えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

つたやのレンタルDVDでリリオ・フェへイラとイルトン・ラセルダが監督をした「カルト―ラ サンビスタの物語」を見る。
このドキュメンタリー映画に取り上げられているカルト―ラという人は、ブラジルのサンバのもっとも偉大な巨匠の中の一人で、サンバという音楽を作り上げたと言っても過言ではない人。その破格の人間性にある思いやりと自由の精神でブラジル人の誰からも尊敬されていた。若いころから作詞作曲で少なからずのヒットを飛ばしでもいたのだけれど、波乱万丈の人生でもあって、こういう人にありがちなのだけど、金銭にはまったく恵まれず、しかも、二度目の奥さんとの間に何人もの養子を引き受け育てたというような逸話もある。本格的に自分の曲を自分の歌声でレコーディングしたのが六十歳を超えた時で、その1970年代から出したアルバムは名作として次から次へとブラジルでヒットし、それは一部の音楽好きにも伝えられていた。
その1970年代とはブラジルの音楽界にっとって、一世を風靡したボサ・ノヴァのミュージシャンが時のクーデターによる軍事政権を嫌い、亡命同然にフランスやアメリカ合衆国の去って行ったそんな時代でもあった。それでもブラジルに残されたミュージシャンには向かう所、聖なる場所ともいうべき所があった。そこはサンバの発祥した地、リオデジャネイロのモーホーと呼ばれる裏山、貧しい人たちの住む所、アメリカでいえばもともとはドイツのユダヤ人が強制的に住まわされたところを呼ぶゲットー、ジャマイカでいえばシャンティー・タウン、中上健次ならば路地と呼んだそこであった。そんなブラジルの音楽シーンの中であって、精神的支柱でも、カルト―ラはあった、と思う。
あぁ、カルト―ラの美しいメロディーとシンコペイトするサンバのリズムとセンチメントな詞は、最高で、まだ、ワールド・ミュージックなどという言葉のない時代でもあって、偉大なる音楽には偉大なる人がいたことは確かなこと。その人はの名は、CartolaことAngenor de Oliveira、その人なのです。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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