えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

スポンサーの付けない自主メディア「IWJ(インデペンデント・ウェブ・ジャーナル)」を展開するジャーナリスト、岩上安見さんが2011年3月11日に福島にいた人にインタビューしたした、そのインタビュー集「百人百話 第2集」を読んだ。「第1集」につづき、充実した内容だった。
一般般的なもしくは標準的な福島県人なんてあるのだろうか、と思い、この本に登場する人たちのそれぞれ一人ひとりのそれぞれであることがとても大切なことであるような気がした。その多様性の中にも、矛盾したことを言うようだが、福島気質がすけて見えるようだ。そして、内から見た福島、それが書かれているのではなく、語られている。書かれずに、語られる口吻の歴史こそ、ぼくたちにとって真実ではなかろうか。
避難した人、避難せずに福島にとどまっている人、つとめて忘れようとしている人、忘れまいとする人、そして、何か震災について発信して行動している人、行動していない人、福島でこの災難に見舞われなかったぼくにとっては、それらすべての人が敬意を表すべき人でもある。
福島から新しい日本と日本人が生まれつつあるような気がしつつ本を閉じた。

この記事にコメントする