えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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柿崎ゆうじ監督の『陽が落ちる』を見ました。凛として緊張した場面の続く時代劇は、静かなようでいて、凄まじきドラマを裏にはらんでおります。ラストは明るい解決とはほど遠く、闇の中に沈むようで、ぼくの気が滅入らす。イタリア・ネオ・リアリズムなどと称された、ぼくが学生の頃に見たミケランジェロ・アントニオーニ監督の1957年の映画『さすらい』を思い出します。

大江健三郎は自らの小説『みずから我が涙をぬぐいたまう日』のあとがきで日本という天皇が存在している国について、それがあるのと、ないということについて、想像力をめぐらしてほしい、というようなことを批判的な文脈で書いていたけれど、日本に武士道が存在していたことについて、どういうことなのか、ぼくの思考力ではなんとも結論が出ずに考えこんでしまう。たしかに武士道の時代は過ぎ去ったけれど、その武士道の一面のみを見て、美化することなかれ。美化できない残酷なそれはこの『陽が落ちる』も強く教えてくれていて、それはもう一つのありのままの現実のようなのだ。そして、その美しさと残酷さは三島由紀夫の例の事件のように忘れられたころに亡霊のように立ち現れるのかもしれません。静かで美しいけれど、共感とはほど遠い、万人にはお奨めできない衝撃的な映画であります。

映画『陽が落ちる』公式サイト
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マダムギター長見順さんの新しいアルバム『クィ〜ン オブ ルーズ』を聴いています。自由で楽しい。自由は楽しい。
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群馬の方に日帰りのバスツアーをしました。苺、すき焼き、湯葉の食べ放題。できたての湯葉がこんなにおいしいものだとは知りませんでした。ビールや日本酒も飲んでお腹いっぱいです。盛りだくさんで楽しい時はすぐに過ぎていくのに、このツアーはなんだかゆるい感じもあります。楽しかった。
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玉川せせらぎホールで第七回せせらぎ寄席の昼の会「江戸前の落語を聞く会」を見ました。見た演目を書き記します。前座の柳家しろ八くんの「鶴」、病気療養の柳家権太楼師匠の代演での瀧川鯉昇師匠の「時蕎麦」、古今亭文菊師匠「棒鱈」で仲入り。主任は桃月庵白酒師匠の「笠碁」。

桃月庵白酒師匠の「笠碁」がとてもよかったです。社会への皮肉もちくりと刺さる絶妙なる枕の爆笑から入る定番の古典落語に滑稽と人情の機微の両方もいたく感じ入った次第です。落語は楽し。
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ビルボードライブ横浜で吾妻光良 & The Swinging Boppersを見ました。定期的にこの日本語で歌うブルージーな八管のゴージャスなジャンプ・ブルース・バンドを見たくなります。一列目の管楽隊の真正面で見ると、曲と曲の合間のメンバーの世間話らしきものが聞こえてきます。いわく、さっきちょっとまちがえちゃった、云々。ゆるくても激しくホットなこのバンド、やっぱ最高ですな。
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こんな夢を見た。ぼくは古い昔のバンド仲間と大きなどこかの駅の地下街を歩いている。バンドをしていた友だちは、この先にある学習塾で、バンドのファンであった女子が結婚祝いのパーティーをしている、行かないか、と言う。それじゃ後で駆けつけるよ、とぼくは言い、仲間と別れる。地下街を歩きながら、なんとなく気が進まなくなり、行くのをよそうかな、とも思う。けれども、こんな機会は二度とないと思い、その人とも二度と会えないかもしれず、結婚祝いをしているらしい学習塾に向けて歩きだす。すると、たくさんの小学生がそのパーティー会場の学習塾に向けて、整列して歩いているのを見かける。こんなにたくさんの子どもたちも祝うのか、すごいな、とぼくは思う。会場の建物には墨で筆で手書きされた大きな看板があり、覗くと、今日のパーティーの主人公が子どもたちに沖縄の三線を弾けながら、何かの授業をしている。本当に先生になったんだ、とぼくは感心する。そこのテーブルに用意してあったハイボールか何かを何杯も飲み、ぼくはしこたま酔っぱらってしまう。いつの間にか周りにほとんどいなくなり、ぼくとバンド仲間などの数人と今日のパーティーの主役の女子のみとなっている。ぼくは、挨拶しなくては、と思い、なぜかその女子の前で土下座をして、憶えておいででしょうか、さかいきよたかと申します、みなさまからはえいちゃんと呼ばれておりました、ご結婚、誠におまでとうごさいます、と言うと、その女子は、ずっとえいちゃんの歌に憧れていました、わざわざ来てくれて嬉しいです、と涙を目にためて、答えるようなのだ。女子は、さあ、お立ちになってください、と言う。ぼくが立つと、女子はハイボールを作ってくれる。そんなにおれの歌ってよかったかな、などとぼくは思っている。

そこで目が覚めた。なんだか、嬉しい夢でした。過ぎ去ったことは戻ってきませんな。いまだにぼくは、時々は歌っておりますが、ふとした瞬間に報われる時があるのかもしれまそんぞ。
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田中優子さんの著した『蔦屋重三郎 江戸を編集した男』を読みました。今年の大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で話題の蔦屋重三郎の足跡を個人史ではなく、蔦屋重三郎が編集し、世に送り出したさまざまな本、浮世絵によって、明らかにするといった内容でした。

さすが田中優子さんの著述で、そこから立ち上る江戸の空気にぼくは魅せられてしまいます。と同時に、当時、疑われていなかった差別と偏見による蔦重の限界についても書かれています。常に天災に翻弄されつづけてきた歴史の日本にあって、江戸元禄の時代の自由は、天明の大飢饉、浅間山の大噴火により、失われてしまうのだけれど、現代は、徳川家の長き二百七十年にわたる平和の治世に、いいことも、悪いことも学ぶ意味は大きいと思うのです。

歌麿、写楽を売り出した大編集者『蔦屋重三郎 江戸を編集した男』田中優子 | 文春新書
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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