えいちゃん(さかい きよたか)

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小田原くんだりまで散歩をしに出かけた。前に努めていた会社の社長が、何かと言って、二宮尊徳、二宮金次郎の話をしていた。今でも印象に残っている話で、よくしてくれたのが、芋洗い機の話で、芋をたらいのようなものに入れてかき回して、芋の皮をきれいに取る機械、というより道具なのだけど、芋がいろんな形、大きさがあるからこそ、芋はきれいになるそうで、そこから、いろんな人がいていいし、それを切磋琢磨することが大事なんだよ、というようなことを話してくれて、ぼくは、なるほどな、と思い、いまだに思い出したりするのです。

その二宮尊徳の生誕の地である小田原の富水から柏山あたりを散歩した。もしくは散策したのです。最近では散歩でもなく散策とも呼ばず、ウォーキングなどと称するらしいのだが、なんとなくあじけないと思う。尊徳記念館や尊徳の生誕の家やら、反乱した酒匂川にたたずんだりしたのです。

内村鑑三の名著「代表的日本人」に登場する人物の中で上田鷹山がアメリカ第35代大統領のジョン・F・ケネデの最も尊敬する人物であったことは有名だけれど、その本の中にも登場する二宮尊徳は、日本のリンカーンと呼ばれた人物でもある。百姓から身をおこし、貧窮にあえぐ小田原藩を再生させた、というより、救世済民に尽くし、それをそのまま民である百姓に還した人であったという印象を、尊徳記念館での係員のおじいさんの説明を聞きながら、受けた。昔、日本にはこんな立派な人がいたんだなぁ。アメリカ大統領のリンカーンと並び称させれるといことは、名手や村役を入り札、いわば投票で決めたこともあるけれども、武士と農民が対等に話合う機会をしばしば作り、それを「芋こじ」と呼んだこと。「芋こじ」とは前述した泥つきの芋を桶に入れてかき回すと芋どうしがこすれ合ってきれいな芋になるその道具を呼んだ。そう、それは「芋こじ」なんだ。農民にいろんなことを自分の経験から教え、あとは自分たちでやってごらんとさとした、大きな人が百数十年前にいたにちがいない。「芋こじ」で大きい芋もあれば小さい芋、おかしな形の芋あるけれど、きれいな芋になるよ、と空からの声を聞いた。
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えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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