつかしいね、この後、居酒屋に飲みにでも行こうよとその女子に声をかけられ、ぼくは、いいね、行こう、行こうと答える。本当に十年以上ぶりに会った友だちなのだ。外の出ると以前、勤めていた会社の人が一杯いて、これから呑みに行く人を募っている。ぼくは手をあげ、一緒に飲み行こうとして、その集団の後を歩きだす。宴会をする居酒屋は「いろは」という駅の近くに店らしい。ひさしぶりに会った友だちの女子には居酒屋に着いてから連絡しようと思う。ところがその集団からぼくは遅れ、独りになり、あたりの風景は林から深い森に変わり、なかばぼくは迷子のようになっている。どうしようかと思い、あの前の会社の点呼をとっていた人の携帯の電話番号がぼくのスマホに登録されているはずだと思い出し、電話をかけようかなと思っている。居酒屋に着いたら友だちの女子にスマホから電話するつもりだ。ここはどこなんだろうとぼくはあたりを見渡している。

そこで目が覚めた。朝、その夢を反芻していると、ぼくの家の部屋の壁を小さな蜘蛛が歩いているのを見た。ぼくは蜘蛛がいい動物にしかいつも見えないのだった。ぼくは蜘蛛をそっとほっておく。蜘蛛はじっと網をはって、悪い夢を取ってくれる。そして、ぼくが軽く自由になったなら、その細い糸で、ぼくをそっと引き上げてくれる。蜘蛛は「天と地を結ぶもの」、「天から幸運が下りてくる象徴」。

ゆめゆめうたがふことなかれ
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ジャマイカのToots Hibbert、大好きな歌手でした。地上での生はおしまいになり、今ごろは空の上から、歌ってくれているのだろう。これは1975年のご機嫌なライブです。

Toots & the Maytals - Full Concert - 11/15/75 - Winterland (OFFICIAL)

大好きなToots & the Maytalsのバラード「Daddy」を意訳してみました。

♪♪♪
父ちゃん、ぼくために母ちゃんに話しておくれよ
何か話して欲しいんだ
ぼくがここにいていいんだって
母ちゃんに会いたかったんだ
母ちゃんに抱きついて
母ちゃんと昔話でもして、母ちゃんにキスをして
母ちゃんの手を握って、揺すぶって
だって、母ちゃんが大好きなんだ
何か言ってよ
父ちゃん

何か言ってよ
父ちゃん
ぼくはずっと家から離れていた
どうやって帰ったらいいのかわからなかった
ある夜、ふと目が覚めると
ぼくははっきりわかったよ
こんな景色はみたことなかったと
母ちゃんと父ちゃんに会えたらなって
ぼくを見ておくれ
けれど、それは夢だった
それで家に帰ろうと決めたんだ
ぼくは橋を渡り始めた
ぼくはドアのところに
ジーンという一人の少女を見えた
彼女は
トューツ、あなたがここを出て行ってしまう前に
わたしはあなたに新しい名前をあげたのよ
ぼくがどうしてときくと
母さんはね
あんたがとても偉い人になるようにって思って
それはサティン・オー・ボノって名前なの
サティン・オー・ボノってぼくを呼んでもいいよ
とっても変わったいい名前だね…♪♪♪

Toots & the Maytals - Daddy.






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藤井道人監督の『宇宙でいちばんあかるい屋根』を見ました。

桃井かおりさんが「星ばあ」という浮浪者みたいな不思議なおばあさん役で出演していて、時の流れを感じてしまった。けれど、桃井かおりはやっぱ桃井かおりでした。ぼくらの世代では桃井かおりさんは萩原健一が主演したテレビドラマ『前略おふくろ様』の海ちゃん役を思い出すのだけれど、そのちょっと後に桃井かおり主演の『ちょっとマイウェイ』というドラマが好きでしたよ。桃井さんの主演の映画で、渡瀬恒彦と共演した前田陽一監督の『神様のくれた赤ん坊』は、ぼくが何度も見てしまった名作です。桃井かおりさんは偉大なる映画女優です。

「大石つばめ」役の清原果耶さんが可憐! この『宇宙でいちばんあかるい屋根』が映画初主演だそうです。エンディングロールにかかった主題歌はCoccoの作詞・作曲で清原果耶さん自身が歌っています。清原果耶さんは絶対に大スターになりそう。

藤井道人監督は日本アカデミー賞を取った社会派の映画『新聞記者』の監督で、まったく趣向を変えたファンタジー作『宇宙でいちばんあかるい屋根』での映像はとてもリリカルで美しくて、時おり夢の中のよう。とても驚きました。

あー、いい映画、見ました。

宇宙でいちばんあかるい屋根のオフィシャルサイト
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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