えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
伊豆の松崎町に旅をしました。松崎町を流れる那賀川の上流で渓流釣りができるというのを聞いたのです。
三聖苑という古い明治の建物の残されているところで身支度を整え、毛鉤を出しながら川を上っていく。途中で知らない男の人にもっと五百メートル先のポンドとなっているところに魚がいついていますよ、とアドバイスを受け、上っていく。不思議なことにその人は、数年前に山梨県のヘルシー美里というところに泊まったときに出会ったその人でもあるような気がして、妙なな気持ちになりました。そのひとは、ぼくにとってユングのいうところの影のような存在か、むしろぼくの方がこの世界のあらぬ存在である影かもしれぬなどと妄想をたくましくしてしまいます。三時間ほど釣り上り、結果はボーズ(一匹も釣れないこと)でしたが、水の中を走り逃げる小さな魚は少なからぬ見たし、あの人が教えてくれたところに魚はたまっていたようにも思います。
泊まりはいつもの夕日のきれいな伊豆まつざき荘。夕食は伊勢海老、さざえ、あわびで贅沢な美味しさです。伊勢海老の頭を使った味噌汁が濃厚で美味しい。温泉風呂に入り部屋に戻るとき、どこかのお母さんと小学生の男の子が卓球部屋で卓球をしています。幸福とはこういうことをいうのではあるまいか、などと思います。
翌日もフライフィッシングです。昨日よりもさらに上流に車を走らせ、那賀川から池代川と名前を変える集落のところまで来ました。見回せばあたりにはわさび田もあるような村でございます。昨日と同じく帽子に遊漁証をくくりつけさらに上流にと釣りながら歩いて上がっていきます。魚が毛鉤を追う姿もはっきりと何度か目にしました。すると知らない女の人がぼくに大きな声で、なにやら白い紙のものをふりつつ、これ落としていないですか、と声をかけてくれます。車の近くにあったそうで、わざわざぼくの落とした入漁証届けに来てくれたのでした。釣果はこの日もボーズでしたが、思いがけずに人の心の暖かさ、善意と人情にふれて、ぼくは嬉しかった。その嬉しさを胸に家に向かって、帰ってまいりました。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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