えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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釣り、フライフィッシングに行こうと、朝早く起きたはいいが、なんだか軽い二日酔いぎみでした。残っていた小さな理性が働き、もしかいて、酒気が残っているのではないかと思われ、夕方五時から新型コロナウィルスワクチン接種の予約もあって、釣りに行くのをとりやめ、そのまま眠ってしまっていました。

遅い朝ご飯の後、そうだと思い立ち、ぜひ見ておかねば、と思っていた平塚市美術館の展覧会『けずる絵、ひっかく絵』を見に行きました。

まずは平塚市美術館で同時開催中の展覧会『リアルのゆくえ』を見ます。現実を写し取ろうとする具象絵画の展覧会。本物の手にしか見えない佐藤洋次さんのシリコーンで作られた義手に驚く。深堀隆介さんの一年か二年前に樹脂で作られた一合升で泳ぐ金魚の江戸情緒の涼やかな美しさよ。

さて、お目当ての『けずる絵、ひっかく絵』です。埼玉県の丸木美術館で見た山内若菜さんの巨大な日本画に再会しました。圧倒的なマチエールの絵の凄みから現われるそれは、頭でっかちになった現代美術がもしかして忘れてしまったかもしれないもの「祈り」であるような気がして、ぼくは佇み、ただ見入ってしまっていました。

家に帰り、パンフレットを見ていたら、山内若菜さんのこんな言葉が深く印象に残りました。

「描いているうちに、展示しているうちにしわができ亀裂や穴が生まれ、その亀裂を見ていたら、レーナード・コーエンの「すべてのものに亀裂がある。そして、それが光の入る唯一の場所」(Anthem)という歌詞を見つけました。今、この世界は亀裂だらけなのではないか、という素材からの発見。穴こそ光が入る。傷口からこそ希望が見えるのだと気がつきました。」
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近所のスーパー「ライフ」に近ごろ、神奈川県松田町の酒蔵、中沢酒造の希少な銘酒「松みどり」の純米酒が置かれているんだよね。見かけると買ってしまいます。爽やかな、すっきりした美味しさです。
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川崎大師自動車交通安全祈祷殿に一年に一回の車の安全祈願に行ってまいりました。

その足で、川崎大師こと平間寺にお参りしました。

お香を炊き、護摩木の「病気平癒」と書き祈願しました。寛解あって完治なしのぼくの病気と仲良く生きていけたらいいのです。今の世の中を見渡して、「世界平和」と書いてもいいなと思いました。

お釈迦さまが生まれといういわれのお花まつりの晴れた一日、境内の桜が満開で、とてもきれいで、そして、初めて本堂に入り、お坊さまの読経を聞きます。何人もの僧侶が読経するユニゾンを聞いていると、なんだかトリップするわ。そんな言い方、するな、罰当たり、と心の内の小さな声。

春ですね。
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こんな夢を見た。ぼくは父と母から、おまえは本当は大学を卒業してはいないんだろう、と責められている。ぼくは卒業したと答えるが、父と母に聞き入れられず、どんな卒業論文を書いたのか、と聞かれる。ぼくは武田泰淳について書いた、と答える。父に、現代文学か、くだらん、それも嘘だろう、となじられ、どんな卒業論文なのか、武田泰淳がどんな作家なのか、説明しろと言われる。ぼくは、武田泰淳について中国にとても深い関わりがあり、第二次世界大戦の中国大陸での従軍体験のある作家であることなどを説明し始め、小説「ひかりごけ」のストーリーを話し始める。すると、母とぼくはその「ひかりごけ」の物語の中に入り込んでいるようなのだ。その物語の中で、とあるひなびた食堂で、金箔をふりかけた不思議な食べものを見る。これを食べてしまえば、母もぼくも、ひかりごけのうっすらとぼんやり吸い込むような光を身にまとうことになるんだ、と思い、躊躇している。

そこで目が覚めた。ぼくは連日のウクライナでの戦争のニュースに神経がまいってしまっているのだろうか? 誰も殺したくない、と思いつつ、殺し、殺され、今も死んでいっている若い兵士のことを思う。谷川俊太郎さん作詞、武満徹さん作曲の反戦歌「死んだ男の残したものは」が耳に聴こえてくるようなのです。

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ケネス・ブラナー監督の『ベルファスト』を見ました。1969年の北アイルランドのとある港町、ベルファストを描いた監督自身の少年時代の自伝であるような映画です。

ジュード・ヒル演ずる子ども、バディが素晴らしい。カトリーナ・バルフ演ずるお母ちゃんが素晴らしい。ジェイミー・ドーナン演ずる父ちゃんのある意味、孤立した立ち位置は、いかにも、厳しく苦しいぞ。がんばれ、父ちゃん。コリン・モーガン演ずる兄ちゃんのビリーもいて、困難な時代の中、バディに人生を生きる知恵を授けてくれるキアラン・ハインズ演ずるじいちゃんやジュディ・デンチ演ずるばんちゃんもいる。なんとも心温まる家族劇となっていました。

全編でベルファストが生んだ哲人のようなブルー・アイド・ソウル・シンガー、ヴァン・モリソンの歌が流れ、これもぼくにとってはとっても気持ちいい。ビルボード東京やブルノート東京で音楽を聴きにいった時のアンケートの、これから見てみたいアーティストには、いつも「ヴァン・モリソン」と書いてしまうのです。

映画『ベルファスト』オフィシャルサイト 全国絶賛公開中!
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山梨県の忍野村の桂川で釣りしに旅をしました。


忍野村に着いてすぐに、フライフィッシングのプロショップ「リバーズエッジ」でついに忍野ネットと呼ばれる柄の長いおよそ人の丈のほどもあるランディングネットを手に入れました。かっこいい。なんでもこれを作る人がいなくなったか、やめてしまったかで、店頭に並んでいるものおしまいになるそうで、大事に使ってください、と手渡されました。手に入れられて、とてもよかった。忍野ネット、かっこいい。

昼前から釣りを始めましたが、強い風に苦戦しました。昼過ぎから、小雨が降り始め、午後の三時ごろには本降りで風もやまず、寒くなってくる。無心に竿を振り続け、二匹ほどフックできたけれど、取り込み途中であっけなくバラしてしまい、ボウズとなってしまいました。

夕方の五時過ぎに寒さに震えながら、宿「忍野高原ホテル」に向かいます。お風呂に入り、食堂で夕飯を食べていると、給仕をしているおかみさんが三人組の男の人たちと話をしています。そのお三方も釣りの旅らしく、それぞれ一匹づつ釣り上げたとのこと。釣り歴は一人は二十年、一人は十年、一人は三年だとのこと。おかみさんにボウズであったことを話すと、一年、二年じゃ忍野では釣れなくて当たり前なのよ、バラシが二匹でよかったじゃない、けれど、明日は天気もよさそうだし、釣れるわよ、と言われ少しほっとしました。

さて翌日も釣りです。朝は靄がかかり、少しづつ晴れてきて、また曇り。フライフィッシャーマンに、魚、少ないですね、などと声をかけられます。確かに少ないですね、とぼくも答えます。魚たち、どこへ行ったんだろう? そんな中、少し魚が溜まっているようなところを見つけ、フライを振り込むと、魚がその毛鉤を何度も覗き込むけれど、パクリとやってくれません。そうこうしてるうちに、ぼくは魚の少ない、理由を見つけたのです。あるところで、鱒たちがメダカの学校みたいに、大きな群れをなして、目の前を通り過ぎていったのです。放流したばかりの魚は底の方で群れのようになっているという話をどこかで聞いたことがあるような気がするけれど、驚くべき光景を目にしました。けれども、そのうちカップルができたり、こんな大群の中にいたんじゃおいしいものを食べれないよ、とかって思って、少しづつばらけてくるのでしょうか?

二日目もボウズでしたが、次こそは、遊漁券は年券を買ったし、忍野ネットもあるし、忍野村の桂川にまた来るぞ。魚たち、待ってろよ。
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カーク・ディーターさんとチャーリー・マイヤーズさんが著し、坂東幸成さんの訳による『THE LITTLE RED BOOK OF FLY FISHING 鱒釣師のための250のヒント』を読了した。

クリスチャンにはバイブルがあるように、イスラム教徒にはコーランがあるように、ユダヤ教徒にタルムードがあるように、フライフィッシャーには『THE LITTLE RED BOOK OF FLY FISHING』があるのだ。しかも、バイブルと違って、読んでも眠くならない。昔、心理学者の河合隼雄さんは「法華経」のよいところは、読むと眠くなるところだと言っていたけれど、ぼくは眠れない夜、きまって聖書を読んでいると眠くなりました。

さて、ユダヤ教徒にとってタルムードがどういうものかは、ぼくはよく知らない。けれど、ぼくは、人生のこの先、『THE LITTLE RED BOOK OF FLY FISHING』を、クリスチャンが生涯、何度もバイブルを手に取るように、イスラム教徒が生涯、何度もコーランの詠唱を聴くように、日本の禅者が生涯、何度も般若心経を読経するように、読むことでしょう。

Sheridan Andersonの『Curtis Creek Manifesto』とこのKirk Deeter & Charlie Meyersの『THE LITTLE RED BOOK OF FLY FISHING』でフライフィッシャーは二冊の聖典を持つことができたのだ。





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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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