えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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不思議なことがあった。失職中にぼくの部屋にある時計なのだが、なぜだか、どんどん狂っていく。1日で何時間も遅れるのか進むのか、狂っていってしまうのだった。直しても直しても、正確のはずのクオーツのしかも電池で動くのではなく、家庭用の電源から電気を取る液晶の時計が狂ってしまう。ついには、どこか壊れたのだろうと諦めて、そのままにしておいた。時はたち、仕事も見つかり、普通の、けれど、普通がどういうことなのだかわからないのだが、そんな生活に戻ると、時計は、いつの間にか、正確な時刻を示していた。

時間とは何だろう? 光の速度で移動すると時は止まるというのだけど、どういうことだろう? ぼくは光の速度に近づいていたのだろうか? はたまた、夢のなかでは時間はどう進んでいるのだろうか? 夢の中では時間は進んでいるのだろうか? ぼくの頭は狂ってしまったのかと疑い、それはそれで幸せでもあるみたいだ。

昔、アイルランドの作家、ジェームス・ジョイスの「死者たち」という小説を読んだことがある。雪に閉ざされた冬のダブリンでのホーム・パーティーで女性の主人公は子どものころ死に別れた友だちの男の子を思い出す。純粋なまま死んだその子を思い出し、しかも、外では雪がさらにしんしんと降り積もっていく。主人公も年をとり、永遠のものなど何もないように感じ、けれども、あの男の子は、あの死んだときのままで、永遠に何も変わらず、降っている雪はなにもかもを真っ白に変えてしまうだろう。時というと、そのジェームズ・ジョイスの物語の中の降り積もる雪を思い出してしまう。

時が止まってしまったような絵もある。マグリットの「光の帝国」やルソーの「眠れるジプシー娘」。

いつかぼくに時の塊がやってきて、ぼくも世界も変容してしまうだろう。

おやすみ。
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最近、この不況と雇用問題、貧富と格差の拡大によって、マルクスが再び読まれたり、注目されているそうだ。マルクスは共産主義のことを妖怪と呼んだが、妖怪はやはり復活するのだろうか? 二十一世紀には自由を抑圧しない共産主義が作られるのだろうか?

マルクスといえば、大英帝国のロック・シーンにマルキシストのこの人ありで、そのこの人とはRobert Wyattのことだと思う。今、ぼくはRobertの1982年のアルバム"Nothing Can Stop Us"を聴いているのだけど、1曲目の"Born Again Certain"を除いて、全てカバー曲なのです。それらの歌は世界のいろんなところの歌で、世の中にはこんな理不尽なことがあるのだよ、きみはどう思うと、静かにやさしく語りかけてくれるようなのだ。ぼくは、それに答えることに窮し、答えるかわりにRobertが歌って、こんな秋の夜にぼくを震撼させるChicの"At Last I Am Free"を訳してみることにすます。


「ついにぼくは自由だ
前を見ることもできないのさ
目の前もわからないのさ

やっとぼくは自由だ
前を見ることもできないのさ
目の前もわからないのさ

ぼくは孤独で、どうかぼくの言うことを聞いておくれ
こんな人生をもうぼくは生きていくことはできなくて
わかってもらおうと、何度もやってみたけれど
きみはこの愛を嘘と言い
友だちよ、もうこのままではいられないのだけれど

ついにぼくは自由だ
前を見ることもできないのさ
目の前もわからないのさ

やっとぼくは自由だ
前を見ることもできないのさ
目の前もわからないのさ

ぼくは孤独で、だからぼくの手を握りしめてほしい
近くにいてくれたら
そばにいてくれたら、どんなにいいだろう
でも、ぼくはばかだから
それは本当ではないことを知っていて
ぼくの中に感じる
刺さる痛みを隠しきれないのだけれど

ついにぼくは自由だ
前を見ることもできないのさ
目の前もわからないのさ」

Robert Wyatt - At Last I Am Free

http://www.youtube.com/watch?v=6xQx4G11pRo

明日は小田急相模原のスクールオブロック(http://blog.goo.ne.jp/ryusisekine)でにしやんと歌っています。
おやすみ ZZZzzzzzz......







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今度の日曜の2010年10月17日(日)ににしやんとスクールオブロックでタンバンすることになったのです。楽しみじゃ。大人ような子どもの夜になるでしょう。スクールオブロックのジントニックはつおい。わしらの歌もつおい。聴きにきておくれ。
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さっき、Solomon Burkeが逝ってしまったらしい。春のブルース・フェスティバルに来日していたのだけど、金欠で見そびれてしまったことをひどく後悔する。

Solomon Burkeこそがぼくをソウル・ミュージックへといざなった人だとも言えるのは、昔、ローリング・ストーンズの特に1960年代のストーンズが好きだったのだけど、その時代のストーンズがSolomonの曲をよくカバーしていたのです。ストーンズのカバーしていた"If You Need Me"やら"Everybody Needs Somebody to Love"のもとの歌を聴きたくなって、"Best Of Solomon Burke"というアルバムを買って聴いた。すばらしかった。何度も何度も毎日毎日聴いて、レコードはすりきれた。

Solomon Burke、教会での少年説教師から始まったシンガーの彼は、いつしか、"King of Rock & Soul"と呼ばれていた。愛を歌いつづけたぼくの王の眠りが安らかでないはずはない。ぼくは明日から天国から歌を聴くことになるのでしょう。ぼくにとって、神様のようなシンガーだった。その歌声は世俗の歌を歌っても、限りなくやさしく、天使の羽音すらも感じさせてくれた。王よ、眠ることなく、天国から、空の高みから歌っておくれ。

Solomon Burkeのホームページ
http://www.thekingsolomonburke.com/
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Elvis Costello & The Attractionsの有名どころの音をCD2枚組、めいっぱい2時間半に曲の発表順につめこんだアルバムです。パブ・ロックに生まれ、パンク・ムーブメントで花開いたCostelloの音楽はとんがっていてポップなのだった。正直、あまり熱心に聴いたことはなかったのだけど、CD1枚目の曲はほとんど知っていた。どの曲もなんかポップスとしてすごくいいし、かっこいい。不思議な甘酸っぱい永遠の懐かしさみたいなものも感じたりして、胸がきゅんとしたりします。

こんなのを聴いていると、ピンボールのあるようなイギリスの安酒場に行って、安ウィスキーでくだをまき、踊りたくなってしまう。
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ヤマグチユキノリ(Hammond Organ)&スガタノリユキ(Dr) のライブに下北沢の440ってところに行ってきた。やっぱ、ハモンド・オルガンにレズリー・スピーカーにつないだ音の威力は凄いわ。レズリー・スピーカーの扇風機のようなスピーカーがくるくる回っていて、ヤマグチユキノリさんが両手で和音を、足踏みでベースの音を奏で始めると、こじゃれたライブ・ハウスはなぜか、アメリカ南部の多分、アトランタやテネシーあたりにありそうな黒人の教会に漂うであろう霊気に包まれたのだった。これは生をモノホンを見る、聴くに限ります。

後ろから見ていたら、ベースの音を出す足の動きにも注目してしまったのだけど、ヤマグチユキノリさんはハモンド・オルガンの魔術師に違いない。

オルガン、やっぱいいすね。ということで、一枚、オルガン系のジャズでぼくが長年、愛聴しているものをご紹介します。それはターバンを被ったオルガンの魔術師、ロニー・スミスが来日した時の高円寺のライブ・ハウス、次郎吉でのシークレット・ギグを録音したもので、"LIVE JAM!/THE JAZZ FUNK MASTERS feat, LONNIE SMITH"というのがあるのです。最高です。


ヤマグチユキノリさんのバンド、FULL SWINGのホーム・ページ
http://www.full-swing.jp/index.php
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調理し、くつろいで、働いて、煙を吐く。なんか自由律の短歌みたいですが、最近、よく聴いているのが1956年のMiles Davisのセッションを録った"Cookin' with the Miles Davis Quintet"、"Relaxin' with the Miles Davis Quintet"、"Workin' with the Miles Davis Quintet"、"Steamin' with the Miles Davis Quintet"の4枚。セッションメンバーは、トランペットMiles Davis、テナーサックスのJohn Coltran、ピアノのRed Garland、ベースのPaul Chambers、ドラムスのPhilly Joe Jonesの5人。自由への闘争へ向かう前の無垢な幼年期の輝きのようなモダンジャズが聴けます。コード進行のくびきから解放されて、みんな楽しそうにMilesが見つけた新しい方法(それはモード奏法と後に呼ばれる)でセッションしています。音の向こうから音を出しているみんなのやさしい笑顔が見えるようだよ。

Red Garlandの弱音的ピアノを聴くとある古友だちの弾くピアノを思い出す。いいわー。












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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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