えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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国民宿舎の丹沢ホームにフライフィッシングのフィッシングエリアがあるというので行ってみました。


神奈川県の清川村から秦野市に向かう山の中の細い道を車で走らせるとその中間点にあって、対向車が来ないことを祈りながら走らせる。(帰り道は対向車線に車が来て、ちょっとあせった。)クマ出没注意のマークのある看板も見えて、鹿が歩いているのを目撃。朝早く、丹沢ホームに着き、遊漁券を払うと、丹沢ホームの主人から山蛭に気をつけてください、などと言われる。ウェイダーを着ているからか、山蛭は大丈夫でした。

自然そのままのフィッシングエリアで、苦労して入渓すると深山幽谷のままの渓谷と川でした。魚はそこかしこにいるのが見えます。初めて行くところのいつものボーズ(一匹も釣れないこと)じゃなくて、何匹かはフッキングできず、一匹はバラしたのだけれど、二匹釣れたことはよかったです。夏が過ぎたらまた来たいと思います。
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大江健三郎の著した『晩年様式集』を読了した。この小説の背景として、東日本大震災とその後の原発の廃炉を求める運動があり、虚実ないまぜとなった作家自身の一人称で書かれた小説であった。とても読み進めるのが難しかったのは、先行となる多くの小説を読んでいなくては、分かりにくい部分もあったように思われる。大江健三郎という大きな物語群が終わってしまって、やはり寂しい。いつか、先行するたくさんの大江健三郎の小説を読んでから、再び『晩年様式集』を手にしたいと思います。







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紫陽花が美しかろうと思い、長谷観音の在する鎌倉の長谷寺に参りました。



すべてを慈愛の目で見る長谷観音(写真撮影禁止)は素晴らしかったのですが、紫陽花の路は世界中の観光客でごったがえししていて、整理券を配布し、110分待ちだというので諦め、大仏の在する高徳院へ。


青空に映える陰りのない大仏様がよろしかろう。心も晴れ晴れいたします。
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オンデマンドで小津安二郎監督の『秋刀魚の味』を見た。『秋刀魚の味』は『東京物語』と同じぐらいぼくは惹かれて何度も見てきた。

『秋刀魚の味』は『晩春』、『麦秋』、『東京物語』のような父と娘の物語の原点に戻ろうとした物語ではないか? 『東京物語』の後、小津はいろんな新しい試みをしているけれど、それらの新しさを封印して、カラーの映画で原点に戻ろうとした。

『秋刀魚の味』では小津映画の常連の俳優が総出演して、揃い踏みしているようなところがある。違うところがあるとするならば、ヒロインでの登場人物としての原節子がいないこと。原節子が一人で担っていた陽と陰、その他のの魅力を当時の松竹映画の新進の岩下志麻、岡田茉莉子、岸田今日子の三人で微妙に役割分担しているかのようだ。

もう一つとして、前景化せずとも強い基調音として「軍艦マーチ」が常に流れていることだと思う。主人公の父がレコードでかかる「軍艦マーチ」を初めて聞くときの笑っているのに何か恥だと思い、躊躇し、心のどこかで泣きべそをかいているかのような笠智衆の表情が素晴らしい。そして、主人公の父がラスト近くのバーでのシーンで「軍艦マーチ」を聞きながらされる隣の酔客の会話はまったく残酷で、人生の意味のすべてを再び打ち砕くかのようだ。

『秋刀魚の味』は小津調の父と娘の別れの話であるとともに、一つの戦争のシーンもなくとも決して語られなかった戦争について、三度も従軍した小津の忘れえぬ悔恨がにじみ出てもいる名画だ。『秋刀魚の味』を見るたびに、この映画は新しい何かをぼくに語りかけるかのようなのだ。

昭和三十七年、小津映画のこれが最期の作品となった。お見事。

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上野の鈴本演芸場に初めて行ってみました。ここは席とかゆったりしていて快適です。昔の林家こぶ平、今の林家正蔵師匠の「茄子娘」がとてもよかったです。林家正蔵師匠、すっかり落語界の大御所だ。
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オンデマンドで小津安二郎監督の『東京物語』を見ました。

この映画は何度も見ていて、ぼくの記憶の底にいくつものシーンが眠っていて、それが揺り動かされ、起きだすかのようで、胸がドキドキして、目頭が熱くなりながら、目を皿のようにして見続けました。

スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』、オーソン・ウェルズの『市民ケーン』をおしのけて、小津の『東京物語』は2012年の英国映画協会の「サイト&サウンド」誌の「映画監督が選ぶ至上最高の映画」で第一位となっています。ヴィム・ヴェンダーズやアキ・カウリスマキ、ポール・シュレイダーもいわずもがな、ウッディー・アレン、マーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノらも『東京物語』にやられてしまっているのだ。総合芸術といわれる映画だけれど、『東京物語』は世界の宝なのです。

今日も世界のどこかの街の映画館のリバイバル上映として、もしくは場末の名画座で、『東京物語』はかかっているにちがいありません。
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オンデマンドで小津安二郎監督の『東京暮色』を見ました。

『小早川家の秋』と同じくらいの異色作でした。淡々と悲劇は進んでゆき、どう受けとめたらいいのか分からないほどの、エンターテイメント性のない暗く救いのない結末になります。最近、ぼくが読んだ『小津安二郎』の中で平山周吉さんは、小津は『東京暮色』の中で、自ら作った家族の別れや崩壊の物語の底が見たかったのではないかと書いておられたが、なるほどと思う。

ぼくの心に踏切のところにある眼鏡店の看板が怖いようで強い印象として残りました。登場人物の運命を俯瞰する絶対的な視点、すべてを見ている覚者、ブッダの目、だろうか? わかりません。笠智衆の演じる父がラストシーンで唱えるお経は究極の空を表すかのような般若心経かもしれません。

有馬稲子演じる決して笑わない若い女性は早すぎたヌーベルバーグのようで素敵です。別れた母を演じる山田五十鈴の演技がリアルで凄い。

何度も反芻したくなる異色作です。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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