えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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鄭義信監督の「焼肉ドラゴン」を見た。

この映画の舞台となる場所をを見つつ、かつての日本にこのようなところがあったのかとびっくりしてしまい、そこは中上健次の小説の世界の中の「路地」と呼ばれるようなところでもあるような気がした。中上はインタビューで、「路地」はどこにでもある、世界中にある、そこはボブ・マーレイが"Get Up, Stand Up"と歌っていたようなところだと言っていた。

話は「焼肉ドラゴン」に戻り、映画を見ながら、いつか、この映画の主人公は、三姉妹を演じる真木よう子さん、井上真央さん、桜庭ななみさんや哲男を演じる大泉洋くんではなく、父、龍吉を演じるキム・サンホさんではなかと思い始めていた。その静かな、寡黙な姿は、なぜか、激動の時代にもまれながら、故郷を後にして生きてきた自分の父にダブって見え、胸がつまりました。

父さんには、帰りたいけれど、帰れるところはもうないんだよ、のセリフに泣いてしまう。

映画『焼肉ドラゴン』公式サイト
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鎌倉の天園ハイキングコースを時計回りに山道と市街を歩きました。北鎌倉駅、建長寺、半増坊、天園、瑞泉寺、鎌倉宮、杉本寺、報国寺、鶴岡八幡宮、鎌倉駅というコース。紫陽花がきれいでした。報国寺は混んでいた。うまく、写真には撮れなかったけれど、鶴岡八幡宮では結婚式に出会いました。文金高島田に角隠しの花嫁さんがきれいでした。梅雨の始まり、その午後のひと時は空が青くさえわたっておりましたよ。

建長寺


半増坊

天園

瑞泉寺


鎌倉宮

杉本寺

報国寺


鶴岡八幡宮
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看護師であられ、高野山真言宗の僧侶でもあられる玉置妙憂さんの著した「まずは、あなたのコップを満たしましょう」を読んだ。平易な言葉で書かれた生きること、死んでいくことについての本。そして、読んでも、いろんなもやもやは取れずにいるぼくに、妙憂さんは、それでいいんですよ、とやさしく声をかけてくれているようなのです。

命のことを粒のエネルギーというこのお坊さんは、夫の死をきっかけに高野山に行かれ、修行をし、僧侶であるとともに看護師の仕事も続けておられるという。友だちのヨガ教室の先生であられるきららさんも粒とよくおっしゃっておられるのを思い出し、ぼくはその昔、紀伊半島の山の中の宗教都市、高野山を旅した時のことを思い出す。金剛峯寺に胎蔵曼荼羅と金剛界曼荼羅のかけられた部屋があり、ぼくと旅の数人がお茶を飲みつつ、両界曼荼羅を見つつ、休んでいると、一人の剃髪した女の僧侶が現れたのです。その御方はぼくたちに、こんなことを語られたのです。

「わたしには超能力のようなものはございませんよ。さあ、この胎蔵曼荼羅をご覧ください。真ん中には大日如来がおはしまし、そのまわりを菩薩がとりかこみ、さらに一番外には犬や鶏も描かれております。真ん中にあられる仏様が一番偉くて、まわりの獣や鳥たちが劣っているなどということではございません。どのものたちもすべて尊く輝いておられます。あなたがたもその一人でございますよ。よい旅をお続けください」





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TOHOシネマの「午前10時の映画祭」で黒澤明監督の「用心棒」を大きな映画館のスクリーンで見た。おもしろかった。

これがマカロニ・ウェスタンと呼ばれるセルジオ・レオーネ監督らのイタリア製の西部劇の源流というか元ネタとなった映画が日本の黒澤映画だったのを、実際の「用心棒」を見て了解してしまった。ストーリーどころか、その映像のタッチとか、セリフとかそっくりというか、真似に近いような多大な影響です。

スティーヴン・スピルバーグの最も尊敬する映画監督が黒澤明であることは広く知られていることだけど、先にあげたセルジオ・レオーネ、そして、フランシス・フォード・コッポラも黒澤への敬意を隠さない。世界のクロサワです。

さて「用心棒」に戻り、桑畑三十郎を演じる三船敏郎がすごくかっこいい。朴訥だけどユーモアのある語り口、どこにも属さない一匹狼の風来坊だけど、剣は滅法、強くて、弱いものはやさしく、義にまっすぐで、どこかやさぐれ。憧れるな。

用心棒 4Kデジタルリマスター版」上映作品詳細 - 午前十時の映画祭9 デジタルで甦る永遠の名作
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中村元さんの訳した仏典「ブッダの 真理のことば 感興のことば」を読む。インドのパーリー語で書かれた古いブッダに関する書物は中村元という顕学により美しく平易な日本語となっていた。この本を読んでみたいと思ったのは御神籤でひいた大吉の言葉が仏典からだと知ったことにもよる。

「無益の句なる一千語よりも、聞きて安隠を得る一つの益ある句を勝れたりとす」

さて、中村さんはどう訳しているのだろう。

「無益な語句を千たびかたるよりも、聞いて心の静まる有益な語句を一つ聞くほうがすぐれている」

読みながら、この「真理のことば」はビズネス・ホテルに聖書とともに引き出しにしまわれている、英語と日本語が併記された本でもあることに気づいた。そうです、布団の中で読んでいると、とたんに眠たくなります。そうして眠ると、青くて清い気の目覚めたやさしい神のような人に出会い、その人なぼくに何かを告げてくれるのかもしれません。「感興のことば 第三〇章 楽しみ」の四九番のことばです。おやすみZZZzzz.....

「われらは何物をももっていない。いとも楽しく生きていこう。光り輝く神々のように、喜びを食(は)むものとなろう」





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五木寛之さんの著した「はじめての親鸞」を読んだ。「絶対他力本願」とか「善人、往生をとぐ、いわんや悪人をや」とか何となくぼくもそんな言葉こそ曖昧に知っていた親鸞についての小説家の目で見た親鸞についての講義録。

知らなことも、もちろんいっぱい。例えば、鎮護国家の仏教から人を救うための仏教への遷り変わりとか、唯円による親鸞の聞き書き「歎異抄」を読むとキリスト教との共通点に驚くらしいとか、親鸞の教えは今でいう被差別部落で初めに熱烈に支持されたとか、晩年は仏教を称える歌謡、和讃をたくさん読んだとか。

それから、金子みすゞの「大漁」を枕に親鸞を論ずるところなどは、五木さんならでは。「大漁」ではないけれど、なにやら親鸞につながっていそうな金子みすずさんの「蓮と鶏」をご紹介いたします。おやすみZZZzzz.....

泥のなかから
蓮が咲く。

それをするのは
蓮じゃない。

卵のなかから
鶏(とり)が出る。

それをするのは
鶏じゃない。

それに私は
気がついた。

それも私の
せいじゃない。




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是枝裕和監督の「万引き家族」を見ました。是枝監督は「誰も知らない」のころからファンです。映画のテーマはの一つが絆ということかもしれないけれど、それだけに収まらず、たくさんのことが小さな舞台に重ねられ、丁寧に描かれている。

是枝監督の映画を見ていつも思うのだが。子どもを描くのが本当にうまい。城桧吏くんと佐々木みゆちゃん、名演技です。

今作は音楽が細野晴臣さんで、それがまた素晴らしい。ラストシーンの後、エンドロールが始まり細野さんのインストルメンタルのテーマ曲が流れ、涙が止まらくなってしまった。今でもいろんなシーンを思い出すとなぜか目頭が熱くなる。

カンヌ映画祭のパルムドール、おめでとうございます。

是枝裕和監督 最新作『万引き家族』公式サイト - GAGA
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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