えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

さっき、Solomon Burkeが逝ってしまったらしい。春のブルース・フェスティバルに来日していたのだけど、金欠で見そびれてしまったことをひどく後悔する。
Solomon Burkeこそがぼくをソウル・ミュージックへといざなった人だとも言えるのは、昔、ローリング・ストーンズの特に1960年代のストーンズが好きだったのだけど、その時代のストーンズがSolomonの曲をよくカバーしていたのです。ストーンズのカバーしていた"If You Need Me"やら"Everybody Needs Somebody to Love"のもとの歌を聴きたくなって、"Best Of Solomon Burke"というアルバムを買って聴いた。すばらしかった。何度も何度も毎日毎日聴いて、レコードはすりきれた。
Solomon Burke、教会での少年説教師から始まったシンガーの彼は、いつしか、"King of Rock & Soul"と呼ばれていた。愛を歌いつづけたぼくの王の眠りが安らかでないはずはない。ぼくは明日から天国から歌を聴くことになるのでしょう。ぼくにとって、神様のようなシンガーだった。その歌声は世俗の歌を歌っても、限りなくやさしく、天使の羽音すらも感じさせてくれた。王よ、眠ることなく、天国から、空の高みから歌っておくれ。
Solomon Burkeのホームページ
http://www.thekingsolomonburke.com/


Elvis Costello & The Attractionsの有名どころの音をCD2枚組、めいっぱい2時間半に曲の発表順につめこんだアルバムです。パブ・ロックに生まれ、パンク・ムーブメントで花開いたCostelloの音楽はとんがっていてポップなのだった。正直、あまり熱心に聴いたことはなかったのだけど、CD1枚目の曲はほとんど知っていた。どの曲もなんかポップスとしてすごくいいし、かっこいい。不思議な甘酸っぱい永遠の懐かしさみたいなものも感じたりして、胸がきゅんとしたりします。
こんなのを聴いていると、ピンボールのあるようなイギリスの安酒場に行って、安ウィスキーでくだをまき、踊りたくなってしまう。


ヤマグチユキノリ(Hammond Organ)&スガタノリユキ(Dr) のライブに下北沢の440ってところに行ってきた。やっぱ、ハモンド・オルガンにレズリー・スピーカーにつないだ音の威力は凄いわ。レズリー・スピーカーの扇風機のようなスピーカーがくるくる回っていて、ヤマグチユキノリさんが両手で和音を、足踏みでベースの音を奏で始めると、こじゃれたライブ・ハウスはなぜか、アメリカ南部の多分、アトランタやテネシーあたりにありそうな黒人の教会に漂うであろう霊気に包まれたのだった。これは生をモノホンを見る、聴くに限ります。
後ろから見ていたら、ベースの音を出す足の動きにも注目してしまったのだけど、ヤマグチユキノリさんはハモンド・オルガンの魔術師に違いない。
オルガン、やっぱいいすね。ということで、一枚、オルガン系のジャズでぼくが長年、愛聴しているものをご紹介します。それはターバンを被ったオルガンの魔術師、ロニー・スミスが来日した時の高円寺のライブ・ハウス、次郎吉でのシークレット・ギグを録音したもので、"LIVE JAM!/THE JAZZ FUNK MASTERS feat, LONNIE SMITH"というのがあるのです。最高です。
ヤマグチユキノリさんのバンド、FULL SWINGのホーム・ページ
http://www.full-swing.jp/index.php


調理し、くつろいで、働いて、煙を吐く。なんか自由律の短歌みたいですが、最近、よく聴いているのが1956年のMiles Davisのセッションを録った"Cookin' with the Miles Davis Quintet"、"Relaxin' with the Miles Davis Quintet"、"Workin' with the Miles Davis Quintet"、"Steamin' with the Miles Davis Quintet"の4枚。セッションメンバーは、トランペットMiles Davis、テナーサックスのJohn Coltran、ピアノのRed Garland、ベースのPaul Chambers、ドラムスのPhilly Joe Jonesの5人。自由への闘争へ向かう前の無垢な幼年期の輝きのようなモダンジャズが聴けます。コード進行のくびきから解放されて、みんな楽しそうにMilesが見つけた新しい方法(それはモード奏法と後に呼ばれる)でセッションしています。音の向こうから音を出しているみんなのやさしい笑顔が見えるようだよ。
Red Garlandの弱音的ピアノを聴くとある古友だちの弾くピアノを思い出す。いいわー。


近所のディスクユニオンで"Relaxin' with the Miles Davis Quintet"のCDが500円で売っていたので、買って帰って、聴いています。そこで、ふと、昔、中上健次の書く小説やエッセイが好きで読んでいたことを思い出し、その中上健次の文章によってジャズという音楽を聴き始めたのかもしれないと思い出す。今、聴いている"Relaxin'"は中上健次が最も愛したジャズのレコードの中の一枚であるらしい。高ぶった神経を沈めるためにジャズ喫茶でよくリクエストしたと、エッセイで書いていた。
中上健次の愛したジャズのレコードをあと二枚、選んでみれば、一枚はAlbert Aylerの"Spiritual Unity"、もう一枚はJohn Coltraneの"Kulu Se Mama"あたりかな? 中上は三島由紀夫が割腹して自殺した同じころ、ニューヨークのハドソン川にAlbert Aylerが死体で浮かんでいたというニュースを三島の事件よりも強い衝撃だったと書いていた。「破壊せよ、とアイラーは言った」というエッセイを中上は書いたのだけど、Albert Aylerのサックスは、破壊というより、見えないものたち、見えなくなったものたちへの、高らかに咆哮する挽歌のようなのだ。
叛乱の1960年代後半に青春を送った人たちの中に中上健次もいた。John Coltraneの"Kulu Se Mama"はその象徴のようなジャズであろう。中上健次がJohn Coltraneについて語った一説です。
「自由とは、疎外され抑圧され差別されることからの自由であり、ジャズの持つ黒人というアメリカのマイノリティの音楽という特性からの自由である。黒人という特性から出発して、特性から解き放たれる、と私はコルトレーンのジャズを聴きながら思ったのだった。
特性からの自由、それは机上のものではなく、頭でだけ考えたものでない、切って血が出る自由である。コルトレーンのジャズを聴いて、音とは、文章と同じように肉体であると思った」
中上健次の書くようなジャズは消えてしまった。ただし、レコードは残されて、それをぼくは聴いている。Albert Aylerの有名な曲に"Ghost"という曲があるが、東洋の果ての島で、ジャズは霊のように復活しないのだろうか?


"João Gilberto"と題されたジョアン・ジルベルトのこのアルバムは、日本では「3月の水」とタイトルを付けられたのだけど、ラストの曲にミュシャのボーカルが入る以外は、本当に控えめなパーカッションのソニー・カーとの二人のコラボレーションで、ほぼジョアンの弾き語りが楽しめます。このアルバムを聴き、これらの軽いような弾き語りを繰り返して聴いていると、不思議なことに、アメリカでなかば亡命のような生活をしていたジョアンのブラジルへの強い望郷の思いと、ゆるがない心の芯のようなものを感じ初めてしまう。
ジョアン・ジルベルトは天からの贈りもので、今夜、ぼくは"João Gilberto"を聴きながら、数えきれない感嘆のため息をついてしまう。


ぼくは民主党員でも民主党サポーターでもないのだけど、民主党代表選挙ってどうなるんだろうかと思う。菅直人と小沢一郎という政治家が張り合っているのだけど、ネットで得られる情報と新聞やマスコミで得られる情報が真逆なののが不思議だ。新聞やマスコミは菅寄りでネットでは小沢寄り? 週刊ポストや週刊朝日が小沢寄り? 週刊文春や週刊新潮が菅寄り?
最弱者の層で浮遊したぼくは、菅直人政権になったなら、小泉純一郎や竹中平蔵の推し進めた新自由主義的な政治が本格的に復活しそうなことに恐怖すらおぼえる。
最弱者の層で浮遊したぼくは、菅直人政権になったなら、小泉純一郎や竹中平蔵の推し進めた新自由主義的な政治が本格的に復活しそうなことに恐怖すらおぼえる。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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