えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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「午前十時の映画祭」というのを、みなさん、ご存知でしょうか? TOHOシネマズが午前10時から古い名画をかけてくれて、しかも1,100円なのです。

そこでアンジェイ・ワイダ監督の1958年のポーランド映画「灰とダイヤモンド」を見ました。巨匠、アンジェイ・ワイダを代表する一作です。

ドイツ軍が降伏した1945年5月8日とその次の日の2日間のポーランドのとある町のできごとだけを描いていています。

とにかく、、ポーランドの共産党権委員会書記のシュチューカの暗殺を依頼されたロンドン亡命政府派の青年マチェクを演じるズビグニエフ・チブルスキーがかっこいい。チブルスキーの演じる無残なラストシーンを、1958年の当時の統一労働者党の政府は、反政府運動の無意味さを象徴したものだと評価し、ワイダ監督自身は、ラストシーンを見た観客がマチェクに同情することを期待したという。多分、このラストシーンは後のアメリカン・ニュー・シネマのアンチヒーローたちの死にざまに大きく影響しているとも思える。

マチェクのほんの短い間の恋人、エヴァ・クジジェフスカの美しさ。

各シーンに象徴的に込められた多層性と深さ。

あの大島渚監督はこの映画を見てから、マチェックのようなサングラスをするようになったと、何かのインタビューに答えていた。

そのポーランドのジェームズ・ディーンとも呼ばれたズビグニエフ・チブルスキーは、この映画の後の10年後、不慮の事故で39才の生涯を終え、旅立ってしまう。しかし、フィルムは永遠に残され、輝きを失わない。

「灰とダイヤモンド<デジタルリマスター版>」上映作品詳細 - 午前十時の映画祭9 デジタルで甦る永遠の名作
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この前、江の島を散歩をした。今日は、小雨降る小田急線の片瀬江ノ島駅を出て、そこからすこし東に行った一つの神社と一つの寺院を歩いてみたそのきっかけは、江の島に伝わる縁起による。江島神社のホームページから引用します。

「江島神社について:江島縁起

 伝説によれば、鎌倉には昔、五つの頭を持つ龍がいて悪行を重ねていました。そこへ天女が舞い降り、天女に恋心を抱く五頭龍を諭し、悪行をやめさせました。この五頭龍をまつるのが龍口明神社(鎌倉市腰越)です。その後、五頭龍は海を離れ、山に姿を変えました。これが現在の藤沢市龍口山です。そして、天女の天下りとともに出現した島が現在の江の島。天女は江島神社に奉られている弁財天です。江島神社には弁財天堂(奉安殿)があり、裸弁財天像(妙音弁財天)が奉られています。
 平成十三年(2001年)四月一日には、御鎮座1450年式年大祭が盛大に挙行され、「神幸祭」で、江島神社とは夫婦の関係にある龍口明神社から御神輿を迎え入れました。この伝説が記された『江島縁起』の絵巻物は、江島神社のご宝物として保管されています」

この話を知り、そうか、江島神社に詣でたからには、龍口明神社にも行った方がよいのではないと、思ったわけです。そして、龍口山に廻ってみたく、その地には、遺構となりつつある古き龍口明神社があり、その隣には龍口寺があり、「龍ノ口法難」と呼ばれる縁起もあったのです。龍口寺のホームページから引用します。

「龍ノ口法難

 鎌倉時代後期、日本は内乱や蒙古襲来、飢餓や疫病の蔓延など、様々な脅威に包まれていました。それらを憂えた日蓮聖人(1222~1282)は、『立正安国論』を著し、幕府に奏上しました。
 しかし、幕府はこれを政策への中傷であると受け止め、文永8年(1272)9月12日、鎌倉松葉谷の草庵におられた日蓮聖人を捕らえ、斬首するために、刑場であったこの地、龍ノ口へ連行したのです。
 翌13日子丑の刻(午前2時前後)、土牢から引き出された日蓮聖人は、敷皮石(座布団状の石に皮を敷く)に坐らされ、評定の使者も待たず、あわや斬首になるときでした。
 「江ノ島の方より満月のような光ものが飛び来たって首斬り役人の目がくらみ、畏れおののき倒れ」(日蓮聖人の手紙より)、斬首の刑は中止となりました。
 龍ノ口刑場で処刑中止となったのは日蓮聖人をおいておらず、爾来、この出来事を「龍ノ口法難」と呼び習わしています」

「江島縁起」も「龍ノ口法難」こんな話があるわけはないだろう、などとぼくも考えていましたが、それを昔、見た人が確かにあって、祈りの込められた淡い伝説として残ったということではないだろうか?

と同時にこんなことも書いておかなくてはなるまい。昔、日蓮を祖とする宗教団体から入信を勧誘されて、物心ともに危険を感じて、ものすごく嫌だった。龍口寺に「宗教勧誘にご用心!」というチラシが置いてあった。その中にこんな文章がありました。

「「今、本当に幸せ?」
「苦しくない??」

世の中、良いことばかりではありません。

危険な教団は、「人の弱み」につけ込みます」

確かにね。不幸のままでいいんですか~、とかって言われたら、いいんだよ、ほっとけよ、それでも幸せさって答えるさ。龍口寺で御神籤をひいてみました。

「四番 太陽課宣

天天天
万象等出現
災消官不難
願望公私吉
一切事平安

世の中のすべての物が現れ来て、災いは去り、諸々事が難なく達せられ、公私共に願望は成就して吉なることだろう。
またすべての事は平安にして無事である

霊跡本山 龍口寺」

ゆめゆめうたがふことなかれ

龍口明神社


(昔の)龍口明神社


龍口寺

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湯本香樹実さんの「夏の庭 -The Friends-」を読みました。

ひと夏の三人の少年たちのとある近所のおじいさんをめぐる物語が、具合が悪く寝てばかりだったぼくに遅れてやってきた夏のようだったのです。読み終えると、コスモスの咲き始めるころで、なんだか、この「夏の庭」とぼくの毎日にシンクロニシティ、偶然の一致すら感じてしまったではないか。

子どもたちにとって夏休みとは、きっと、特別のものなんだよ。世界各国の訳されているこの本に、今年のぼくは少年時代に連れ戻され、夏休みがそこにあったようなのです。忘れられない夏が本の中の物語に確かにあったようなのです。





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気まぐれに江の島へ散歩に出かけました。今日の午後は戻ってきた夏の日のようでした。

神奈川のぼくにとっての三大神社、阿夫利神社、箱根神社、江島神社、そのうちの一つ江島神社を詣でました。阿夫利が山、箱根が湖、江島が海、なにやら自然の力は、柳田国男の言葉を借りれば、物深く、江の島に伝わる五頭龍と弁財天の縁起が何やら面白い

。御神籤をひいてみたら大吉。それを読みながら、夏からの体調の悪いのもそろそろ吹き飛んで行きそうでありまする。


「おみくじ 江島神社
第41番
運勢 大吉
思い通りにばる運です。
短気をいましめ、身をつつしみ、何事も静かに他人とよく相談してから事をおこなうこと。幸運です。

「言」
天に私覆なく
地に私載なく
日月に私照なし。」

ゆめゆめうたがふことなかれ

江の島


江島神社辺津宮

ヨットハーバー

江島神社中津宮

江島神社奥津宮

江島神社龍宮大神


絵図


江島神社

(なかなか微笑ましい)マンガで見る江島縁起
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日比谷野外音楽堂へ琉球フェスティバルを見に行きました。

この毎年、開かれる琉球フェスティバルで、ぼくはその昔、古謝美佐子さんも、登川誠仁も、嘉手刈林昌も、朝崎郁恵さんも見たと記憶している。今回の琉球フェスティバルのぼくのお目当ては、大工哲弘さん。

とても印象に残ったことをいくつか。NHKの大河ドラマ「西郷どん」のテーマを歌っている里アンナさんのドラムスだけをバックに自身の三線と竪琴をたずさえた弾き語りの超絶な歌唱力に驚く。

大工哲弘さんの、最近いつもCDで聴いている大工節はもっと長い時間、聴いていたかったな。改めて、ピンでの公演を見に行きたいです。

トリだと思っていた大工哲弘さん、まだ、新良幸人さん率いるパーシャクラブが出ていないではないか。トリのパーシャクラブで大盛り上がり。泡盛を飲みながら、ソーキそばも食べて、楽しかった。

昔は、沖縄民謡の通の一年に一度の野外の集いといった感じだったのだけど、近ごろは沖縄県人会率も高そうで、沖縄のロックやポップスの隆盛を感じました。けれども、しかし、新良幸人さんにも、よはな徹バンドのよはな徹さんにも古い島唄へのレスペクトや愛があることも確かなのです。

大城美佐子さんがよはな徹さんの太鼓のみをバックに一曲だけ三線を弾きながら歌った「白雲節」、これが、ぼくにとっての今年の琉球フェスティバルのハイライトでした。大城美佐子さんのメリスマ(歌詞の一音節に対して、いくつかの音符を当てはめるような曲付けの仕方)、いわゆる、こぶしにわれを忘れるほどぼくはしびれてしまい、かっこよかたなぁ。ソウル・ミュージックやロックでいうと、大城美佐子さんはオーティス・レディングとかジャニス・ジョップリンなのです。

ラストは出演者全員での大円団。この一年に一回の催し、毎年、楽屋では宴会が開演と同時に、すぐに始まって、演者、みんなへべれけだそうです。それでも、みんなちゃんと演奏し、歌っている。プロってえらい。

(すっぴんでのびっくりする飛び入りもありましたが、それは内緒。)
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樹木希林さんの訃報を知り、以前、映画館で見た川瀬直美監督の「あん」を再びレンタルDVDで見ました。

映画館で見た時は知らなかったのだけれど、今度の悲しい訃報を知り、その中で、樹木希林さんの演じる徳江に、お菓子作りの大好きななモデルともいうべき人がいることを知った。その人は、療養所の外の世界にに結局、出られず、樹木希林さんが映画の中で、私を外の世界に連れ出してくれたと、感謝の言葉を述べておられる。

映画を見ながら、永瀬正敏さんの演じる千太郎が自分に似ているような気がしてしまって、感情移入してしまい、千太郎が泣くときに自分も泣いてしまう。

この静かな名作は、近頃、劇場でも再映されているそうです。劇場の大きなスクリーンで、薄曇りの下で満開に咲く桜の花を、三度目、見たい。

映画『あん』
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倉田百三の「出家とその弟子」を読了した。

「出家とその弟子」は、唯円が親鸞について書いた鎌倉時代の書物「歎異抄」をもとにした読む戯曲ということだが、それは「歎異抄」にインスピレーションを得た倉田百三のまったくの創作だった。

解説で亀井勝一郎は青春文学と呼んでいるけれど、ぼくにはそうは思われず、それは、いまだに何歳になっても、ぼくが青春のままでいるからだろうか?

倉田百三は、この大正時代末期に発表された「出家とその弟子」の一冊のみによって、百年以上にもわたって読み継がれる作家になったのだけれども、揺り籠から墓場まで何歳で読んでも、何か心に残る名作であると思った。そう、名作と呼ばれるものには何かあるのです。若い倉田百三は何かに書かされて、これを書いたのかもしれない。

また、何年かしたら、再読してみよう。





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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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