えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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今日はジャニスの誕生日

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音楽は洋物かぶれのぼくですが、この前、近所のコンビニで買った畑野英三さん監修の「<<神さまとご利益がわかる>>日本のお守り」という本は良かったです。

日本人ってこんな人たちだったんだなと思うし、まだそんな日本人の心って残っている、残っていって欲しい、と願います。日本万歳! 小さな祈りや願いが小さな玩具となって誰かの手に渡りっていきます。そんなおもちゃでもあり願いを叶えてくれるお守りですが、そのたくさんが失われつつあるみたいなのがとても残念でもあります。こんな小さなものをなくしていくということは、心をなくしていくようなものなんだよ。

ぼくは寝る前とかにこの本を眺めて楽しい気持ちになるのですが、いい夢も見られそうなのです。では、おやすみZZZzzz.....










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イタリア文学、パヴェーゼの「美しい夏」を読み終えました。ムッソリーニのファシスト政権時代の大人になる前の少女を描いた美しくも少し暗い絵のような小説でした。フランスの作家、ポール・ニザンの「アデン、アラビア」の有名な書き出し「ぼくは二十歳だった。それがいちばん美しい歳だとは誰にも言わせない」を思い出した。短い一文なのだけど「美しい夏」の書き出しも素晴らしい。

「あのころはいつもお祭りだった」

それはもっとも美しい少女の時のお祭りであるのだけど、戦争とファシズムがもたらすお祭りでもあるのかな、と思った。人生も、世界も、何か残酷なものがあり、そのお祭りにも終りがやってくる。お祭りのあとの灰色を思う。軍事政権下の言論統制か何かもあり、発表されずに第二次世界大戦中に書かれていたこの小説は、大戦後に上梓され、作者のパヴェーゼは自殺し、帰らぬ人となってしまう。不謹慎な言い方かもしれないけれど、、戦時中、反ファシストということで逮捕されたこともあるパヴェーゼにも戦争という夏の祭りの終りはやってくる。その喪失感はやはりあったのかもしれない。

それから、ミケランジェロ・アントニオーニ監督のイタリア映画「さすらい」を思い出した。イタリア・ネオ・リアリズモの傑作はこの「美しい夏」に何か通じるものがあるのかもしれない。

あぁ、イタリア。話は戦争に戻り、敗戦したイタリアの市民はムッソリーニを銃殺し、その死体を逆さ吊りにして市内を引き回したそうだ。

今は夏の終りです。








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府中市美術館へ「ポール・デルヴォ―/夢をめぐる旅」展を見に行ってきました。美術館についたころ自分が風邪気味でちょっと微熱もあるらしいことに気付きましたが、そんなダウナーな時に見るデルヴォーが、また良かったのです。

シュール・レアリズム以前のデルヴォーの印象派的な森の絵やドイツ表現主義的な女性像も良かったです。しかし、デルヴォーといえば、蒸気機関車と宮殿とほんのかすかに微笑むような女たちの絵でしょう。「トンネル」というそんな作品も見ることができました。蒸気機関車と女たちの取り合わせは、微熱の夢の中に漂うとても静かなエロスです。九十六歳まで生きたデルヴォー。筆を置いたのは最愛の妻、タムの死去の時の九十一歳の時1988年。デルヴォーに絵に登場する女たちからユングのいうアニマというようなことを思う。絶筆のシュール・レアリズムを遠くは離れた水彩画もすばらしいけれど、ここで描かれた一人の女。生涯、妻のことを描いたというより妻のために描いたのだろうか。その女たちは虚無のようにすべてを含んでいるのかもしれない、などと思いながら、ぼくはおやすみなさいと言い、夢の世界にまた戻ることにします。

http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/index.html
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多和田葉子著「犬婿入り」という文庫本を読了した。同冊に「ペルソナ」という中編も収録。両辺とも日常の不思議な亀裂を描いていて、その軽い奇妙感にリアルな目眩を覚えました。これはあの「雪の練習生」作家の初期作品で「犬婿入り」は芥川賞受賞作。なんとなく梅崎春生を思い出した。こんな作家が同時代にいるのなら日本文学は健在だ。










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ミュージシャンの久保田麻琴さんが紀州熊野を旅しているとその熊野古道の山奥で狼の遠吠えの声のようなものを聞いたそうだ。その声の方に近づいていくと、その声は、山で働く人の神への祈りの声だったそうだ。それから、歴史に立ち上らない日本の音楽を聞きたいと久保田麻琴さんは思い、友だちに話したところ、その友だちから、ぜひ、沖縄の宮古の島々を訪ねるといい、と言われた。かくして、島々への旅は始まり、その島々で古い、けれど、今も生きている祈りの唄を聞く。そのドキュメンタリーが映画化されてこの大西功一監督の「スケッチ・オブ・ミャーク」となった。

久保田麻琴さんは言う。これらの祈りの唄は消えてしまうかもしれず、だからこそ、いてもたってもいられず、残しておきたい、そして、後世の人に、いつでもここに戻って来れるんだよ、と伝えたい、と。この映画を見ながら、現の世と神の世が溶け合った夢の世界のような目眩を感じる時がいくつもあった。と同時に、ぼくも久保田麻琴さんと同じく、過酷な人頭税に痛めつけられた過去かを持つこの宮古の島々の島唄に、アメリカ南部のリアルなブルーズやゴスペルのような息吹すら感じたのだった。

ところで、この映画の中で一番好きなシーンは、放し飼いの馬が舗装された道に飛び出して来て、走り去っていく場面。なぜか胸がむしょうに熱くなった。

http://sketchesofmyahk.com/
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降旗康男監督の「あなたへ」を見ました。主演は高倉健。渋くてかっこいなぁ。その死んだ妻役に田中裕子。おばちゃんになっても田中裕子はやっぱなんかかわいいなぁ。物語は妻の遺言の手紙を持っての富山から長崎へ旅するロード・ムービーです。映画に写された日本のありきたりの日常が美しく、とても愛おしいものに感じました。

http://www.anatae.jp/
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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