えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
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このCD1枚でデビュー期のジョアン・ジルベルトのすべてを聴けます。
ジョアンはボサ・ノバの創始者と言われるのだけど、そう呼ばれることをジョアンは心良く思ってはいず、自分はギターでサンバを演奏してりのだと言う。これはギターを弾いて歌われるブラジルの美しい39曲もの小唄集なのです。なにせ、1曲、2分を切る楽曲がほとんどで、若きアントニオ・カルロス・ジョビンとウォルター・ワンダレーのオーケストラ・アレンジも素晴らしい。
町田のタワー・レコードでこのCDを偶然に見かけて買ってしまって家に帰って聴いて以来、ぼくはほぼ毎日1回はこのCDをターン・テーブルにセットしてしまいます。偉そうなことを言ってしまいますが、ボサ・ノバを聴いてみたければ、この王道的一枚は必ずや推薦されるでしょう。これは、ブラジルの旗の色をあしらったジャケットも愛らしい、素晴らしきエバー・グリーンなのです。
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九州熊本在住のお医者さんであり、大学の先生でもある原田正純さんの著した「豊かさと棄民 -水俣学事始め」を読む。水俣病の社会的な考察から他の公害病や企業による公害的犯罪に考えは及び、社会の産業と経済の発展を差別されながら支えた地が九州ではないか、との問題提起がなされる。九州はアメリカ南部のようなところなのであろうか? 公害発生地域をめぐり、カナダでの水俣病発生の地域であるインディアンのリザベーションを訪れ、原田さんは、この本の大きな主張の一つである、公害が差別と貧困を生むのではなく、差別と貧困のあるところに公害は発生させられるのだ、という思いに至る。
この本を読み、福島の原発事故と放射能汚染が、水俣病での経験(病気の少しづつの発症から始まり、人々の抗議行動、その企業と政府、国家機関の不誠実、責任逃れな対応、その他もろもろ)を繰り返しているようで戦慄した。首相官邸や各地の官公庁前、電力会社の前で異議を発しているみなさん、問題は潜行し進み続け、戦いは十年はかかるのかもしれない。この本により、水俣病の発症が1958年に始まり、1968年に政府はやっと工場排水が原因でであることを認めたことを知った。本の帯にある言葉「人を棄てることで成り立った物質的豊かさ」が、今や、夜になると人間のごとくひとり歩きを始め、ダモクレスの剣のように、ぼくに向けられ、ひいては日本人、世界中の人たちにつきつけられてはいるのかもしれない。
この本を読み、福島の原発事故と放射能汚染が、水俣病での経験(病気の少しづつの発症から始まり、人々の抗議行動、その企業と政府、国家機関の不誠実、責任逃れな対応、その他もろもろ)を繰り返しているようで戦慄した。首相官邸や各地の官公庁前、電力会社の前で異議を発しているみなさん、問題は潜行し進み続け、戦いは十年はかかるのかもしれない。この本により、水俣病の発症が1958年に始まり、1968年に政府はやっと工場排水が原因でであることを認めたことを知った。本の帯にある言葉「人を棄てることで成り立った物質的豊かさ」が、今や、夜になると人間のごとくひとり歩きを始め、ダモクレスの剣のように、ぼくに向けられ、ひいては日本人、世界中の人たちにつきつけられてはいるのかもしれない。
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今度の日曜(8月5日(日))の午後4時ぐらいから小田急相模原駅近くのエスニック雑貨のお店「エルトピート」にて弾き語りで歌っています。対バンはにしやんと深川慶さん。夏の夕涼みにブルースの香りはいかがでしょうか?
http://www.el-topito.com/
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「アミ3度めの約束 愛はすべてをこえて」を読み終え、エンリケ・バリオス著のアミ三部作を読了してしまった。人類の覚醒を促すかのような、南米発の素敵なファンタジーでした。2001年に書かれたこの本は、何か預言めいたところもあり、2012年の今の日本でこそ再び読まれるべきだとも思った。そして、映画化するとおもしろうそうだなとも思った。
自分への覚書としてでもあり、この本で引用されていた北米の作家、エマーソンの詩から素晴らしきメッセージを引用します。
「羨望が無知であり、模倣が自殺であり、よかれあしかれ、あたえられた自分自身をそのまま受け入れるべきであることを、誰しもが理解したときが、すべてのひとの内的成長のときである
たとえ、広大な宇宙には、福が満ち満ちていたとしても、もし、自分につとめとしてあたえられたその土地を、たがやすことをしなければ、何の収穫も得られないだろう
ひと、一人ひとりの中に宿る力は
新しい種類の力であり、
なにものも、ただ自分だけが、なにが自分でできるかを知っている
でも、それをじっさい試みてみないかぎり、自分でもわからない」
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ロバート・ナイトホークの最晩年の名演集を収録したアルバムがこの"Masters Of Blues"です。1曲目から11曲目まではロバート自らのボーカルとギターで、12曲目がジョニー・シャインズのボーカル、13曲目から20曲目までヒューストン・スタックハウスがボーカルを取っています。12曲目から20曲目まではロバートは歌は歌わずギターのみ。このアルバムで深く妙なる土臭いブルーズを聞かせてくれるヒューストン・スタックハウスはなんとロバートのいとこで、ロバートにギターを教えた人だそうです。
放浪の人だったロバート・ナイトホーク、ここで聴かれる彼のギターと歌にはアメリカ南部の彷徨う霊とか魂みたいな風と土がすっかり染み込んでいるみたいだ。南部を彷徨う夢を見ながら、もしくは、うなされるようにしてロバートの名曲"Kansas City"をつたなく訳してみます。ぼくはカンサス・シティーにはまだたどり着けないのだけれど、ロバート、どうしてそこは許されないんだい?
朝おきて、ひどい気分で
昔の楽しかったころを思ったよ
おれはカンサス・シティーに行くだろう、カンサス・シティーに
そう、おまえには許されない地、あのカンサス・シティーに
ビールって名の表通りでおっぱじめるのさ
ルシールって呼ばれる女をさがすのさ
彼女ははカンサス・シティーに行くだろう、カンサス・シティーに
そう、おまえには許されない地、あのカンサス・シティーに
ブルドッグを手に入れ、シェパードも手に入れ、二匹の猟犬も手に入れた
二つはごきげんな黄色で、三つの黒と一つの茶色
やつらはカンサス・シティーに行くだろう、カンサス・シティーに
そう、おまえには許されない地、あのカンサス・シティーに
さあ、おれの桃を気に入らないなら、おれの桃の木を揺らすなよ
おまえの女を追っているんじゃなくて、おまえの女がおれを追う
カンサス・シティーに行くのさ、カンサス・シティーに
そう、おまえには許されない地、あのカンサス・シティーに
"T"は"Texsas"の"T"で"Tennssee"の"T"でもあって
じぐざくころがり"Mississippi"でいい女を見つける
カンサス・シティーに行くのさ、カンサス・シティーに
そう、おまえには許されない地、あのカンサス・シティーに
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杉井ギサブロー監督のアニメ映画「グスコーブドリの伝記」を見た。横浜の港北のワーナー・マイカル・シネマで見たのだけど、ぼくを含めて4人の観客というがら空きでした。けれど、内容的には素晴らしく、宮沢賢治原作の童話の映画化、アニメ化なのだった。
杉井監督は1985年に「銀河鉄道の夜」を撮っていて、それと同じ猫のようなキャラクタのファンタジーで、前作の「銀河鉄道の夜」は原作に対してある程度の忠実さはあったと思うのだけど、今作の「グスコーブドリの伝記」はさらに原作をはみ出し、「グスコーブドリの伝記」の物語を借りた杉井ギザブロー監督による宮沢賢治の世界へのオマージュ、憧憬をアニメーションにした趣を持ち、かなり大胆に自由で前衛的でもあった。映画の自由、アニメの自由を感じました。そして、何より動く絵がとても美しい。とくに前半のイーハトーブの山の森を舞台にしたシーンは目が洗われるようだ。
ラストのエンドロールで、この美しい動く絵、動画が上海などの中国のアニメーションの作画を行う会社、人たちによって作られているらしいことを知った。世界の人たちと手をつなぐとはどういうことだろう? どうしたらいんだろう?
ぼくはこのアニメ映画を見て、この映画の主人公、グスコーブドリや宮澤賢治がかぶっているみたいな帽子が欲しくなったのです。
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二十歳前後のころ、友だちと合うと、挨拶がわりの言葉として、最近、どんなの聴いている、と言い合っていたのを思い出す。こんな感じ。
「最近、どんなの聴いてる?」
「マジック・サムの二枚組のライブ聴いてるよ」
「暑いのに、よくそんな熱苦しいブルース聴いてるな」
「これでこの夏をのりきるのよ。やっぱ暑い時は熱いもんだろ」
「夏は、やっぱビーチ・ボーイズだろ」
「そんな軟弱なもん聴くか」
「軟弱じゃないぜ。「ペット・サウンズ」とかアバンギャルドだよ」
「どこが?」
「リーダーのブライアン・ウィルソンとか、がいきちっていうぜ」
「へー」
「プールの中でわけわからないひとりごと言ってたんだってよ」
「ラモーンズってビーチボーイズの影響受けてんのかなー」
「そういえば、コーラスとか似ている気がする」
「来日した時、見に行ったなー」
「で、どうだった?」
「カマキリのお祈りだった」
「ボーカル、背が高いもんなー」
この調子で毎回毎会永遠と続きます。あのころは、いつだって、飽くことも知らずこんな話ばかりしていたものだけど、奈良美智の「ナラ・ライフ」という文集を読みながら、そのあのころを思い出しもした。なんかこの本を読んでいると、古い友だちに久しぶりに会った気がしたのです。実際に奈良さんはかなりの音楽通で、もしかして、彼はぼくよりも少し年上な兄貴分なのだけど、こんな会話すら成り立つのかもしれない。
「奈良くん、最近、何、聴いてる?」
「昔買ったダン・ペンのレコードが押入れのすみから出てきて、聴き直しているんだ」
「おー、メンフィスソウルの影の立役者」
「白人だけどいいよ。おまえは肌が黒い人間の音楽しか聞かないんじゃない」
「そんなことないよ。おれはロキシー・ミュージックにソウルを感じるね」
「ねとねとしたブライアン・フェリーの歌い方はかっこいいとか」
「デビッド・ボウイの「ステーション・トゥ・ステーション」なんかもろソウル」
「グラム・ロックといえばマーク・ボランとか嫁さんが黒人だぞ」
「リトル・フィートのローウェル・ジョージの嫁さんも黒人だ」
などと話し始めて、こうなるのです。
「ところで奈良くん、何して食っているの?」
「絵とか書いているんだ」
「よく、食っていけるなー。そういえば、絵とかよく描いていたっけ」
「ロック以外に絵画とかの芸術もおれのテーマだったんだよ」
「芸術ねー。漫画みたいなもんか」
「そうかもしれないなー」
「もしかして銀座のつぶれかかったギャラリーで奈良くんの絵とか二束三文で売ってたりして」
「見つけたら買えよなー」
「買う、買う、三十円で」
「三百円ぐらいは出せよな。ところで、おれ、今度、展覧会、開くんだ」
「すごいじゃん。どこで」
「横浜美術館だよ」
「へっ?」
失礼しました。これは、すべてぼくのつくり話の会話ですが、この本を読みながら、そんな再会感すらあった。昔話は好きじゃないけど、みんな、どうしているのかねー。バンド、やろーぜ。ぼくは最近あいかわらず、近所のバーで自分で作ったロックとかリズム・アンド・ブルーズみたいなのを弾き語りで歌っているよ。
この「ナラ・ライフ」という本、絵でも音楽でも詩でも小説でも方法は何でもいいのだけど、何か表現していきたいと思っている人には、本当にお薦めの本です。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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