えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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群馬の田舎に廃校になった小学校が温泉になっているという。前々から気になっていて、行ってきた。神奈川、東京、埼玉、群馬と行く長い下道のドライブをした。途中、ちょっと迂回して秩父の山の中の道路など通ったりした。目的地、奥利根に入り、車を止め、煙草を吸っていると緑色に光る黄金虫を見かけた。歩いていた。

午後の2時半ぐらいにやっと到着。早々にチェック・インする。受付におじいさん一人。今夜の泊まり客はぼく一人だというけれど、本当に小学校であった。昼の校庭の陽だまりに眠くなる感じだ。二階にある客室自体は昔の畳敷きの日本旅館という風でとてもこぎれいで感じがいい。その客室名に札として「宴虫」とある。「宴虫」、ぼくのことだろうか?

さっそく、別棟の温泉に行ってみる。大きな窓に深くなりつつある初夏の緑がまぶしい。お風呂はとても熱かった。湯船のところに蛇口があったんで、水をうべて入ってしまいました。そのためにこの蛇口はあるのかな? どうせ、今夜はぼく一人だし。

お風呂に入った後、小さい昔の小学校の中をぶらぶらする。昔の理科室だったらしいところが、談話室というのになっている。たくさんの本も本棚にあった。そして、またぶらぶら、廊下の外からけろけろの鳴き声がする。けろけろ、けろけろ。もりああおがえるだそうだ。天然記念物。けろけろ、けろけろ。

部屋に戻った後、外に散策に出かけた。川沿いの道をてくてく歩いていると、道端の草を摘みながら歩いているおばあさんを見かけた。何を摘みながら歩いているんだろう。川岸に行き、ぼーっとする。濡れた石をひっくりかえすと小さい虫がいた。ぶよとかになるんだろうか?

部屋に帰ってしばらくすると、夕食です。食堂は昔、講堂であったところという。アップライトのピアノが置いてあります。「赤とんぼ」とか「からすの赤ちゃん」とか聞こえてきそう。山菜の天ぷらだの、山女魚の焼き魚だったのですが、そこにさっき草を摘んでいたおばあさんがいたのです。こういうことだったのか。山女魚はかなりおいしかったです。

食事をした後、また温泉に浸かり、部屋の戻り、来る途中で買った、「谷川岳」という日本酒をちびりちびり飲んだ。川のせせらぎが聞こえ、小学校のころよく行った夏のキャンプを思い出したりしていると、うとうと眠くなってきた。すると、目の前に小学生の男の子がいる。男の子はぼくの財布から落ちた五百円玉を拾い、こう言う。
「これなあに」
「これは五百円玉だよ」
とぼくは言う。
「うそだあ。こんなの見たこともないよ」
と言って、男の子は、きらきらした目で五百円玉を見ている。
「はいっ」
と言って、その五百円玉を返してくれた後、こう言う。
「下に行ってみんなとトランプしようよ」
下の階から子供たちの遊ぶ声が聞こえた。
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この前、なんだか黄色いバラの入った花束をもらう機会がなぜかあって、その黄色いバラを見てると、Ry Cooderの"Chiken Skin Music"に入っている"Yellow Roses"、「黄色いバラ」が聴きたくなった。ぼくは、なぜか初恋の歌とばかり思っていたのだけど、よく聴いてみるとこんな詞であった。

「ぼくはきみの黄色いバラをうけとった
もう終わってしまったという意味なんだね
そんなことをきみが言った時、きみの心は壊れてしまった
ぼくがうそを言ったことがないのをきみは知るでしょう

きみの写真のそばに黄色いバラを飾ろうと思う
花びらがきみの写真に落ちて
ぼくの涙を隠してくれるでしょう
花は少しずつ枯れて、なくなってしまっても
黄色いバラがさようならを言っても
ぼくは、きみを愛しているのでしょう」

詞だけではこの音楽の美しさは語れないのだけど、"Chicken Skin Music"というアルバムのそれぞれの歌に登場する放浪するアウトロウの胸ポケットにはこの美しい黄色いバラがいちりん、挿されているのではなかろうか?

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ロッキング・オンからの忌野清志郎追悼号を読んだ。おもしろかったです。一晩で読みました。1987年、1988年、1995年、2004年の清志郎のインタビューと清志郎逝去直後の仲井戸麗一と坂本龍一のインタビュー集でした。清志郎って色んな面があって、複雑なというか、引き裂かれている人なんだなぁと思った。静と動、悪と聖性、計算高いビジネス・マンと破滅的な芸術家、自信と諦め、フォークとロック、シャイと外向、虚と実、作り話と事実・・・。便利女の話とか本当なだろうか? インタビュアーの渋谷陽一氏と仲が良さそうなのも以外です。この前、RC SUCCESSIONの"RHAPSPDY NAKED"を聞いていたら、清志郎がMCでこんなことを言っていたけど、このまれに見るシンガーは、生涯に同じことを何度も言っていたのではないだろうか? 一人で道を切り開いてきた彼は、今でも空の上で。

「すごい人気だ。自信がわいてきた」

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天気が良いので、地元の相模原を自転車で散歩をした。通りかかった亀が池八幡宮で二つも願いごとをし、拍手を打った。ぱん、ぱん。するとすべての世界が共鳴した。ぱん、ぱんのヴァイブレーションがすべての宇宙に響いた。そして、御神籤(おみくじ)を引いてみる。「大吉」! ぼくはよく大吉を引きます。昔、富士山の山頂の浅間神社で大吉を引いた時は驚いたのを思い出す。今日、引いた託宣の和歌にこうあった。

「渦を巻く谷の小川の丸木橋
渡る夕べのこゝちするかな」

おお、ぼくは川を渡りつつあるよ。
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今夜、関内にセブンス・アベニューというライブ・ハウスに行ったんだな。すると、いつも町田のライブ・ハウス、ウェスト・ボックスのカウンターでぼくにおいしいジン・トニックを作ってくれたりするいそっち、磯裕子さんが出演していたんだな。あのいつもニコニコしといた彼女がブルーな歌ばかり歌ってこれが良かったんだな。そして、スミ☆アヤコちゃんのバンド、アン、インプロビゼーションをフィーチャーしたロック。この路線、1960年代っぽくておもしろいと思う。今度はオリジナルが聴きたいです。作っておくれ。詞は、かっこつけずに思ったことが詞になるんだと思う。ラストは早野翠さん。スタンダードやオリジナルをピアノで弾きがたる。文句なく、かっこよかった。ぐっときました。

三者三様。みんな、まねじゃない自分の心からの歌。
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今日は、鎌倉まで自転車で行った。往復で70キロメートルぐらいペダルを漕いだ。帰りは道を間違えてしまった。地元に帰りついて、くたくたになって居酒屋で飲んだ生ビールがとてもおいしかった。そんなことより、今日の一番に印象に残ったことは、黄色い本物の野生の蛇を見たこと。川沿いの道を自転車を漕いでいると目の前を、私を捕まえろと言わんばかりに、じゃり道から草むらに入っていく黄色い蛇が見えたのだ。

蛇ってどんなイメージだろう。蛇って、John Lee HookerやBo Diddleyのブルースの詞に登場するなぁ。アダムとイブを誘惑し楽園から追放した輩。オーストラリアの原住民のアボリジーニは虹のことを空にかかる七色の蛇だという。日本では、古くから豊穣神として、蛇を太陽の化身としてあがめてきた。西洋ではウロボロスという神話があり、それは自分の尻尾を咬む蛇で、死と生が結合されて永遠に更新される状態で、完全性や全体性を意味するのださそうだ。

蛇って、かわいいけど恐い、恐いけどかわいい不思議な生物だと思う。
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ショーケンこと萩原健一の58歳までの自伝、その名も「ショーケン」を読んだ。もしも、1990年を待たずに彼が人生をまっとうしていたら、まぎれもなく、アメリカ映画「エデンの東」のジェームズ・ディーンやポーランド映画「灰とダイアモンド」のズビグニエフ・チブルスキーのような反抗のアイコンとなっていただろうショーケンと呼ばれた人の口述筆記である。ショーケンの若かりしころの主演作「傷だらけの天使」はドラマ史上に残る名作だと思う。しかし、その彼に更に神さまはその後の人生すら与えたのだった。萩原健一という人がこれほどに勉強熱心な俳優であるのを初めて知った。古今東西、ありとあらゆる映画を見て、本を読み、役作りにのめりこんでいた彼を知った。彼のバンドのDONJUAN ROCKN' ROLL BANDがカルロス・カスタネダの「呪術師と私 - ドン・ファンの教え」から取られたなどという、ぼくにとって意外なエピソードがいくつも披露される。そして、この本を今は亡き中上健次ならば、その語り言葉の力と現代の神話のよううな物語性によって絶賛したのではなかろうかと思わせるほど、おもしろかった。

今、根っから自由人のショーケンは、若い頃の薬物依存の後遺症からなのか満身創痍の状態で仕事待ちの状況であって、日々自己鍛錬に励んでいるという。それでも、ぼくは、人の何倍も自由に生きてきて、たくさんの人から愛されてきた、ピカレスク・ロマン、悪漢小説の主人公のような彼の人生が少しうらやましい。復活を切に願います。

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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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