えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

entry_top_w.png


むずかしくて面白いことが書いてあるような気がして読み進めるうちに、これはイカれた坊さんの狂言やら戯言のような気がしてきた。そう思うことも面白い。禅という日本で根付いた無心についての鈴木大拙の講演をそのまま本にしたものなのだけど、無心を論理的に解説することは難しく、修辞法的になり、また論理的になり、そして修辞法的になり、ロジックとレトリックを行ったり来たり、ついには言葉で言い表せない領域なのだろうか? 坐禅組んで、修行しますか? この講演がなされたのは昭和十四年、1939年で米国との戦争が始まる1年前。結語に引用される本浄禅師の言葉。

「見聞覚知して障疑あることなし、
声香味触の裡にありて常に三昧なり。
鳥の空中にしもに翔ぶが如し。
取なし、捨なし、憎愛なし。
若し処に応じて本を無心となること会せば、
始めて名づけて観自在となすことを得む。」

おしょう、その心は? 喝!







entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


人が人にしうる最悪以上のことを、というより、もっと筆舌に尽くしがたい醜く恐ろしいことをヒットラーとやらナチスとやらは、ヨーロッパでユダとよ呼ばれる人たちにしたのだなとこの本を読んで思いました。と同時に同じ収容所の遠い別棟にいる妻を思う記述が強く美しい。ドイツのユダヤ人強制収容所を生き延びた精神分析医ヴィクトール・E・フランクの著した「夜と霧」を「世界がもし100人のだったら」で有名でもあるドイツ文学翻訳家の池田香代子さんが数年前に訳したその本を読了したのです。昔から、ぼくがティーンエイジャーのころから読みたいと思いつつ、読まずにいた本を読んだのです。著者のヴィクトール・E・フランクさんは本当に心に愛のある人です。これ以上はあるべくもない収容所体験から始まり、生きるとはどいうことかを短くて平易な文章から深く思いをいたされ、そして、感動します。









entry_bottom_w.png
entry_top_w.png
こんな夢を見た。ぼくは大きな倉庫のようなところにいる。いくつもの間仕切りがしてある倉庫には兵士がたくさんいて、ぼくもその兵士の一人らしい。どうやら第二次世界大戦の巨大な兵舎で、ぼくは連合国の一人の兵士で、その兵舎はナチスのドイツ軍に攻め入れられる、そんな危険な状況にあって、その兵舎にいろいろな国の兵士が閉じこめられている。中にはドイツ兵のスパイすら混じっているのかもしれない。この状況を打開しようと、なかば兵士のすし詰めのようになったその兵舎からぼくは意を決して外に出る。外には小高い丘が見えて、ぼくは登っていく。すると、見しらぬ濃紺の軍服の兵士がうつ伏せになって、兵舎に向かって銃を構えている。敵軍ではないような気がして、ぼくはその兵士たちの一人に声をかける。きみたちは何者なんだと尋ねると兵士は、おれたちはアイルランド陸軍の狙撃兵で、きみたちを守っているのだと答える。そのアイルランドの兵士が何とも頼もしく、濃い青の軍服もかっこいい。こんな兵士たちに守られているなら、なんとかこの状況を突破できそうだ。勇気が湧いてきた。

ここで目が覚めた。史実としてはアイルランドは第二次世界大戦では中立だったそうだ。にもかかわらずドイツは首都ダブリンを爆撃したという。アイルランドの軍服が何色なのかはわからない。
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


昔、読んだ本を本屋で見かけ、つい手に取り買ってしまい、部屋の隅に置きっぱなしして、思い出したころに読んでしまうようなことがある。そのようにして読んだ本はアルジェリアの精神分析医、フランツ・ファノンの「黒い皮膚・白い仮面」。マルカムXの前にファノンがいたのだと思う。ファノン死後50年の今年、アラブ北アフリカでは変革の嵐のようなものが湧きおこっているのだろうか? と同時にアメリカ合衆国に黒人の大統領が誕生した21世紀にファノンの時代からの時の流れを感じてもしまう。にも関わらず、この本の第五章に書かれた「黒人の生体験」という論文にはその怒りの激しさを越えたやさしさ、自他を許すプライド、何かを求めこがれる一人のアフリカ生まれの人間の真摯でナイーブで不屈でもある魂に触れるようで、しかもそれが、表現されうる言葉としての詩的美しさを持っていて、泣き出したくなるほど感動してしまう。そして、何度でも読みかえしたくなってしまう。







entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


初めてこのアルバムを買った時は、ジャケット写真を見て、乞食のおじさんがブルースを歌っているのか、すごいなーと思って買ったのだけど、ジャケット写真の主とこのアルバムのハーモニカを吹きブルーズを歌うSonny Boy Williamsonは全く関係のない別人物であった。

Sonnyは出生名はAleck Millerであって、いくつもの芸名、Rice Miller、Little Boy Blue、Sonny Boy WilliamsonⅡを持っていて、多くのブルースマンのご多分にもれず、放浪の人でミシシッピうやアーカンソーを旅して生きた。1940年代はアメリカ南部の広い地域をカバーするラジオ局KFFAの人気番組「キング・ビスケット・タイム」の歌ってハーモニカを吹く人気パーソナリティだったという。

1950年代後半にシカゴのチェスレーベルで新進のシカゴ・ブルース・マンと吹き込んだアルバムが"Sings down AND out BLUES"。1959年リリース。そのスタジオミュージシャンの中には、ラジオ番組時代からの盟友ギタリスト、Robert Jr. Lockwoodもいた。このアルバムは、頂点のようなシカゴブルースで、もちろんそのシカゴの列車の線路はミシシッピの農場のジュークジョイント(安酒場)まで続いている。Sonnyはこのアルバムで一躍、有名になり、のちにヨーロッパなどへもツアーするのだけど、御年六十歳で遅咲きの人であった。1965年には逝ってしまう。残るのは心をかきむしるブルース・ハープの響きと歌。

おいらにバーボンを一杯おくれよ。おやすみZZZzzz.....

Sonny Boy Williamson rare video

http://www.youtube.com/watch?v=cNzEXJTPS0U










entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


David BowieとIggy Popが作った名作アルバム2枚の"The Idiot"と"Lust For Life"。Stoogesを解散して薬びたりの廃人になりかけていたIggyにBowieが「そんなことやめて、いっしょにロックンロールをやろうぜ」と声をかけたといういい話も残っています。

"Lust For Life"が表なら"The Idiot"が裏で、"The Idiot"が真夜中なら"Lust For Life"が明け方、空の白み始める未明というよう感じで、2枚とも甲乙付けがたい強烈な魅力を持っている。

やっぱ、IggyはPUNKのルーツで、すこぶるいかれたかっちょいいロックンローラーで、BowieはIggyのことを「アメリカのアンダーグラウンドを知りたければIggyのロックンロールを聴くべきだ」と言っていました。"Sister Midnight"のリリックスなどは日本ならば放送禁止だろうな。








entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


本棚にまた未だ読んでいない本を見つけて読んだしまった。辻内智貴さん著の「ラストシネマ」をある人のライブに行く、その行き帰りの電車の中で読了してしまったのだった。その物語は舞台は昭和40年のある地方の町で、映画好きの少年の前に体を壊して故郷に帰ってきた男が現れ、その人はその少年の呑んだくれの父親の古友だちで、少年は昔、俳優をしていたというその人から映画の話を聞きに、病室を訪れることとなる。ねたばらしになるので、物語の筋を語ることはこれで、やめておきます。読み終えて、もしかして、こんな物語が存在できて、こんな登場人物の生きれる昭和っていい時代だったのかなと思ってしまった。昭和40年に日本で公開された映画をウィキペディアで調べてみると、「マイ・フェア・レディ」、「サウンド・オブ・ミュージック」、「わんわん物語」、「赤ひげ」、「シャイアン」、「網走番外地 北海篇」、「関東果し状」「網走番外地 望郷編」、「大列車作戦」とある。ところで、「サウンド・オブ・ミュージック」は大好きな映画です。







entry_bottom_w.png
<< 前のページ 次のページ >>
[396]  [397]  [398]  [399]  [400]  [401]  [402]  [403]  [404]  [405]  [406
plugin_top_w.png
カレンダー
10 2025/11 12
S M T W T F S
1
2 6
10 12
17 18 20
24 25 26 27 28 29
30
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
えいちゃんのお奨め

ライブのお知らせ

ぼくのTwitter

plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新コメント
[05/04 ペコ]
[12/23 ロンサム・スー]
[07/27 gmail account]
[08/29 えいちゃん]
[08/29 みさき]
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
ブログ内検索
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新トラックバック
plugin_bottom_w.png
Copyright えいちゃん(さかい きよたか) by えいちゃん All Rights Reserved.
Template by テンプレート@忍者ブログ