えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

entry_top_w.png


ミュージシャンの久保田麻琴さんが紀州熊野を旅しているとその熊野古道の山奥で狼の遠吠えの声のようなものを聞いたそうだ。その声の方に近づいていくと、その声は、山で働く人の神への祈りの声だったそうだ。それから、歴史に立ち上らない日本の音楽を聞きたいと久保田麻琴さんは思い、友だちに話したところ、その友だちから、ぜひ、沖縄の宮古の島々を訪ねるといい、と言われた。かくして、島々への旅は始まり、その島々で古い、けれど、今も生きている祈りの唄を聞く。そのドキュメンタリーが映画化されてこの大西功一監督の「スケッチ・オブ・ミャーク」となった。

久保田麻琴さんは言う。これらの祈りの唄は消えてしまうかもしれず、だからこそ、いてもたってもいられず、残しておきたい、そして、後世の人に、いつでもここに戻って来れるんだよ、と伝えたい、と。この映画を見ながら、現の世と神の世が溶け合った夢の世界のような目眩を感じる時がいくつもあった。と同時に、ぼくも久保田麻琴さんと同じく、過酷な人頭税に痛めつけられた過去かを持つこの宮古の島々の島唄に、アメリカ南部のリアルなブルーズやゴスペルのような息吹すら感じたのだった。

ところで、この映画の中で一番好きなシーンは、放し飼いの馬が舗装された道に飛び出して来て、走り去っていく場面。なぜか胸がむしょうに熱くなった。

http://sketchesofmyahk.com/
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


降旗康男監督の「あなたへ」を見ました。主演は高倉健。渋くてかっこいなぁ。その死んだ妻役に田中裕子。おばちゃんになっても田中裕子はやっぱなんかかわいいなぁ。物語は妻の遺言の手紙を持っての富山から長崎へ旅するロード・ムービーです。映画に写された日本のありきたりの日常が美しく、とても愛おしいものに感じました。

http://www.anatae.jp/
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png
2012年09月15日
■小田急相模原スクールオブロック 2012年09月15日(土) OPEN 19:00- 弾き語り
わしゃ、また、スクール・オブ・ロックで弾き語るぞ。梅谷英之さん、cest rigoloさんのタイバンでロッキンな夜になるでしょう。見にきて、歌、聴いて、いっぱいお酒飲んでくんろ。

スクール・オブ・ロックのブログ
http://blog.goo.ne.jp/ryusisekine
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


重い障害を持って生まれてきたいんやくりおくんが不思議なことを話した、そのお話をりおくんのお母さんが書きとめ、詩のようにして本にした「自分をえらんで生まれてきたよ」を読みました。この本に書かれている内容には驚きです。ぼくたちは生まれたばかりの小さい時は、大切なことはすべてを知っていて、それを忘れてしまうのでしょうか。美しい言葉とその大切な詩を何度も読み返してしまいました。

http://www.sunmark.co.jp/frame_isbn/978-4-7631-3201-7








entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


東京都写真美術館の鋤田正義展「サウンド・アンド・ヴィジョン」に行ってきた。ミュージシャンのポートレートのオンパレードでした。一番有名なのはデビッド・ボウイのアルバム「ヒーローズ」のジャケット写真かな。有名な写真、多数あり。鋤田さんにとって写真とは憧れであり、美しい思い出なのだと図録でのインタビューで語っていた。鋤田さんの憧れがこちらに伝染してくるようで、大判に引き伸ばされた写真を見ながら、わくわくしてしまう。その原点は初めてカメラを買ってもらって撮った一枚の母の写真。美しい。まったくもって芸術的センスのないぼくだけど、本格的なカメラとか買って、好きなものを撮ってみようか、などと夢見てしまう。

http://syabi.com/contents/exhibition/index-1651.html
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png
来る9月9日(日)の夜、アコースティック・パフォーマンス・コレクション(通称:アコパ)で歌っていますよ。タイバンは美季マドカさん、上村隆さん、Sing-るさんです。アコパは音のすごくいいフォーク系の洋風の居酒屋さんです。とても安くて、おいしいです。日曜の買い物帰りにでもぜひ聴きにきてください。

http://www2.tbb.t-com.ne.jp/acoper/index.html
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


昔、日本テレビで「祭ばやしが聞こえる」というドラマを放映していて、傑作だったと思う。萩原健一主演の事故を起こした競輪選手が再起をかけけて、山梨の富士吉田のあたりで練習に励み、その回りの人たちとのやりとり、などが描かれていた。今、思いおこせば、遠く聞こえる祭ばやしを聴いている趣がなんとも喧騒が過ぎ去った時代を切り取っていたようにも思え、スタイリッシュな映像はもっとも早いロード・ムービーのようでもあった。

そのロケに使われた民宿があると聞き、いつかは泊まってみたいと思った。その民宿、鱒の家に偶然、泊まることができた。茅葺きの古い民宿は、富士山を景色に構えた陽光に照らされ、明るくて懐かしい陽だまりのようにそこにあった。宿に着いて荷物を置き、外に出かけた。宿に向かう道の通りがかった小学生の女の子にこんにちはと声をかけられ、こんにちはとぼくは返した。そして、観光地にもなっている忍野八海のそのあたりを散策してみた。手垢についた言葉で恐縮だが、なんとも癒しの気が満ち溢れているようなのだ。この空気は以前にどこかで経験したことがあるなと思い、思い出をたぐり思い出した。一つは長野県の安曇野にある大王わさび農園、一つは同じく長野県の戸隠神社とその参道。この忍野八海を含めてどこも清き水のせせらぐところだったのだ。ぼくがいやされるところはそのような清き水の地であるらしいことを発見しもした。ぼくは忍野八海を三番目の小さな清き水の聖地であると位置づけた。

さて、宿に戻り、風呂に入り、そのあと宿でぼーっとしていると、どこからともなく、ピアノの音が聞こえ、それはベートーベンの「エリーゼのために」を練習しているようなのだ。多分、さっき挨拶した女の子がピアノの練習をしているのだろう。泊まるところは二階になっていて、一回が食事をするところとなっていた。大広間にいくつかのちゃぶ台が置かれ、そこで鱒料理をいただいた。おいしかった。食事をした大広間は田舎の大広間そのままで、その広間にに神棚や仏壇も置かれ、賞状や、富士山の絵や写真、代々の御父堂、御母堂の写真も飾られている。子どものころ夏休み遊びに行った、父、母の田舎の生家が思い出され、むしょうに懐かしい空気がそこにあった。部屋に戻りテレビを付けたのだけど、そのテレビがやはりとてもつまらなく、今いる宿にも合っていないと思って三十分ほどでテレビを消してしまった。簡素な照明に照らされた池で小さな鯉の泳ぐ庭園を眺める。眠くなり、早々と眠ってしまった。

翌朝、目覚めると、また「エリーゼのために」が聞こえた。忍野八海と鱒の家の小さな旅でした。
entry_bottom_w.png
<< 前のページ 次のページ >>
[351]  [352]  [353]  [354]  [355]  [356]  [357]  [358]  [359]  [360]  [361
plugin_top_w.png
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
4 7
12 13
16 18 21
22 23 24 26 27 28
29 30
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
えいちゃんのお奨め

ライブのお知らせ

ぼくのTwitter

plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新コメント
[05/19 Pg Soft]
[05/04 ペコ]
[12/23 ロンサム・スー]
[07/27 gmail account]
[08/29 えいちゃん]
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
ブログ内検索
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新トラックバック
plugin_bottom_w.png
Copyright えいちゃん(さかい きよたか) by えいちゃん All Rights Reserved.
Template by テンプレート@忍者ブログ