えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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町田市立国際版画美術館に『自然という書物 15世紀~19世紀のナチュラルヒストリー&アート』展を見に行きました。版画を通しての西洋から見た人々が自然をどうとらまえていたかを時代とともに追っていくというような内容でした。

大航海時代以前、世界は知られないところにあふれ、自然は人の想像力をかきたてる何かに満ちたところであったのだけれど、船の旅によって、実物の自然の驚異が人の記憶に写しとられ、活版印刷の技術の進化にともなって、西洋の世界にひろまっていったというのが、ぼくの見立てでもあります。さて、世界のすみずみまで自然のありようがあかされると、人は自然の中に顕現する神の現れや物語を発見しようとする。ふと、ぼくは禅の十牛図がこの展覧会のどこかにあるのではないかと期待したけれど、それはありませんでした。桜の散る今の季節、二十一世紀となっても、自然は人の心の内にあり、もちろん外にもあり、それからもたらされる驚き抜きには、人の営みはなく、生きてもいけない。

トマトやトウモロコシは大航海時代に新世界で西洋が発見し、世界にひろまっていった。その不思議さもうっすらと感じつつ、美術館を後にしました。
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伊豆の狩野川で、短い二時間の間だけれど、フライフィッシングをしました。魚の気配も感じることができず、一匹も釣れません。今度はもっと上流の本谷川に行こうかな。伊豆に残されたダムのない美しい川です。
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何かが終わって始まる時、ぼくはいつも伊豆の松崎町へ夕日を見に旅にでかけているような気がします。松崎町の美しい夕日にまた出会えました。
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「奉納靖國神社夜桜能」を観に行きました。満開を過ぎ、葉も見えだした桜のその花びらが、ときおり目の前を舞っていきます。三日、続けて催される今夜の題目は仕舞に「忠度」、「玉之段」、狂言に今をときめく野村萬斎演ずる「成上がり」、そして、能が「鷺」でありました。

「鷺」の話の筋は難しくなく、夕涼みに来られた帝の御一行の前の水上に鷺が現れ、帝は鷺を捕まえて参れと蔵人に命ずる。翼ある鳥を蔵人はなかのか捕まえられないが、帝の勅命だと鷺にいうと、おとなしく鷺は捕まる。帝は神妙であるとお喜びになり、蔵人と鷺に五段の位を授ける。鷺は喜びの舞を舞い、帝の許しを得て飛び去る。帝の御一行も夕涼みの池の庭を後にする。

すべての演者が舞台から去り、後には能楽堂の松の絵のみ残され、その余韻の深さに静まった心の内が感動し、涙のひとしずくもぼくの頬につたわるようなのでした。素晴らしかったです。
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会社帰りに末広亭によりました。笑福亭羽光さんの初の末広亭での主任興行ということで目出度い。羽光さんの新作SF落語、おもしろかった。羽光さんの座右の銘。

守破離。
古典を忘るるなかれ、
新作を切り拓け。

上方落語の輝く星となれ、とぼくはエールを送ります。
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山梨県の忍野村に釣りの旅をしました。けれど、一匹も釣れず、これでは宿の女将から「釣れない釣人さん」と呼ばれてしまうではないか。実際には忍野高原ホテルの女将からは「今年も修行が始まったね」と、声をかけられました。

初日と同じく翌日も雨で、ティペット(はりす)をより細い7Xから8Xにかえたら、ドライフライに魚が食いついてきたけれど、フックできなかった。

今年も楽しく修行します。
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内田樹さんの著した『街場の天皇論』を読む。『代表的日本人』の名著のある内村鑑三の書いたものに『余は如何にして基督信徒となりし乎』があるけれど、この『街場の天皇論』は内田さんの「余は如何にして天皇主義者となりし乎」なのであった。

読みながら、つらつらと今の天皇陛下が即位した儀式で、首相であった「天皇陛下万歳」と手をあげる安倍晋三を睥睨し、まったくの怒気のこもった目で見ていた、その目を思い出した。この本の中の「「日本的状況をみくびらない」ということ―あとがきにかえて」では、三島由紀夫について論じているのだけれど、読みながら、昔、テレビか何かで見た三島由紀夫の市ヶ谷の自衛隊駐屯地での演説をする光景を思い出す。三島は四方八方から自衛隊員の怒りに満ちた罵声をあびせられていた。即位の日に安倍を見据えていた天皇陛下の怒りの目は、三島に罵声をあびせていた自衛隊員の怒りの罵声と通底しているのではないか、という異論を内田さんに提出したいとも思い、本をとじた。

天皇という存在は日本人の意識にものぼらない、けれど、確かにそこにあるエートスなのかもしれない。







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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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