えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
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鈴木邦夫さんの著した「愛国者は信用できるか」を読んだ。この人、昔はばりばりの右翼武闘派だったのは菅野完さん著した「日本会議の研究」を読んで知った。三島由紀夫や野村秋介に置いてきぼりにれれたという思いはずぶんあるようだ。鈴木邦夫さんは穏やかになりました。
右翼と左翼という言い方があるけれど、最近の横尾忠則さんのインタビューでぼくは右翼でもあり左翼でもあるというようなことを言っていて、なるほど、そうだろうなと思った。河合隼雄は魂とは何かと問われ、線引きするとなくなってしまうものと答えていた。それは、右と左を線引きすということでもあるように思える。というようなことをこの本を読みながら、つらつらと考えていた。ぼくは、日本の昔のものとか、かなり好きで、しょっちゅう神社や寺に参っていたりする。ある時、誰かがぼくに言っている声が聞こえた。
「国なんか愛せないぞ。人民なんか愛せないぞ」
するともう一人の誰かがぼくに問いかける。
「そんな人生、むなしくはないかい?」
ぼくは答える。
「むなしくても、寂しくてもそれがいいんだよ」
そんなぼくが敬意を込めて鈴木邦夫さんの言葉を引用します。
「愛国心は国民一人一人が、心の中に持っていればいい。口に出して言ったら嘘になる。また他人を批判する時の道具になるし、凶器になりやすい。だから、胸の中に秘めておくか、どうしても言う必要がある時は、小声でそっと言ったらいい」
この本には鈴木邦夫さんの日本への、天皇陛下への恋闕があるように思いました。
右翼と左翼という言い方があるけれど、最近の横尾忠則さんのインタビューでぼくは右翼でもあり左翼でもあるというようなことを言っていて、なるほど、そうだろうなと思った。河合隼雄は魂とは何かと問われ、線引きするとなくなってしまうものと答えていた。それは、右と左を線引きすということでもあるように思える。というようなことをこの本を読みながら、つらつらと考えていた。ぼくは、日本の昔のものとか、かなり好きで、しょっちゅう神社や寺に参っていたりする。ある時、誰かがぼくに言っている声が聞こえた。
「国なんか愛せないぞ。人民なんか愛せないぞ」
するともう一人の誰かがぼくに問いかける。
「そんな人生、むなしくはないかい?」
ぼくは答える。
「むなしくても、寂しくてもそれがいいんだよ」
そんなぼくが敬意を込めて鈴木邦夫さんの言葉を引用します。
「愛国心は国民一人一人が、心の中に持っていればいい。口に出して言ったら嘘になる。また他人を批判する時の道具になるし、凶器になりやすい。だから、胸の中に秘めておくか、どうしても言う必要がある時は、小声でそっと言ったらいい」
この本には鈴木邦夫さんの日本への、天皇陛下への恋闕があるように思いました。
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こんな夢を見た。ぼくは東北に向けて旅立つ。各駅列車とバスを乗り継ぎ、旅をしている。何もないような山間に大きなほたって小屋がぽつんと建っている。中に人がいる気配がしてぼくはそのほたって小屋に入っていくと、そこにはたくさんの人たちがいて、楽しくおしゃべりしていて、その中にはもう会わなくなったぼくの友だちもいる。その友だちに何か気後れしてぼくは声をかけず、その小屋を出る。すると、そこには富士山がある。目の前に雪をかぶった雄大な富士山があり、ぼくは、東北を旅しているかと思ったら、そこは山梨だったのかと思う。あたりはやはり何もない平原で、こんなところでぼくは宿を探さないといけないなと思う。こんなところに宿はあるのだろうかと少し不安になる。
そこで目が覚めた。富士山は日本一の山で、美しく気持ちよい。ところで、夢の中のぼくに宿が見つかっただろうか? 多分、「溶岩温泉」という鄙びた宿が見つかるのです。そこで、ほったて小屋で見た古い友だちと再会するでしょう。大吉夢。
そこで目が覚めた。富士山は日本一の山で、美しく気持ちよい。ところで、夢の中のぼくに宿が見つかっただろうか? 多分、「溶岩温泉」という鄙びた宿が見つかるのです。そこで、ほったて小屋で見た古い友だちと再会するでしょう。大吉夢。
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深沢七郎の「楢山節考」を読んだ。何度目かの「楢山節考」になるだろうか。読むたびに何かを感じさせてくれる。
昔、深沢七郎さんに会いに、深沢さんが自給自足生活をしていた埼玉のラブミー農場に行ったことがある。深沢七郎さんは「楢山節考」を昔のお経か何かのような巻き物の形で出版したいと言っていた。ぼくが読んだのは新潮社文庫版で他に「月のアペニン三」、「東京のプリンスたち」、「白鳥の死」を所収。
「東京のプリンスたち」も「楢山節考」と表裏をなす名作で、同じ主題を「楢山節考」では死の側から謳ったものだとすれば、「東京のプリンスたち」は生の側から謳ったものだというような気がする。
「白鳥の死」は深沢七郎が恩義と敬意を感じていた正宗白鳥の死についての短編で、深沢さんの生と死に関する見方が色濃くあらわされた一篇で、そこで「楢山節考」の主人公のおりんにはキリストと釈迦の両方ともはいっているつもりと書かれている。そうか、「楢山節考」はお経でもあり、聖書でもあったのか。
永遠の名作です。
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ビルボード東京でスペンサー・ウィギンスのライブを見た。ディープ・ソウルの伝説のシンガーは、うつむいてただ歌っているだけなのに、ぼくの涙腺は決壊し、目からのお水が止まらなくなったのです。管楽器も入ったホッジス兄弟の率いるバンドの演奏も完璧。ハモンド・オルガンに2発のレズリー・スピーカー。重くねばるリズム。サザン・ソウル、最高です。
スペンサー・ウィギンスがホッジズ・ブラザーズらとの豪華編成で来日
ぼくの大好きなこの曲も歌ってくれたんだよ
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国立新美術館でミュシャ展を見た。展示室に入るなり鳥肌が立った。大きくて美しい絵がそこにあったから。
19世紀末、広告の時代の始まり、来る大量生産と大量消費の時代の予感を感じさせるそんな時代に、花の都パリでは、芸術家たちがその磁力に引き寄せられたかのように集まり、オーブリー・ビアズリー、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック、アルフォンス・ミュシャの三人がそれぜれに描いたポスターが街頭には貼られていたはず。ビアズリーとロートレックの二人は19世紀の終わりとともにこの世を去り、20世紀にミュシャの一人だけが残された。
20世紀は国の独立と戦争の時代であった。ミュシャは20世紀のいよいよ始まった1910年に故郷のチェコに帰り、この「スラブ叙事詩」と題された20点の大きくて美しい連作の絵画を描きつづける。1918年は、オーストリア帝国が崩壊し、チェコスロバキア共和国が成立し、新国家のために紙幣や切手、国章などのデザインを無報酬で行った。そして、つかのまの春の時であったかのように、1939年3月、ナチスドイツによってチェコスロヴァキア共和国は解体され、ミュシャはドイツ帝国に抗う退廃芸術家として尋問され、どのような尋問かは記録に残されていなく、それは拷問でもあったのかもしれない。ミュシャは体調を崩し、釈放され、その4ヶ月後の1939年の7月に逝ってしまう。しかし、「スラブ叙事詩」の20枚がナチスに焼かれなくてよかった。
第二次世界大戦の終わりとともにチェコは解放され、祖国は再び独立する。時の共産党政権は、ミュシャの愛国心との結びつきを警戒し、黙殺しつづけた。それでも、チェコの人びとの間にミュシャへの敬愛は残り、プラハの春の翌年の1969年にミュシャの絵画切手が数種発行されている。
鈴木邦夫さんのような人はこの「スラブ叙事詩」をどう見るのだろうか? 鈴木邦夫さんの敬愛する三島由紀夫はその死の前年にこのようなことを書いている。
「実は私は「愛国心」といふ言葉があまり好きではない。何となく「愛妻家」といふ言葉に似た、背中のゾッとするやうな感じをおぼえる。
この言葉には官製のにほひがする。また、言葉としての由緒ややさしさがない。どことなく押しつけがましい。反感を買ふのももつともだと思はれるものが、その底に揺曳してゐる」
おっと、脱線しすぎたようです。美術館のミュシャの略歴のところのには、たしか「スラブ叙事詩」が発表された時の解説として「スラブ民族の倫理的な発展」とあったと思う。
チェコの門外不出の芸術「スラブ叙事詩」を、もしも時間がありますならば、無心でご覧ください。国立新美術館では草間彌生展も同時開催されております。
ミュシャ展
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奥野修司さんの著した「魂でもいいから、そばにいて 3・11後の霊体験を聞く」を読んだ。
悲しく、寂しい聞き書き集なのだけど、なぜか心がほっこり暖かくなるのは、霊となって現れた死者たちのやさしさと、生きている人たちの逝ってしまった人への深い思いによる。これらの聞き書きした話は奥野修司さんも書いているようにもう一つの現代に現れた「遠野物語」のようでもあるかのようだ。これらの物語は柳田國男が書いた「遠野物語」の第九十九話の時を隔てた補遺なのかもしれない。それは科学の網では掬えない魂の物語でもあるかのよう。
この前、読んだ大城道則さんが編著した「死者はどこへいくのか 死をめぐる人類五〇〇〇年の歴史」にもあるような、日本人の彼岸観、あの世に対する見方を思う。日本人にとってあの世とは、空の上の天国にあるのではなく、大きな河に隔てられているところでもなく、三本川の草履でも履いて、小石をつたって渡れそうな近くにあるところのようなのだ。
ぼくも震災の年に人ではないけれど、その年の十月に愛犬を亡くし、その犬に再会するたくさんの夢も見たのだけど、あのレオも遠いところに旅立ってしまったのではなく、ちょっと散歩に出て、帰りが遅れているだけなのかもしれない。そして、そのうちぼくも散歩に出かけるように会いにいくのだけなのかもしれない。
その近しさは、昔、読んだアイルランドの小説家、ジェイムズ・ジョイスの短編「死者たち」に出てくる描写「死者たちにも生きている人たちにもひとしく雪は降っていて、この世界を白くおおいつくす」にあるような近しいそれで、それは「魂でもいいから、そばにいて」の書かれなかった「冬の旅」の章ではなかろうか。
奥野修司さんのいうように、人とは物語を生きる生きもので、多くの東北の人が死んでしまった人と生きている人をわけ隔てない、そんな物語を生きていて、それは愛のことのよう。「愛」は「遭い」や「会い」や「合い」のことでもあるのではないかしら。
悲しく、寂しい聞き書き集なのだけど、なぜか心がほっこり暖かくなるのは、霊となって現れた死者たちのやさしさと、生きている人たちの逝ってしまった人への深い思いによる。これらの聞き書きした話は奥野修司さんも書いているようにもう一つの現代に現れた「遠野物語」のようでもあるかのようだ。これらの物語は柳田國男が書いた「遠野物語」の第九十九話の時を隔てた補遺なのかもしれない。それは科学の網では掬えない魂の物語でもあるかのよう。
この前、読んだ大城道則さんが編著した「死者はどこへいくのか 死をめぐる人類五〇〇〇年の歴史」にもあるような、日本人の彼岸観、あの世に対する見方を思う。日本人にとってあの世とは、空の上の天国にあるのではなく、大きな河に隔てられているところでもなく、三本川の草履でも履いて、小石をつたって渡れそうな近くにあるところのようなのだ。
ぼくも震災の年に人ではないけれど、その年の十月に愛犬を亡くし、その犬に再会するたくさんの夢も見たのだけど、あのレオも遠いところに旅立ってしまったのではなく、ちょっと散歩に出て、帰りが遅れているだけなのかもしれない。そして、そのうちぼくも散歩に出かけるように会いにいくのだけなのかもしれない。
その近しさは、昔、読んだアイルランドの小説家、ジェイムズ・ジョイスの短編「死者たち」に出てくる描写「死者たちにも生きている人たちにもひとしく雪は降っていて、この世界を白くおおいつくす」にあるような近しいそれで、それは「魂でもいいから、そばにいて」の書かれなかった「冬の旅」の章ではなかろうか。
奥野修司さんのいうように、人とは物語を生きる生きもので、多くの東北の人が死んでしまった人と生きている人をわけ隔てない、そんな物語を生きていて、それは愛のことのよう。「愛」は「遭い」や「会い」や「合い」のことでもあるのではないかしら。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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