えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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最近、新聞やらテレビで見るに新型コロナウィルスの感染者が増えています。すでにあの頃の2倍です。前の春に緊急事態宣言が出されたころ、ぼくはたいして自粛もせず、けれども人ごみは避けていました。あのころとは大きく異なり、世間には自粛ムードはあのころほどには、あまりありませんが、ぼくは、極端に走らずとも、自分の危険を感じるのをまず信じて、自分の判断で、右へならへをせずに、ある種の人ごみは避けた方がいいのかな、と思っています。ひ弱い自分のため、身近な人のため、新型コロナウィルスの感染者を受け入れて、日々奮闘している、医師や看護師の方々のためなのです。

伊丹十三の父であった戦前の映画監督、伊丹万作の「戦争責任者の問題」をなんとなく思い出し、読み返してみたところです。平易に書かれていながら、今でもこの伊丹万作の「戦争責任者の問題」は有効で、考えてしまいます。

伊丹万作 戦争責任者の問題 - 青空文庫

日本の季節はめぐるもので、そのうち春になるさ。
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つげ義春さんの漫画に「長八の宿」という名作があります。つげさんが西伊豆の松崎町にある日本旅館に泊まった時に、着想を得たというその旅館の予約が取れてしまって行ってきました。

漫画の中では「長八の宿 海風荘」となってるのだけど、本当の名前は「長八の宿 山光荘」です。長八というのは江戸時代後期に活躍した天才左官師、入江長八という人で松崎には入江長八の記念館や美術館があり、その美しく芸術的な漆喰細工、鏝絵を見ることができます。この山光荘にもそこかしこに長八の作品が飾られております。美しい夕焼け、なまこ壁の鄙びた町並み、飾らない素朴な人情、海のさざ波、おいしい魚料理、いい湯、この町の来るとほっとして、心がが軽やかに静まり、とても気持ちがよくなります。















つげ義春さんの「長八の宿」は舞台のみ本当の山光荘で、漫画と違って海岸から少し入った処にありあます。そして、物語や登場人物はすべて創作であるらしいのだけれども、帰りの松崎町から遠ざかる車の中で、なんだか、「長八の宿」に出てくるトヨちゃんやマリちゃん、ジッさんはどこに行ってしまったんだろう、などとぼくは思っていました。しみじみとした懐かしさと、大切なものを失ってしまったかのようなセンチメンタルな寂しさすら感じていたのでした。
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日暮泰人さんの著した『ブルース百歌一望』を読了しました。

日暮さんというと日本のブルースのボスのような人で、この人がいなければ、日本でこんなにたくさんの人に、アメリカの大衆音楽、民俗音楽、民族音楽の中の一つのジャンルであるブルースが認知されなかっただろうし、聞かれなかっただろう。ぼくも大学生のころ、日暮さんらが主催する「P-Vine」というレーベルから発売されたブルースのレコードを漁り、買い、貪るように聴いていた。この『ブルース百歌一望』は、そんな日暮さんが、有名から無名までの100曲(実際は101曲)のブルースを聴きつつ、思ったり、想像したり、考えたことを一冊の本にまとまたもの。

どのようなことをブルースを聴きながら、日暮さんが思ったり、考えたりするかというと、それはブルースという音楽についての深い考察からアメリカの社会、日本の社会、歴史、人の生きざま、孤独、犯罪、希望、愛と、縦横無尽に語られているのです。例えば、この本から、ぼくはこんな日本の近代史について知ることにもなった。Luke Jordanの"Cocain Blues"を取り上げた「コカイン」の章の一部を、長くなりますが、引用します。

「1935年の国際連盟の統計によると、日本はコカインとヘロインの流通量で世界1位、モルヒネで4位とされている。第一次世界大戦に医療用に多く使われていたモルヒネのヨーロッパからの供給が途絶えたため、日本は独自に製造することになり、1916年には星製薬(SF作家、星新一の父親が創業した会社)がその製造に成功したという。日本はモルヒネを朝鮮で浸透させ多くの中毒者を生み出し、また中国ではアヘンを大量に売るようになる。コカの葉の最大供給国であるコロンビアから常に輸入して製造したという歴史があった。ドラッグで巨額の利益を出し、その資金を周辺諸国の植民地政策につぎ込むというのが戦前日本の暗い歴史の一端である」

さて、社会や麻薬、歴史のことを後にして、人のことについて歌ったブルースがやはりほとんどであったようなのだ。"Crossroad Blues"の中で「ウィリー・ブラウンに伝えてくれ」と呻くように歌ったRobert Johnsonの師匠すじにあたるWillie Brownの"Future Blues"の詞が「最期一分のブルース」の章に取り上げられている。これなんかは人生の最奥の何かが歌わているのではないかしら?

「未来のことなどわかりゃしない
 過去のことは話せない
 一分、一分が思えてくる
 おれの最期にちがいないと
 何分かが何時間のよう
 何時間が何日かのよう
 そうさ、何分かが何時間で
 何時間が何日にも思えるのさ」

今や伝説ともいえる噺家、立川談志は「落語とは、人間の業の肯定である」といったという有名な話があるけれども、この本を読みながら、ぼくはたえず、その言葉を思い出してもいたのです。「業」には3つの意味があるそうなのです。

・仏語。人間の身・口・意によって行われる善悪の行為。
・前世の善悪の行為によって現世で受ける報い。「業が深い」「業をさらす」「業を滅する」
・理性によって制御できない心の働き。

『ブルース百歌一望』に中にも登場する"Blues impulse"、「ブルース衝動」という言葉、「業」とい言葉の3つ目の意味にぴったりなような気もする。

若いころ、ブルースという3つのコードしか出てこない、同じコード進行の繰り返す音楽を聴いて、その無限の広がりを知り、なんて自由な音楽なんだろうと思った。みんなにアメリカから海を越えてそのブルースという音楽を届ける大きな船の船長のようでもあった日暮泰人さん。

ボス、素敵な本を書いてくれて、ありがとう。





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この前の夜、居酒屋で酒を飲んで家に帰ってきてお風呂に入り、テレビを付けたら、NHK-BSでローリング・ストーンズのキューバのハバナでの2016年のフリーコンサートを放映していて、日付が変わるラストまで見てしまっていた。素晴らしい演奏と120万人ものオーディエンスの一体感にとても感動する。

ステージを所狭しと駆け回るミック・ジャガーはスペイン語でMCをしていて、数年前までおれたちを聞くのって大変だったんじゃないか、本当に来れてうれしいよ、などと語りかけていて、キューバの人たちはイエーと歓声をあげていた。キューバの人たちがローリング・ストーンズのヒット曲の多くを知っていて、目の前のストーンズといっしょにコンサートで声を張り上げて歌っていたことは、別に不思議なことではない。多分、マイアミからのラジオ局からの音楽が、がんがんに入って来ているのだろう、と思う。思えば、バラク・オバマ政権下の最後の年のつかの間の春の時であった。

イギリスのロック・ミュージシャンはそこそこいいとこ出の、半分、赤い貴族みたいな人がけっこういたりする。「地の塩」という労働者階級を讃えた曲もあるローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズ、「ビコ」を歌ったピーター・ガブリエル、クラッシュのジョー・ストラマーのお父さんは世界中を飛び回る外交官だったりする。そうだ、このライブでの一番いいシーンは、おれの生涯の同志だよ、とミックがキースを紹介して、キースが「You Got The Silver」を歌い始めるところだな。

確か、1970年代の半ば頃、ストーンズのパリのライブをNHKで放映していて、三十何歳かのミック・ジャガーにステージに出る直前にフランス人がインタビューしていた。ミック、あなたも、四十歳が近いのだけれど、いつまで、腰を振ってロックンロールを歌っているんですか、と訊かれて、ミック・ジャガーは、ふざけるな、おれは死ぬまで、ロックンロールを歌う、と言って、ステージに飛び出していった。

今でも半世紀近く前のあの頃と同じく、ローリング・ストーンズはかっこいい。不滅のロックンローラーだ。

The Rolling Stones - Havana Moon - HD (2017)
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昔、ここにあったらーめん屋さんによく行っていたのだけれど、いつの間にか行かなくなっていた。久しぶりに入って玉子とメンマとノリをトッピングした醤油らーめんを食べたらとても美味しい。お店が変わったのか、店長が変わったのだろうか、それとも、同じお店で味が進化したのだろうか? 雑味がなく深くしかもしつこくないスープとこしのある手打ち麺が絶品です。昔、来ていたころは醤油らーめんだけだったのだけれど、メニューも増え、味噌や塩、さがみブラックというのもある。全部の種類、食べてみたい。

Sagamihara欅
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ブレイディみかこさんの著した『ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain』を読了しました。ブレイディみかこさんの本は新しいのが出されると、いつも読んでしまう。この本は最新の内部から見た英国事情についての6ページの30篇のエッセイ集でした。今の英国って、かつての19世紀の栄光は去り、貧しいものと富めるものの差はさらに激しくなり、右と左のイデオロギーの対立はねじ曲がり、どとらがどちらだかわけが分からなくなり、まさに「Broken」していて、そうか、アメリカ合衆国も同じような気がして、これは世界で同時進行しているようなのだ。

日本の政府も、公助よりも自助をまっさきに挙げ、次に共助といい、それは政府自らの責任をまっさきに放棄しているようにも思われて、恐ろしい。日本政府の政策の消費税の増税はあからさまに企業の減税に使われているのは、明白な気もし、その企業減税は、内部留保と役員報酬の増額ぐらいにしか使われていないというようにも思われ、働く人はすぐにクビにされる派遣の一時契約社員となり、社会の血流ともいえるお金の流通は細く細くなっていく。今、英国ではフード・バンク(包装の傷みなどで、品質に問題がないにもかかわらず市場で流通出来なくなった食品を、企業から寄附を受け生活困窮者などに配給する活動およびその活動を行う団体)が盛んで、日本では子ども食堂が盛んなのだ。ついに何年か後の日本は英国のように「Broken」しているかもしれない。この『ブロークン・ブリテンに聞け』から英国の映画監督、巨匠ケン・ローチの言葉を紹介します。

「大企業が派遣を争っている間は、物事はどんどん悪くなっていくだろう。彼らはどんな風に競っているのだろう? 最高のサービスと商品を少しでも安く提供することによってだ。どうやっ価格を安くするんだろう? 賃金を削ってだ。組合は弱体化し、労働者は保護されない。つまり、労働者階級の力は弱くなり、水道の蛇口のように簡単にひねったり止めたりされる。これがシステムの中に組み込まれているんだ」

世界中、ぶ厚い雲の肌寒い風が吹き荒れていて、ブレイディみかこさんの「あとがき」でのメッセージは、分断され、分裂していたのでは誰もサヴァイブできない、ということだとも思うのです。この本の中からみかこさんの自分自身への力強いメッセージの引用でこの項を締めたいと思います。

「Keep thinking. Keep writing. Keep talking to each other.」







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ドライブして宮ヶ瀬湖と震生湖に行ってまいりました。最近、よくドライブをしています。ギアボックスとクラッチペダルのあるマニュアル・トランスミッション車が楽しい。

宮ヶ瀬湖にはたくさんの親子連れが遊んでおりました。犬といっしょに遊びに来ている人も多い。平和な光景がいいですな。



清川村の道の駅で自然薯を買ったりもしました。



震生湖はなんか絵になります。今風にいうとフォトジェニックとかインスタばえとかっていうのかしら?




震生湖のほとりに本当に小さな神社、秦野福寿弁財天社があって、お参りをし、御神籤をひいてみましたよ。「大吉」でした。

「運勢 大吉

 一時はあぶないが再生して、安心できる運です。
 なにごとにも正直に他人をうらまずに仕事にはげむことです。
 
 第 9 番

 おみくじ
 
 「言」
 他弓挽く莫れ
 他馬騎る莫れ
 他非弁ずえう莫れ
 他事知る莫れ」

ゆめゆめうたがふことなかれ
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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