えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ





神奈川近代文学館に『生誕120年 没後60年 小津安二郎展』を見に行く。
展覧会の入り口で小津安二郎の映画の予告編が流されていて、それを見ただけで、懐かしさに胸がしめつけられ、目頭が熱くなる。ふと、この前亡くなられた坂本龍一さんのことが頭に浮かぶ。死に近づき、それを意識したインタビューの答えで坂本さんは小津の映画が好きだ、涙が出ると語っていた。教授、若い教授自身から「反動!」と怒鳴られるのじゃないのとぼくはひとりごちる。
昔、戦中の山中貞雄の『人情紙風船』という映画を見たら、小津安二郎の映画には山中の映画の痕跡がたくさんあるような気がした。この展覧会を見ながら、映画監督の盟友でありながら自分より若く、しかも戦地で死んだ山中貞夫への、同じく戦地に行き生きのびた小津安二郎の戦後の映画は、山中への追悼であるような気もした。小津は山中と中国の戦地で会っている。
ぼくは小津安二郎の映画はすべて好きだが、その中でも『東京物語』と『秋刀魚の味』が甲乙つけがたく好きだ。小津安二郎の戦後の映画をすべて再び見てみたいと思いながら展覧会を後にした。
神奈川近代文学館は港の見える丘公園の中にあり、そこのイングリッシュ・ガーデンの薔薇が最盛期をむかえ、まことに美しく咲き誇っていた。
特別展「生誕120年 没後60年 小津安二郎展」
展覧会の入り口で小津安二郎の映画の予告編が流されていて、それを見ただけで、懐かしさに胸がしめつけられ、目頭が熱くなる。ふと、この前亡くなられた坂本龍一さんのことが頭に浮かぶ。死に近づき、それを意識したインタビューの答えで坂本さんは小津の映画が好きだ、涙が出ると語っていた。教授、若い教授自身から「反動!」と怒鳴られるのじゃないのとぼくはひとりごちる。
昔、戦中の山中貞雄の『人情紙風船』という映画を見たら、小津安二郎の映画には山中の映画の痕跡がたくさんあるような気がした。この展覧会を見ながら、映画監督の盟友でありながら自分より若く、しかも戦地で死んだ山中貞夫への、同じく戦地に行き生きのびた小津安二郎の戦後の映画は、山中への追悼であるような気もした。小津は山中と中国の戦地で会っている。
ぼくは小津安二郎の映画はすべて好きだが、その中でも『東京物語』と『秋刀魚の味』が甲乙つけがたく好きだ。小津安二郎の戦後の映画をすべて再び見てみたいと思いながら展覧会を後にした。
神奈川近代文学館は港の見える丘公園の中にあり、そこのイングリッシュ・ガーデンの薔薇が最盛期をむかえ、まことに美しく咲き誇っていた。
特別展「生誕120年 没後60年 小津安二郎展」


伊勢真一監督の『PascaLs しあわせのようなもの』を田端駅近くの小さな映画館「CINEMA Chupki TABATA」で見ました。
伊勢真一監督の作った音楽映画は、急逝した三木黄太さんに捧げられた追悼の映画でもあるようです。PascaLsのリーダーのロケット・マツさんは三木黄太さんが亡くなった後、PascaLsのメンバーにPascaLsをつづけたいかどうかを聞いてまわったそうです。その結果とロケット・マツさんの決断はいかに? 答えはぜひ映画をご覧になってください。
映画を見ながら、ときおり幸せな気持ちで眠くなってしまいます。それが素晴らしい。ロケット・マツさんは映画の中で控えめにPascaLsへの思いと音楽観を述べておられました。なるほどとぼくは思う。PascaLs、バンザイ!
新作『PascaLs〜しあわせ のようなもの〜』上映情報


栃木県の那須塩原に箒川でフライフィッシングをしに一泊の旅をしました。
初めて行く川はいつもボーズ(一匹も釣れないこと)なので、今回もそのパターンかなと思いきや、二日目に余裕で尺越えする大きな虹鱒が釣れてとても嬉しかったです。ランディングネットに釣り上げて、写真をパチリと撮って、針をはずし、魚を放した後には、自然に力持ちのポーズをし、誰も聞いていないのに「やった」と声をはりあげてしまいました。
帰りは車で一時間ほどの大好きな藤城清治さんの藤城清治美術館に行きました。これで二回目の藤城清治美術館です。美しくてかわいい藤城清治さんのセロハン画の芸術を堪能し、見ているうちに、ふと藤城さんが描き、創作した黒いこびとの精霊は本当にいるのではないかと思ってしまいます。
いい旅になりました。
初めて行く川はいつもボーズ(一匹も釣れないこと)なので、今回もそのパターンかなと思いきや、二日目に余裕で尺越えする大きな虹鱒が釣れてとても嬉しかったです。ランディングネットに釣り上げて、写真をパチリと撮って、針をはずし、魚を放した後には、自然に力持ちのポーズをし、誰も聞いていないのに「やった」と声をはりあげてしまいました。
帰りは車で一時間ほどの大好きな藤城清治さんの藤城清治美術館に行きました。これで二回目の藤城清治美術館です。美しくてかわいい藤城清治さんのセロハン画の芸術を堪能し、見ているうちに、ふと藤城さんが描き、創作した黒いこびとの精霊は本当にいるのではないかと思ってしまいます。
いい旅になりました。




吉祥寺のスターパインズカフェでPascalsを見ました。
Pascalsの演奏を見ながら、聴きながら、その音楽性がロバート・フィリップのKing Crimsonとか、フランク・ザッパのMothersを思い出してしまいます。へっぽこオーケストラと自ら謳っているけれど、やっぱ全然へっぽこじゃない。King Crimsonは「絶望」や「否定」が底通していて、Mothersには「諧謔」と「ユーモア」で、ロケット・マツさんのPascalsは「幸せ」なんだとふと思いました。
曲と曲の間で知久寿焼さんが石川浩司さんを大林宣彦監督の映画『この空の花-長岡花火物語』の中でそのまんまの山下清を演じていましたと紹介していたのだけれど、山下清が絵の天才ならば、石川浩司さんはパーカッションの天才だとぼくは初めて生でその演奏を見ながら思ってしまいます。
あー、過ぎてみれば、三時間近くの演奏だったけれど、とても短く感じ、あっという間でした。Pascalsよ、幸せな時をありがとう。
