えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

ジュリアン・シュナーベル監督の『永遠の門 ゴッホの見た未来』を見ました。とてもアバンギャルドな映画で、印象派の時代の19世紀後半のフランスを再現した完璧なロケとセットの中を、ウィレム・デフォーの演じるゴッホその人であるかのような画家をハンディカメラで追っていく。そのカメラの視線は、物語に登場するゴッホ自身であったり、ゴッホの弟のテオであったり、ゴーギャンであったり、はたまた、あたりにただよう悪い霊や良き天使であるかのようだとぼくは思った。その揺れる視線がとてもリアルで詩的でもあったのです。あー、ゴッホの見ていたものは何だろう、とぼくは思いをめぐらせずにはいられなくなる。
ウェレム・デフォーの演技がすごい。デフォーの若かりし日に準主演で出演したアラン・パーカー監督の『ミシシッピー・バーニング』は、ぼくの大好きな映画で、あの若い、かっこいいFBI捜査官を演じた彼が、こんなすごい役者となっていたとは、驚いてしまう。
「永遠の門」を見て、上野の美術館のゴッホ展覧会に見に行きたくなったのはもちろんのこと、高校生の頃、感動して何度も何度も読み返した、小林秀雄の書いた「ゴッホの手紙」をまた読みたくなったよ。
映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』公式サイト - GAGA


こんな夢を見た。ぼくは大きな三階建ての家に住んでいる。一階はお客さん用のサロンとなっていて、食事をしたり、お酒を飲んだりしてにぎわっている。ぼくは一階の騒がしさから逃げだして、二階でソファーに座り、くつろいでいる。一階と二階の間にも中一階の何も使われていない部屋があり、二階と三階の間にも中二階のなにも使われていない部屋がある。二階の窓から美しい夕日が見える。ぼくの寝室がある三階ではもっと美しく、それは素晴らしい夕焼けが見えるのをぼくは知っている。そこでぼくは、一階のみんなを呼び、三階のぼくの寝室に招き、夕焼けを見に行く。三階にはベッド、そして、ドラムセットやアンプ、ギターが置かれてもいて、簡易的な音楽スタジオにもなっている。けれど、窓からは日も沈み、もう夕焼けは終わっていた。それでも見ていると窓枠の中の左端に隕石が落ちるのが見えた。遠く隕石の落ちたあたりに火の手があがり、火事となって赤く燃えているのが見える。
そこで目が覚めた。火事って運が上向くいい夢だそうな。けれど、冬は乾燥していて、火の始末には気をつけましょう。
そこで目が覚めた。火事って運が上向くいい夢だそうな。けれど、冬は乾燥していて、火の始末には気をつけましょう。


ヘザー・レンズ監督の『草間彌生∞INFINITY』を見ました。現代美術の世界をまぎれもなく代表し、次々と新しい芸術を築き上げてきた草間彌生さんの生涯を追ったドキュメンタリーです。
ぼくが草間彌生さんの展覧会を初めて見たのは1999年でのニューヨークから巡回してきた「LOVE FOREVER: YAYOI KUSAMA, 1958-1968」と「IN FULL BLOOM: YAYOI KUSAMA, YEARS IN JAPAN」の2部構成の東京都現代美術館での「草間彌生 ニューヨーク/東京」だったと思う。その時は、草間さんのことを、幻想的な散文詩や小説を書く、中上健次に絶賛され対談などもしていた怖そうな女の人ぐらいしか知らず、彼女のアート作品はまったく知らなかった。そんな知らない状況で見た展覧会は本当にどんな言葉でも表せないほどの衝撃的で、それ以来、同時代を走るもっとも偉大な芸術家として、追いかけてきたつもりです。松本に旅する理由のもっとも大きな一つは、美しい松本城や女鳥羽川の風情、古い居酒屋、サイトウ・キネン・オーケストラではなく、草間彌生さんのアートの常設展示のある松本市美術館だったりする。
ヘザー・レンズ監督は10年の歳月をかけてこの映画を製作したそうだ。すばらしい映画となっている。あなたがもしも草間さんの永遠に消えては現れる水玉に魅かれるなら、この映画を見てみてください。それから、男も女も、フェミストの人は見てください。自由を信じる人は見てください。愛は永遠だと信じる人は見てください。Love Forever!
『草間彌生∞INFINITY』公式サイト


最近、武道の道場に土曜日の朝とかに通っています。ロンドンのパンクロック、ストラングラーズのジャン・ジャック・バーネルは空手の有段者で三島由紀夫を尊敬、心酔していて、三島の歌とかも作っていたけれど、ぼくの通っているのは合氣道の道場。確か、三島由紀夫は剣道の有段者だったと思うけれど、始めたばかりのぼくは、まだ、合氣道の無級者。
そんな道場の創始者、今は亡き藤平光一さんはぼくの師匠の師匠の師匠にあたる人でもあって、そんな藤平光一師匠の残した著作「中村天風と植芝盛平 気の確立」を読みました。
藤平さんにも師匠がいて、一人は中村天風、一人は植芝盛平。中村天風は戦前、戦中の九州の民族派右翼、玄洋社のメンバーで、玄洋社といえば、辛亥革命を起こす孫文をかくまい、その首謀者の一人であった杉山茂丸は「ドグラ・マグラ」を著した夢野久作こと杉山泰道の父であった。植芝盛平は戦前、日本主義的な新興宗教団体、大本教で武道に開眼したという。昔、大本教をモデルとして書かれた高橋和巳の「邪宗門」はおもしろかったな。
さて、「中村天風と植芝盛平 気の確立」に戻り、この本では二人の師との極私的な交流を中心に武道家としての藤平光一さんの心身統一合氣道会設立までの半生が描かれています。昭和のもうひとつの歴史を武道というもう一つの市井から見るようでとてもおもしろかった。道場の歴史をたどれば、この「君が代」を歌わなく、かといって共産主義も好きではないぼくが、愛国の伝統につながっているらしい不思議さを感じています。
そんな道場の創始者、今は亡き藤平光一さんはぼくの師匠の師匠の師匠にあたる人でもあって、そんな藤平光一師匠の残した著作「中村天風と植芝盛平 気の確立」を読みました。
藤平さんにも師匠がいて、一人は中村天風、一人は植芝盛平。中村天風は戦前、戦中の九州の民族派右翼、玄洋社のメンバーで、玄洋社といえば、辛亥革命を起こす孫文をかくまい、その首謀者の一人であった杉山茂丸は「ドグラ・マグラ」を著した夢野久作こと杉山泰道の父であった。植芝盛平は戦前、日本主義的な新興宗教団体、大本教で武道に開眼したという。昔、大本教をモデルとして書かれた高橋和巳の「邪宗門」はおもしろかったな。
さて、「中村天風と植芝盛平 気の確立」に戻り、この本では二人の師との極私的な交流を中心に武道家としての藤平光一さんの心身統一合氣道会設立までの半生が描かれています。昭和のもうひとつの歴史を武道というもう一つの市井から見るようでとてもおもしろかった。道場の歴史をたどれば、この「君が代」を歌わなく、かといって共産主義も好きではないぼくが、愛国の伝統につながっているらしい不思議さを感じています。


森達也監督の『i 新聞記者ドキュメント』を見ました。東京新聞の望月衣塑子記者を追ったドキュメンタリーです。望月さんの物事の真実を彼女自身の目で見きわめて、発信したいという、その熱量に圧倒され、頭がくらくらしました。ぼくは孤独な戦いをつづけていく人を尊敬します。
けれども、、政治権力の真ん中にいる政治家の公共心のなさ、正義心のなさと人々の無関心によって日本という国は本当にここ数年でおかしくなってしまったなー。このまま行けば、日本に明るい未来は来そうにないのではないか。昨日も、大手新聞社の社長連中が対峙すべき権力の中枢にいる総理大臣と赤坂のどこぞの料亭で飲み食いしているってさ。なれあっているんじゃねーよ。何が記者クラブだよ。おまえらは中華人民共和国の「人民日報」かよ。それとも、ソビエト連邦の「プラウダ」か? 願わくば、この映画を見た若い人の一人でも、志のある新聞記者になろうと思う人がでてくれたならと思いました。
さて、話は映画にもどり、途中のアニメーションに胸がすっとして、ラストの森達也監督の独り言みたいな真摯なメッセージもとてもよかったです。
映画『i-新聞記者ドキュメント-』 | 11月15日(金)全国公開
けれども、、政治権力の真ん中にいる政治家の公共心のなさ、正義心のなさと人々の無関心によって日本という国は本当にここ数年でおかしくなってしまったなー。このまま行けば、日本に明るい未来は来そうにないのではないか。昨日も、大手新聞社の社長連中が対峙すべき権力の中枢にいる総理大臣と赤坂のどこぞの料亭で飲み食いしているってさ。なれあっているんじゃねーよ。何が記者クラブだよ。おまえらは中華人民共和国の「人民日報」かよ。それとも、ソビエト連邦の「プラウダ」か? 願わくば、この映画を見た若い人の一人でも、志のある新聞記者になろうと思う人がでてくれたならと思いました。
さて、話は映画にもどり、途中のアニメーションに胸がすっとして、ラストの森達也監督の独り言みたいな真摯なメッセージもとてもよかったです。
映画『i-新聞記者ドキュメント-』 | 11月15日(金)全国公開


おはよー、「幸せハッピー」、うかつにもこんな歌があったなんて、ちかごろ知りました。作詞、忌野清志郎、作曲、細野晴臣の名曲。坂本冬美さんが歌っています。細野さんのセルフリメークもすばらしい。
やっと、これからのぼくはこんな感じで生きたいかなと心が決まります。
やっと、これからのぼくはこんな感じで生きたいかなと心が決まります。


ハルキ文庫版の「草野心平詩集」を読みました。この前、中川五郎さんのライブを見に行ったら、ちかごろは草野心平の詩集をよく読んでいて、勝手に曲を付けて歌ったりしている、というのを聞いて、ぜひ、ぼくも読まばければ、と思い。読んでしまったのです。草野心平ってさ、カエル語で詩を書いて、そのカエル語の詩の日本語訳もしているだよ。すごい人だ。詩の言葉が歌みたいなんだよ。明治、大正、昭和を生きものや人を愛し、駆け抜けたんだよ。この詩集は何度も読みかえしそうだけれど、ぼくが一番、いいなぁ、と思った「デンシンバシラのうた」を紹介して、おやすみZZZzzz.....
そんなときには。いいか。
デンシンバシラとしゃべるんだ。
稲妻が内部をかけめぐり。
丸い蜜柑がのけぞりじゃえる。
そんな事態になったなら。
白ちゃけて。唸るようにさびしくなったなら。
人じゃない。相棒になるのは。
夜中の三時のデンシンバシラだ。
デンシンバシラはゆすっても。
デンシンバシラは動かない。
手のない。指のない。見えない腕で。
デンシンバシラは。しかし。
お前を抱くだろう。
ありっこない。そんなことが。
そんなことの方がまだあるんだ。
ちぐはぐで。ガンジガラメで。
遠吠えしてもまにあわない。
そんなときには。霙にぬれて。
夜中の三時のデンシンバシラだ。
そんなときには。いいか。
デンシンバシラとしゃべるんだ。
稲妻が内部をかけめぐり。
丸い蜜柑がのけぞりじゃえる。
そんな事態になったなら。
白ちゃけて。唸るようにさびしくなったなら。
人じゃない。相棒になるのは。
夜中の三時のデンシンバシラだ。
デンシンバシラはゆすっても。
デンシンバシラは動かない。
手のない。指のない。見えない腕で。
デンシンバシラは。しかし。
お前を抱くだろう。
ありっこない。そんなことが。
そんなことの方がまだあるんだ。
ちぐはぐで。ガンジガラメで。
遠吠えしてもまにあわない。
そんなときには。霙にぬれて。
夜中の三時のデンシンバシラだ。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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