えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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日本民藝館に「アイヌの美しき手仕事」展を見に行く。衣装にほどこされた海の波にような、もしくは野の花のようなアイヌの文様を見ていると、それは分けへだてのない命ということを感じさせ、南アメリカやアフリカの文様に地下茎によって繫がっているようにぼくは想像してしまう。二十一世紀は始まったばかりで、まだ混迷しているけれど、この展覧会のような新しい見つめなおしによってアイヌの時代になっていき、光がさしてくるのではないかしら?

日本民藝館
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熊本の地で永い間、田中正造の思想を研究されている大学の先生でおられる小松裕さんの著した『真の文明は人を殺さず 田中正造の言葉に学ぶ明日の日本』を読みました。人の作り出した二酸化炭素のもたらした熱波によって、地球上のどこかの森が焼けていくこの今の地球に、田中正造の思想は確かに読み返されるべきだとも思いました。田中正造のもっとも有名な言葉です。

「真の文明は 山を荒らさず 川を荒らさず 村を破らず 人を殺さざるべし」

みなさまもどこかで聞いたことがあるのではなかろうか? この本で知った田中正造のこんな言葉にもぼくは実際、驚き、畏怖してしまう。

「吾常に語るに、世界人類はもちろん、鳥獣虫魚貝山川草樹、およそ天地間の動植物は、何一つとして我に教えざるなければ、これ皆我良師なり」

田中正造翁は晩年に渡良瀬の公害問題に奔走していた生涯を「一夢のごとくして」と述懐し、「愛」ということばの書を友人に送ったという。







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竹内結子さんの主演した映画「今、会いにいきます」は素敵な映画で、ぼくは封切の時に見て、とても感動したのだった。この映画のストーリーが竹内さんの人生とだぶってしまう。ぼくは、人の知らないどこかで去っていく人を、どうのこうのと言えるようなものでもないのだけれど、四十年という彼女の人生はあまりに短かったな。寂しいです。

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真鶴半島を散歩しました。








三島由紀夫の「潮騒」の舞台が三重の神島ではなくて、この小さな半島、真鶴であってもいいなどといつしか思っていました。海を見て、歩いていると、三島由紀夫にその作品がどことなく似ているようにも思われるジャン・コクトーの短い詩が思い浮かばれます。堀口大學の名訳で。

私の耳は 貝の殻
海の響を懐かしむ
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町田市立国際版画美術館で「西洋の木版画 500年の物語」展を見ました。

聖書やキリスト教の本の挿絵として、初めは発展して来た、ヨーロッパやアメリカの木版画はその本の挿絵としての役割を銅版画にゆずり、木版画そのものの美術として発展してゆく。挿絵が木版画が銅版画が変わっていく狭間でのリチャード・ドイルの妖精の絵本の挿絵がとても素敵でした。

その頃、日本からたくさんの浮世絵が輸入され、美術界を揺るがしもする。黒色を大胆に使ったフェリックス・ヴァロットンの作品の形は浮世絵というより花札の図柄を思い起こさせるもの。

ポール・ゴーギャンの版画も見ることができた。けれど、ぼくは、ある時、ゴーギャンがタヒチを描いた絵にはどうして女たちばかりで男たちは出てこないのかという論考を読んで以来、これらの南の国の楽園などはなかった、その南の国の楽園はゴーギャンが彼の心の中に作ったもので、それを描いたものだあったと思ってしまう。ゴーギャンの罪深さは植民地主義の問題も内包しているのではないかしら。絵は心で感じるものではあるけれども。

などと思いながら、来た順路をさかのぼり、ぼくは再び、リチャード・ドイルのかわしらしい妖精の版画を見に戻っていました。

西洋の木版画 500年の物語 | 展覧会 | 町田市立国際版画美術館
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ベンジャミン・ターナー監督とゲイブ・ターナー監督による共同監督での「メイキング・オブ・モータウン」を見ました。1960年代にヒットチャートの上位をビートルズとともに分け合ったデトロイトの音楽レーベルの「モータウン」の会社がデトロイトにあって、ロサンゼルスに本所地をまでのドキュメンタリーです。

社長のベリー・ゴーディと副社長のスモーキー・ロビンソンがあのころの「モータウン」を楽しくしゃべくりあっております。このポップ・ミュージックに偉大なる貢献をしたお二人はとても元気で、仲が良い感じで、公民権運動の1960年代のことを思えば、音楽というジャンルにとどまってはいなくて、こういう二人のことを「朋輩」とか「戦友」というのではないかしら。

「モータウン」のアーティスト、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ、テンプテーションズ、マーサ&ザ・ヴァンデラス、シュープリーム、マーヴィン・ゲイ、スティービー・ワンダー、ジャクソン5らの歌う古い貴重なフィルムがきら星の如くに映画館のスクリーンに映し出され、すばらしい音楽が館内に広がっていく音楽映画であるとともに、この映画は「モータウン」という素晴らしい会社そのものを描いた映画ともなっています。あー、ぼくはこんな会社で働いてみたかったとも思ってしまう。なんだか、これから独立して新しいことを始めようとしている若い人たちに是非、見て欲しいとエンドロールを見ながら思っていました。旧友、ベリー・ゴーディについての音楽の何か特別のものを天から与えられたスモーキー・ロビンソンの言葉を紹介しますね。

「才能のある人間はいる。ただ、ベリー・ゴーディというリーダーはいない」

あっ、そうか、新しいことを始めるに、おいらも遅くはないか。

「メイキング・オブ・モータウン」公式サイト
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星野哲也監督の映画『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』を見ました。岩手県の一関に「ベイシー」という古いジャズ喫茶があって、そこを追いかけたドキュメンタリー。

ジャズ喫茶「ベイシー」もかっこいいが、「ベイシー」のマスター、菅原正二さんが、さらに輪をかけて、かっこいい。菅原さんの「ジャズというジャンルはない、ジャズな人がいるだけだ」は名言だなぁ。この「ベイシー」という喫茶店、ある時、霊媒師がやってきて、ここにはいろんな霊が住みついている、お祓いをした方がいい、と言われ、菅原さんは一人も払わないでくれ、と答えたという逸話も残る。音楽の歴史のようなそこには、いろんなミュージシャン、それこそ、カウント・ベイシーからエリビン・ジョーンズ、安倍薫から渡辺貞夫、坂田明の面々、いろんな人がやってきているのを壁一面の書置きも物語っているのです。

ぼくも今夜はレコードで古いジャズを聴きましょうかね。

『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』公式サイト
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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