えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
浅草演芸ホールへ令和六年九月上席昼の部を見に参りました。見た演目を記しておきます。前座の柳家小きちくんの「黄金の大黒」、前座の春風亭貫いちくんの「山号寺号」、2つ目の入船亭扇太くんの「道具屋」、柳家さん花師匠の「初音の鼓」、小梅さんのマジック、柳家わさび師匠の「券売機女房」、隅田川馬石師匠の「元犬」、林家楽一師匠の紙切り、柳家小ゑんシショウ「いぼめい」、桃月庵白酒師匠の「つる」で一回目の仲入りでした。ロケット団のお二人の漫才、柳家一馬師匠の「雑俳」、入船亭扇遊師匠の「たらちね」、鏡味仙志郎師匠と仙成師匠の大神楽曲芸、春風亭一朝師匠の「てんしき」、鈴々舎馬風師匠の漫談で二回目の仲入りでした。柳家喬之介師匠の「初天神」、林家木久扇師匠の「初選挙」、柳家権太郎師匠の「無精床」、柳家小菊師匠の粋曲、主任は柳家さん喬師匠の「ちりとてちん」。今日は夏の暑さが少しはやわらいだからか、笑いながら、居眠りしてしまうという芸当をぼくはしてしまいましたが、林家木久扇師匠の大爆笑に重ねて、春風亭一朝師匠、柳家権太郎師匠、柳家さん喬師匠の大御所三人の揃いの滑稽噺の大爆笑。。そんなことで寄席はパラダイスですな。
国立能楽堂で能楽を鑑賞しました。見た狂言は『雷』、能は『善知鳥』。「善知鳥」と書いて「うとう」と読みます。
『雷』は空から、もしくは天から落ちてきた人のような雷が腰を打ち難儀しているのを免状を持たない薮医者が治療するという滑稽な話。とても楽しい。
一転して『善知鳥』は鳥を狩りすることを生業としていた猟師の霊の救われぬ悲しい話で、毛鉤釣りを趣味とするぼくも、釣った魚はもらさず生きて放してはいるけれども、他人事ではなく、何かとても重いものが心に残りました。すべての生きものは他の生きものによって生かされているに他ならず、地球環境ということならば、人という種こそもっとも罪深く思われ、観劇の後、観客は静かに拍手をし、押し黙って、客席を立つようでもあったのです。子を思う親鳥の血の涙と、それでも生きていくために、子や連れ合いのためにも鳥を狩らねばならない人の親の煉獄の謡いは、これこそまさしく現代にも通じる名曲であると思われ、ぼくは圧倒されたのです。
福島県の方を一泊二日の旅をしました。首都高のあたりで故障車の渋滞にまきこまれ、もっと早く福島に入れる予定であったのですが、既に夕方になっていて、どこにも行かず、湯野上温泉というとろのにしきやという宿、民宿に直行となりました。その宿が当たりでこざいました。黒い立派な木の梁のある古民家を改装した素敵な宿は隅々まで風情ある佇まいで、檜風呂の温泉も素晴らしく、夕食の会津料理の懐石料理がとても美味しかったのです。何でも台風の影響により、ぼく以外はキャンセルということで、静かさが気持ちよく、山間の集落の宿でゆっくりと鈴虫の歌うのを聞きながら、ぐっすりと眠りました。
翌日は、この旅の目当てでもありまする南会津の伊南川水系での渓流でのフライフィッシングをしました。舘岩川に入渓し、ボーズ(一匹も釣れないこと)でしたが、たった独りでの渓谷入りで、清浄なる景色の中、清浄なる空気をいっぱい吸った気がして、とてもよかったです。釣り道具を後片付けしていると、地元の知らない人から、釣れましたか、と声をかけられ、正直にゼロ匹でした、と応えると、その人も渓流釣りをたしなむらしく、釣れる小河川のことなどを教えてもらいましたよ。釣り人同士の、一期一会の美しい友情を胸に、降りだした雨の中、車を家路に走らせたのです。たくさんの渓流のある南会津。翌の春にはまた来たいな。
内田樹さんの著した『凱風館日乗』が面白くて一気読みしてしまいました。本のタイトルとなっている「日乗」は永井荷風の『断腸的日乗』を意識してとのことです。短い文章での日本への批評は、「第一章 日本が抱える困難について・・・・・・」、「第二章 世界はこれからどうなるのか?・・・・・・」、「第三章 日本救国論・・・・・・」から成り、この戦争にむかうかのような日本の現状下で、「第三章 日本救国論・・・・・・」では希望的な内容が書かれているのが、少し意外なようにも思われました。内田さんは特に若い人たちに何らかの希望を見いだしているようでもあるのです。
内田さんは、コモンの実践として道場兼学塾である凱風館を建て、合氣道の師範でもあられ、その凱風館にコモンを創造しようとしたという。その「コモン」とは、てらいもなく、経済学者、宇沢弘文のいう「社会的共通資本」、「公共の財産」であるだろう。反動の表層とは裏腹に、底辺の流れてとして、日本人はこのような方向に向かっているらしいことを内田さんは感じているらしいのだ。内田さんの言葉では「共有地」となり、それが日本各地に作り直されているらしい。ぼくも「共有地」か出発したいとも願う。
この本のしまいの文章は「武道的思考と資本主義」なのだが、そこで澤庵禅師の言葉が引用され、流派こそ違えども同じく合氣道を志してもいるぼくにとって、とても印象的でありました。
「蓋し兵法者は勝負を問わず、強弱に拘らず、一歩を出でず、一歩を退かず、敵我を見ず、我敵を見ず、天地未分陰陽不到の処に徹して直ちに功を得べし」
内田樹さんはこれをこう現代の言葉に訳しておられる。
「武道家は勝負を争わない。強弱を競わない。一歩前に出ることもないし、一歩後ろに退くこともない。敵は私を見ないし、私も敵を見ない。そうして、天地が未だ分かれず、陰陽の別もない境地において、直ちに果たすべきことを果たす」
それは、「資本主義が滅びるのが先か、人類が滅びるのが先か」の問題意識に接続しつつ、優劣のない世界に人を立たせ、人を勝敗から引き放ち、常に自己更新をする永遠の初心者となり、なすべきことをなすのが武道の道だとする。なるほどです。精進します。
内田樹 - 凱風館日乗
石井岳龍監督の『箱男』を見ました。原作は安部公房。
高校生のころ、文化祭か何かで見た安部公房が戯曲を書いた演劇『棒になった男』とかを思い出し、その何ともいえない気持ち悪さを思い出してしまいます。
ぼくのなかなかと思う三人の俳優、佐藤浩市さん、永瀬正敏さん、浅野忠信さんが出演しています。佐藤浩市さんの演じた軍医が気持ち悪くて、いい。看護士役の白本彩奈さんがとてもきれいです。
石井岳龍監督というと『逆噴射家族』がとても面白かった。
安部公房原作の映画で思い出すのは勅使河原宏監督の『砂の女』です。主演女優の岸田今日子がとてもよかったのですよ。
『箱男』は久しぶりにわけの分からない映画を見た感じがしました。不条理演劇というのは今でも演じられているのだろうか? 映画館を出てふと見渡すと、みんながスマホを覗き見ているような気持ち悪い世界にぼくも生きているような気もするのでした。
映画『箱男』オフィシャルサイト 2024年全国公開
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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