えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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ウィリアム・ワイラー監督の『ローマの休日』を見ました。テレビ画面のサイズでは何度か見たことはあったけれど、初めて映画館で見ました。

宮殿のような宿泊しているところからオードリー・ヘプバーン演ずるアン王女がお酒の配達の小さなトラックに忍び込んで抜け出して、ローマの街を走る車の荷台からひょこっと顔をあげて、あたりの様子を見るシーンから、オードリー・ヘプバーンの可愛いまぶしさがこれでもかこれでもかとスパークしまくります。アン王女とグレゴリー・ペック演ずる新聞記者の関係のあれこれなんざ、ゲスの極みのかんぐりで、それぞれの見た人の思惑にまかせときゃいいんです。

脚本も完璧に素晴らしくて、これを書いたダルトン・トランボは、当時、レッドパージ(共産主義、社会主義者への弾圧)でハリウッドから追放されているのを同じく脚本家のイアン・マクレラン・ハンターが手を貸して、初めのスタートロールでは「イアン・マクレラン・ハンター」の名がクレジットされているという逸話も残っております。後にイアン・マクレラン・ハンターもパージされるのだけれども…。

見た人の心と想像力をくすぐるいろんな仕掛けもあって、そこはこの名作を見てのお楽しみで、今、見ると、エディ・アルバート演ずる新聞記者の相棒のカメラマンもいいですな。(峰不二子とアン王女はまったく違いますが)この新聞記者と報道カメラマンの二人組はルパン三世と次元大介のようです。

それから、この『ローマの休日』を見ながら、日本の皇室の方や皇室だった方、愛子様、眞子様、佳子様がこれをご覧になられたら、どのような感想をお持ちになるのでしょうか? そんなことも気になりながら『ローマの休日』を見てしまう齢にぼくもなってしまいました。

この映画は1953年の作品ですが、実はこの年、日米映画決戦が開かれていたらしいのです。アメリカ代表がこの『ローマの休日』で日本代表が小津安二郎監督の『東京物語』だったらしいが、その勝ち負けの行方は、いまだにようとして知ることはできないらしいのです。

「ローマの休日 製作70周年 4Kレストア版」特設サイト
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昼は新宿末廣亭、夜は横浜スタジアム。



昼の新宿末廣亭。始まるなり二つ目の春風亭㐂いちさんの「浮世床」に笑った、笑った。それから、柳亭左竜師匠の「長短」とか吉原朝馬師匠の「松山鏡」、春風亭一蔵師匠の「鷺とり」。この前、春風亭昇太師匠の「鷺とり」も聴いたけれど、どちらが上だとか野暮なことは言わないでおこう。落語には上下はないわな。三遊亭天どん師匠の新作落語「再編家族」。三遊亭歌る多師匠の「つる」。主任はテレビ番組「笑点」の人気者、春風亭一之輔師匠の「粗忽の釘」で爆笑の渦となりました。

夜の横浜スタジアム。ベイスターズは夏に入って調子悪く、首位だったのが、いつのまにやらセリーグのBクラスで4位。夏が来て、失速するというのはいつも見た景色で、またかとも思い、このままではクライマックスシリーズも出れはしないのではないかしら? 夏に入って失速するというのは、スタミナ不足で、スタミナ不足は地味な走り込みなどの練習不足かもしれんなぁ。わからんけど、優勝を夢見るぼくのような長年のファンもトホホ。けれど、この日はカープに3対1で勝ちました。少しの希望をつないでくれましたよ。フレーフレー、ベイスターズ。
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五木寛之さんの著した『歎異抄手帳』を読む。この本は、浄土真宗の開祖、親鸞聖人の弟子、唯円が聖人の本当の教えを著したとされる『歎異抄』を五木寛之さんが現代語に訳した「私訳 歎異抄」を手帳の体裁にしたものであります。いろんな『歎異抄』の現代語訳を読んでみましたが、この五木寛之さんの訳が一番ぼくの心に届き、心の奥にまで落ちるようであったのは、五木さんがこの本の中の「「私訳 歎異抄」まえがき」で書かれたこのようなことであったからなのかもしれません。

 他人を蹴落とし、弱者を押しのけて生きのびてきた自分、敗戦から引き揚げまでの数年間を、私は人間としてではなく生きていた。その黒い記憶の闇を照らす光として、私は歎異抄と出会ったのだ。

その「黒い記憶」がどのようなものであったかの詳細は生涯、五木さんは明かすことはないだろうけれど、だからこそ、この五木さんの訳のよる「私訳 歎異抄」は切実でやさしいような気がします。釈徹宗さんのすぐれた解説「五木私訳『歎異抄』について」と歎異抄の原典も付けられております。釈徹宗さんは浄土真宗の住職でもあられ、歎異抄の原典を音読することを勧めておられ、ぼくも音読してなるほどと思いました。五木寛之さんの伴侶であられる五木玲子さんの素敵な画もさしはさまれております。

何度も読み返すだろう現代語訳の『歎異抄』にやっと出会えました。






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山梨県の小菅村の小菅川で毛鉤釣りをしましたが、ボーズ(一匹も釣れないこと)でした。



魚影が見えないのは、この前の台風による大雨で奥多摩湖に魚が流されたからでしょうか? この前の四月下旬に来た時は、魚の泳ぐ姿をたくさん見たのにね。

三時間ほど釣りをして、「小菅の湯」で温泉に入り、夏もまだ盛りの山梨の田舎の帰り道を車で走ります。



車の中で見た驚くべき大きな入道雲の写真は撮っていません。「小菅の湯」は「道の駅 こすげ」にあって、そこで食べたシャインマスカットのソフトクリームがおいしかった。
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平塚市美術館で『造形作家 玉田多紀 ダンボール物語』を見ました。





玉田さんはダンボールでいろんなものを作っています。あたりまえだけれど、三次元の彫像物なのでいろんな角度から見れます。楽しい。玉田多紀さんの作品は、生きものたちへの愛に溢れ、そして、人をハッピーにする力があるようなのです。
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ちひろ美術館・東京に『谷内こうた展 風のゆくえ』を見に行きました。谷内こうたさんの絵は、この前、見た荒井良二さんの絵とは真逆の絵で、静逸な美しい詩情をたたえております。谷内こうたさんの伯父にあの谷内六郎さんがいて、どこか共通する世界があるようでもあるです。谷内こうたさんは自らの絵本を俳句みたいなものだといい、「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」が、柿を食って、鐘が鳴ったからってなんなのって言われてもなんでもないんだけど、という。展覧会には谷内こうたさんの生前(2019年に71歳で亡くなられております)使っていたカフェオレボウルとコーヒーカップが展示されていていかにも谷内こうたさん絵を連想させるような、それらしいものでした。谷内こうたさんが奥様の谷内富代さんにおっしゃった言葉。

「心に芽生えたものは、大事に温めていかないと。壊れやすいからね」

さて、ちひろ美術館の「ちひろ」は「いわさきちひろ」の「ちひろ」であります。もちろん、いわさきちひろの絵もたくさん展示されてあって、彼女の子どもの遊ぶのを描いた絵を見ていると、何か胸のつかえがすーっとほぐれていくようであります。夏休み、お母さんに連れられて来た子どもとたちもちらほらといる小さな美術館でした。
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ニコラス・ジャック・デイヴィス監督の『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』を見ました。ドキュメタリーと俳優らによる再現ドラマ、レジェンドたちのインタビューによる、Ska、Rocksteady、Reggaeと急激に変わっていったジャマイカの音楽と、スキンヘッドと呼ばれる不良に人気であったそれをイギリスでリリースしたTrojanという音楽レーベルの物語でした。いまだにぼくはクラブのようなところで大きな音でレコードがかかっていて、それに合わせて踊るのが好きだけれど、そこで一番かかって欲しいレコードはDuke ReidのTreasure Isleのレコードだったり、Coxson DotのStudio Oneのレコードだったりします。この映画『ルードボーイ』はそのTreasure IsleやそれをイギリスでリリースしたTrojanにまつわる興味深く楽しい音楽映画でした。家に帰って、TrojanやTreasure Isleのレコードを聴きたくなりますわな。

この映画を見て、イギリスでのジャマイカの音楽の貧しい不良たちの踊りながらの受容の仕方を振り返りつつ、音楽が人種やらを越えて、人を結びつける愛のような力はまさにあるとも思った次第です。そして、どっかに踊りに遊びに行きたいな。

映画「ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語」公式サイト
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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