えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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中脇初枝さんの著した小説「世界の果てのこどもたち」を読了した。第二次世界大戦中の満州(その歴史の地を今の大戦後の中国の人たちが「偽満」と呼ぶのもこの本で知ったのだが)で出会った三人の少女たちの物語を読み、戦争というのは地獄だなと思う。けれど、その地獄すらも、こどもたちのまっすぐで偉大な魂は、煉獄に変えてしまう力があったのです。

この本はキリスト教については、何も書かれてはいなにのだけど、ぼくはそんなことを連想してしまった。カトリックの教えによれば、煉獄とは、神の恵みと神との親しい交わりとを保っていながら完全に清められないままで死んだ人々は、天国の喜びにあずかるために必要な聖性を得るように浄化の苦しみを受けるとされており、この最終的浄化のなさせるどころだという。改めて、戦争の恐ろしさ、怖さを感じ、戦争ってなんだろう、どうして、今でもそれはあるのだろうか、と思う。

読み進めていくうちに、珠子、美子、茉莉の三人のこどもたちに胸の奥から、心からの、がんばれという声援を送っているぼくがいました。

あー、八月六日から八月十五日までの十日間、日本人にとって特別な十日間だとも思うのですが、お盆休みの読書など、どうでしょう。






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クリス・ギレボーというアメリカ人の著した「1万円起業」という本を読んだ。こういうのは読むだけじゃなく始めないとな。で、一言「ぼくは、あなたのお望みのシステムとかアプリケーションを作ります」。どうだろうか?

http://www.asukashinsha.jp/100startup/index.html
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ヴィム・ヴェンダーズに新しい映画「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」を見た。

セバスチャン・サルガドとは20世紀を代表する報道カメラマン、マグナム・フォトにも所属した世界の不正を告発するルポルタージュ・カメラマンだった人なのだけど、ルアンダ内戦の取材でのあまりの悲惨な光景に心が病んだようになりカメラを置く。それからの10年後、再びカメラを手にし、新たなプロジェクトを始める。それはこの地球へのオマージュを写真で表明しようというもの。そのモノクロの写真の美しさが劇場の大きなスクリーンにひろがっていた。

そして、ブラジルのジャングルの森を再生する驚異的なエピソードは次の世代の希望としてセバスチャン・サルガドが残していくもの。

ヴィムの共同監督にはジュリア―ノ・リベイロ・サルガドはセバスチャンの息子だということ。そのもっとも映画的な愛の物語は淡く隠れてもいました。

http://salgado-movie.com
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酒井俊さんのアルバム「花巻農学校精神歌」に入っている英語の歌"The Long Goodby"がすごくかっこよくて、その歌が劇中に何度も流れるロバート・アルトマン監督の「ロング・グッドバイ」をレンタル・ビデオを見た。

鬼才ロバート・アルトマンだけあって、レイモンド・チャンドラーの著した原作とはまったく違う空気感で、結末では原作にはないプロットも用意されてしまっている。

原作のハードボイルドとはほど遠いエリオット・グールド演じるフィリップ・マーローもこれはこれで飄々としていてかっこいい。なるほど、この飄々としたかっこよさ、それとこの主人公の探偵の秘めたる正義感、ユーモアに隠れて名誉を重んじるその人物像は松田優作主演のテレビドラマ「探偵物語」の影響を与えたという説もある。

それから、1970年代のアメリカ西海岸のヒッピームーブメントの残り香漂う雰囲気、空気が、映画に登場するたくさんの奇妙な人物やその背景となっている景色に充満しています。

小説家の村上龍さんはこの映画を愛してやまず、何度も何度も見たとのこと。

そして、やはり何度も映画で数えきれない編曲をされて流されるテーマ曲が、映像と結びつき、詩を喚起させ、かっこよかった。
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内田樹さんの著した「街場の戦争論」を読む。武道の段位を取り、能も舞う内田さんのような日本が好きな人が、今という時の政府の人たちの流れに抗するかのような、こんな本を本屋で見かけると読みたくなってしまうのです。あいかわらずの鋭い筆鋒で戦争をしたがっているらしい、そのくせ多分、自分では決して銃弾飛び交う地には行かないだろう恐怖の安倍氏らをやっつけてくれています。大岡昇平の小説や江藤淳の論文を題材に戦中と戦後を論じた「過去についての想像力」と「ほんとうの日本人」にははっとしました。きっと、ノスタルジーこそラディカルなのです。






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杉浦日向子さんの著した、描いた「百物語」を読む。これ三十年ほど前に「小説新潮」に九十九回も連載された掌編の漫画集。怖い、恐ろしいというより、どこか懐かしいような怪しい小さな物語集で、もちろん、この本から流れてくる夏の夜の風に吹かれれば、そう、丑三つ時にでもなれば、江戸への門がぽっかりと開かているのです。






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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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