えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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ここは下部温泉のひなびた宿。いっぱい温泉につかり、窓のすぐ向こうに流れる川のごうごういう音を聞いて眠る。明け方、こんな夢を見た。

「ぼくは、宴会に出てる。総勢、30人ぐらいかもっとかも。二次会も終わり、ぼくは、もしかして、これがぼくの送別会かもしれないと思う。ぼくの家に行ってみようということとなり、ぞろぞろとみんなして行く。玄関を上がると大きな板張りの広間になっている。そこにふとんがたくさん敷いてある。母親は今夜はもう遅いから泊まっていくと良いよと言われる。みんながぞろぞろ入ってくる。中学校の修学旅行のように、いろんなところで楽しいおしゃべり。二階の自分の部屋に上がってみる。なぜか机が二つあるのが不思議だ。もう一つは誰が使うんだろう? 三階もあり四階が増築中だ。どうして、増築中なのかと母親に聞くと、それをあなたが尋ねるのは、おかしいよと言われる。古いレコードをかけながら、みんなでトランプをしたいなぁと思う。家中か楽しいガヤガヤ声で満たされている」

ユングは死の直前、完成された大きなお城の夢を見たという。ぼくの夢の中の家はもっか増築中です。
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この前、カラオケに行ったとき、死んじゃったね、さかいくん、これ、歌ってよとリクエストされて、RCサクセションの「雨あがりの夜空に」を歌った。この歌の詞にはレコーディングの時、レコード会社の人から良くないと言われた、本当の詞があって、その詞がある時期からライブでは歌われていたのだった。「Oh どうぞ勝手に降ってくれ ポシャるまで」のところが、本当はこんな詞でいつも歌われていた。

「Oh 雨上がりに吹く風が
Woo 早く来いよと 俺たちを呼んでる」

こっちの方がだんぜんかっこいいじゃないか? アホなレコード会社!

RCサクセションを始めて聴いたのは深夜のFMであった。あるFM番組にプロモーションに来た宣伝担当が持ってきたというアルバムの中の数曲がかかったのだった。そのFMに出演していた、昔、ジャズを論じていて、ある時Deep Purpleのコンサートを見てロックに転向したという某音楽評論家は、RCサクセションの「ボスしけているぜ」がかかったあと、ボロクソにけなしたのだった。視聴者にこんなひどい音楽を聞かせてしまって、すいませんとまで言ったのだ。他にRCサクセションが数曲かかったのだけど、ハハハ、最低などと言いながら、けなし続けたのだった。アホな音楽評論家! けれど、その時FMで聞いた「トランジスタ・ラジオ」は、何で自分のことが歌われているのだろうと不思議に思ったことを憶えている。
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最近、何を聴いてもあまり感じない。こういう時は、昔の基本に戻るべし。で、中古CD屋さんでこの"Take Me To The River"という英国のKENTレーベル編集によるサザン・ソウルの3枚組のCDを見かけ、買い、最近、よく聴いている。1961年から1977年までの米国南部録音のソウル集。有名曲から隠れた名曲まで、ある時代のある場所が生んだ音の宝石がつまっているのです。こういう音楽に初めて出会ったころ、なんて、至純で愛に満ちた美しい音楽があるのだろうかと思ったけど、それは今も同じ。3枚のディスクのそれぞれ付けられているタイトルが、また素敵。1枚目が"You Don't Miss Your Water"、2枚目が"The Rainbow Road"、3枚目が"The River"。幻滅ではなく希望や夢って感じ。こじつけのストーリーはこうだ。水は枯れることなく、虹の道を歩み、川にそそぐのだよ。いいなぁ。ジャケット写真の後ろ姿は誰だろう? アーサー・コーンレイかオーティス・レディングだろうか? そしてMGSの面々。まぎれもないテネシー州メンフィスのスタックス・サウンド・スタジオでのレコーディング風景。最高の音楽が聞こえてきそうではないか! アル・グリーンはこんなことを懇願するように歌っていた。

「ぼくを川につれていっておくれ
ぼくを水で洗い
ぼくの魂をきれいにしておくれ
そして、ぼくを地面にすくっと立たせておくれ」

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会社を辞めた。何度目かの節目じゃ。日本国海軍大将の山本五十六のこんな言葉を思い出す。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

ドイツの哲学者のエマニュアル・カントはこんなことを言った。

「人間を目的として尊重し、手段としてだけ利用してはいけない」

こんな言葉を思うわしはバカなのか? バカじゃない!
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仕事でお客さんにあるものを届け、直帰しようと山下公園のあたりから関内に向かって歩いていると、横浜球場にぶつかり、歓声が聞こえてきた。巨人横浜戦が今、始まるところだった。10分ほど迷ったあげく、ライトの外野スタンドの自由席のチケットを買って、中に入り、売店で焼きそばとビールを買い、席に落ち着いた。ぼくは実は横浜ベイスターズ・ファンだったりする。

横浜球場は日本に残っている数少ない屋根なしの球場で、空につながったかのようなこの解放感と野球というスポーツが独特に持つゆったりしたテンポがかもし出すゆるっとした感じがたまらなくいい。

昔、「フィールド・オブ・ドリーム」という映画を見て、そうか、アメリカ人にとってベース・ボールというのは原体験の夢のようなものかもしれないと思ったことがあった。そして、今のここも夢の場所かもしれない。どうして、みんな、声がかれるほど、必死に声援を送りつづけているのか? それに、前の席にいる女の子が持っていて高くかがけている選手の名前をきれいに描いたプラカードは何だろう? 前の晩の夜も遅くに派遣の仕事が終わったあと、段ボールに厚紙を貼り、自分のスターに向けて、思いのままにベイスターズ・カラーの青を塗りたくっているのだろうか? 後ろの方でわめきつづけている男は、ベイスターズが打てば、取れば、夢をありがとうと、叫ぶ。ここには不思議な磁力があり、夢の力を集めているのだろうか?

ゲームは思いもしなかった物語を作り、今夜、ベイスターズは9回の表、山口投手の2連続のフォァ・ボールに始まり、ついに同点に追いつかれてしまう。けれど、その9回の裏、かっせ、かっせ、横浜、読売倒せという、判官びいきのぼくを危うく涙ぐませそうな、悲鳴のような声援の中、村田選手の体をかすったデッド・ボールで押し出しのさよなら勝ち。ベイスターズの選手がベンチから飛び出した。こんなわけのわからない以外な筋書きが、おれの人生みたいたぜ、ベイビー。

夢をありがとちゃん!
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Viniciusと聞いても、以外にみんな知らないのじゃないか? ボサノバという音楽の誕生をさせた3人のミュージシャンがいて、ピアノを弾き作曲をするAntonio Carlos Jobim、ギターを弾き歌を歌うJoao Gilberto、そして、詞を作るVinicius de Moraesなのだ。『ヴィニシウス ~愛とボサノヴァの日々~』というドキュメンタリー映画が上映されていて、見に行った。Viniciusはれっきとしたブラジルの外交官でありながら、詩人であり、作詞すらした。最も有名な詞は"Garota de Ipanema"、「イパネマの娘」。ぼくの一番好きな詞は、"Felicidade"、「かなしみよさようなら」。この映画では出てこなかったけれど、紹介します。国安真奈さんのすばらしい訳で。

「悲しみには終わりがない
幸せには終わりがあるのに
悲しみには終わりがない
幸せには終わりがあるのに
幸せは
花びらに溜まった朝露のよう
落ち着いた輝きを放ち
軽く震えたかと思うと
愛の涙のように 滑り落ちていく

貧しき者の幸せは
カルナヴァルの大きな夢
一年中働き通し
一瞬の夢のために
王の 海賊の 庭師の衣装をまとい
水曜日には跡形もなく散ってしまう
夢のために」

Viniciusは美しい詩や詞を書いた。若いミュージシャンを招いての自宅での毎夜のどんちゃん騒ぎ。この映画でも出てきたBaden Powellらとのホームビデオの映像では、みんな幸せそう。結婚した数は9回の恋多き男。愛を与える人。愛を受け取る人。大酒のみ。作詞する大詩人。不良高級外交官。ボヘミアン。ブラジルの中でもっとも黒い白人。Viniciusは白人は黒人になればいい、黒人は白人になればいい、そうすれば、わかりあえると言う。そして、何より隣人と音楽を愛していた。

(映画館の席はがらがらだった。閉映近し。こういう映画は大画面とサラウンドの大きな音で浸るように鑑賞すべし。急げ)

『ヴィニシウス ~愛とボサノヴァの日々~』の公式ページ
http://www.vinicius.jp/
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1986年に25歳の時に短い人生をまっとうした住宅顕信という俳人がいたのだなぁ。池端秀一さんが監修した顕信の句集とバイオグラフィが合わさったような本を読んだ。白血病で夭折した悲劇の主人公の句集というより、なぜか、みずみずしく輝いている自由律の俳句が眩しい。そして、このよどみの無い寂しさは何だろうと思う。3つぐらい俳句を紹介します。

夜が寂しくて誰かが笑いはじめた

あけっぱなした窓が青空だ

水滴のひとつひとつが笑っている顔だ

・・・

まだまだあって、書ききれない。日本語って美しいなぁとも思った。

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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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