えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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長谷川博一さんの著した「追憶の泰安洋行 ~細野晴臣が76年に残した名盤の深層を探る」が面白くて、一気に読みました。

細野晴臣さんが1976年に出したアルバム「泰安洋行」とそれと前後した「トロピカル・ダンディー」と「はらいそ」を合わせて、「トロピカル三部作」とよく呼ばれているのだけれど、この「追憶の泰安洋行」は、「泰安洋行」を真ん中にすえつつ、「トロピカル三部作」を当時のさまざまな関係者へのインタビューも含めて、ありとあらゆる角度から深く掘り下げたもの。日本のロックの黎明期にロックのリズムや様式から逃れようとして、この「トロピカル三部作」が生まれ、これらはぼくは未だに聴き続けている三枚のアルバムなのです。

この「追憶の泰安洋行」では、鈴木茂さんや久保田麻琴さん、矢野顕子さんらの錚々たる有名ミュージシャンの当時のことを思い出した貴重なインタビューも読めます。

最終章である「最終回 ぼくと君のララバイ」の前の章に「第27回 細野晴臣が明かす名盤の記憶 その2」にある長谷川さんのオンラインでの質問に答えての近ごろの心境を語った細野さんの言葉は深く、ぼくに何かを感じさせ、これからもぼくに、ある意味でたんたんと普通に生きていかなかればと思わせるものでもありました。

とても私的な質問をさせてください。僕は個人的には3・11東日本大震災の前と後では、まるで戦前と戦後のように日本の姿は変わったと感じています。(略)
「(略)3・11の前と後、全く同じです。自分を覚醒させた現象です。今も時々、トラウマにもなった地震警報を再生すると覚醒します。好きだった日本と日本人に疑問が生じた事件でした。そして今は人類が未経験の衰退時期に来てる感じです。そういう社会に影響されつつも、淡々と好きな音楽に没頭できる自由を噛みしめようと思います」

三段組のこの本は読みごたえがあり、すばらしい内容で、アートワークも美しく、貴重な写真も載せられています。そして、「追憶の泰安洋行」は長谷川博一さんの遺した最後の本にもなりました。

Yellow Magicよ、永遠なれ!






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Bob Dylanの新しいアルバム'Rough And Rowdy Ways'を聴きました。Rock'n' Rollをゆりかごにして、BeatlesやBob Dylanらによって半世紀以上前にFolkでも、Countryでもなく、Bluesでもなく、Rhythm and Bluesでもなく、やっぱRock'n' RollでもないRockという音楽が生まれたのだと思う。一人、Bob Dylanは'Rough And Rowdy Ways'で前人未到の境地に達したようなのです。この詞と歌、サウンド、かっこいい! 素晴らしい! 日本版に付いていた歌詞カードと中川五郎さんの訳詞を見つめながら、何度も繰り返して聴きます。






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かかりつけの医師から新型コロナウィルスについて、いろいろと説明を受けました。イタリアで大量に罹患し、イタリアは国民皆保険の国で、ちゃんとしたデータが世界の医学界に出回りはじめているそうです。イタリアは医学の先進国でもあるそう。

この新型コロナウィルスは肺胞ではなく間質がダメージを受け重篤化すること。この新型コロナウィルスで発症するのは、10%ぐらいの確立で、残りの90%は無症状であること。発症するのは次の3パターンが多いそうです。

・80歳以上
・心臓や肺に何らかの疾病のある人もしくはあった人
・糖尿病患者

気を付けましょう。
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赤木雅子さんと相澤冬樹さんの共著の『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』を読了した。

ぼくは数社、転職を経験しているのだけれど、ある会社で独占禁止法違反の片棒というか、つかいっぱしりをさせられたのを思い出した。ずいぶん昔のことになってしまったけれど、公正取引委員会からの事情聴取があれば、思い出すことは応じようとも思う。不正がはびこる社会や会社、組織って本当に嫌なものだな。

二年前に近畿財務局の職員が自殺したというニュースを新聞で見た時は、何かただならぬことが国家ぐるみで起きているなと思い、「総理大臣」という歌を作って、今でも歌っている。その自殺した職員の連れ合いの赤木雅子さんが勇気ある行動を起こし、世界を変えようとしている。応援しています!

不謹慎にもこの『私は真実が知りたい』は、赤木雅子さん役をきょんきょん(小泉今日子さん)が主演して映画になるとよいとも思った。プロデューサーの河村光庸さん、どうですか?

楽しい読書とはならないけれど、この『私は真実が知りたい』は読むべき本だ。







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薬師池公園へハス田を見に行った。二週間前と同じく数輪、咲いていた。昨年は一斉に花開くことはなく、ぽつぽつと咲いたのみだったそうだ。人のもたらした環境の変化、いわゆる地球の温暖化は自然をどう変化させて、生きものたちはどうなってしまうのか? 日本でも四季は希薄となり夏と冬だけになりつつあるのだろうかな? 二週前はここにアオサギが来ていたのだが、いなくなっていた。


ここの来るといつも行く公園の隣の普光山福王寺野津田薬師堂にお参りをした。町田市最古の寺院はいつもと変わらず、人もいなく、ひっそりと静まっていた。


御神籤をひくと大吉。

「第九十番 大吉
 一信天に向かって飛ぶ
 秦川舟自ずから帰る
 前途好事を成す
 応に貴人の推を得べし
 
 心を一つにして誠の志ざしあらば天に通じて出世すべし、
 宝を積んだ新しい舟が帰る、徳を積んだ人は前途ゆくさきに吉事が出来、貴人の推とは目上の人の眼鏡におうてすいせんせられ大いに出世するなり」

ゆめゆめうたがふことなかれ


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山中湖にドライブに出かけた。道志道から山中湖に向かい、富士山を雲で隠した山中湖に着き、徳富蘇峰館に隣接する一番の目的のいつか訪れてみたいと思っていた三島由紀夫文学館に行っみたのです。


壁一面に飾られた三島由紀夫の著した単行本を見ると、それはそれは多彩、多作な人気作家だったことを実感した。隣の徳富蘇峰館の企画室では「転生する詩的宇宙 ~ 21世紀文学としてのMISHIMA ~」が会期延長されて開催されていた。なんと、遺作の「豊饒の海」と同じ題の詩集を三島は敗戦直後の昭和二十一年に発表しようとしていて、原稿用紙の表紙扉のみ残っていて、詩そのもは散逸したか何かで残されていない。「豊穣の海」が詩としてではあるけれども、こんなにも初めから構想されていたことに驚く。その「豊穣の海」が、月の裏側にある大きな一滴の水もない干からびた海であることを聞かされた日本文学研究者のドナルド・キーンは戦慄をおぼへ、鳥肌がたったといい、詩人の高橋睦郎は三島を巨大な虚無だという。あの三島の起こした事件と自死の後、その事件を多くの文化人や政治家、三島が懇意にしていた自由民主党内の右翼の側に立つ人たち、石原慎太郎、中曾根康弘らも含めて、狂気の沙汰だと無視をしたらしい。ぼくの知るところ、二人の作家のみがあの事件について真摯に応えている。武田泰淳の「富士」と大江健三郎の「みずから我が涙をぬぐいたまう日」。何かに急きたてられるかのように、短い生涯で物語を書き続け、その虚無か何かを逃れようとしてなのか、物語の主人公であろうともした人、三島由紀夫。

山中諏訪神社でお参りをし、ほうとうを食べ、三国峠の峠道の方から帰ってきた。


帰ってくると東京都の新型コロナウィルスの感染者が286人、神奈川県では48人だとテレビのニュースをしていた。首都圏からの県をまたいだ行き来は自粛を要請されて当然かもしれない。でなければ、あの数週間前の自粛は何だろう、ただの政治のパフォーマンスだったとなりはしないか? その自粛には粛々と従うとしても、たまに行く下部温泉の旅館がつぶれてしまわないか心配だ。

文を書くアクティビストでもあった三島由紀夫。未知のウィルスがはびこり、毎年、災害に見舞われ、腐敗している政治、そんな今に、生きていれば三島由紀夫は何を書いただろう?

三島由紀夫文学館**Mishima Yukio Literary museum**




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柳宗悦の「民藝四十年」を読了しました。「柳宗悦」と書いて「やなぎむねよし」と読みます。

テレビ番組の「何でも鑑定団」とは違う「民藝」がこの本にはあります。柳は万葉集に多くの読み人知らずの歌があるように、無記銘の工芸品の美を説き、それを民衆の工芸の意味の「民藝」と名付けた。美は作るものではなく、美は生まれるものだと柳はいう。歌も作るものではなく、生まれるものかもしれない。

この「民藝四十年」には様々な著作が収められ、「朝鮮の友に贈る書」から始まり、「木食上人発見の縁起」、「民藝の趣旨」、「琉球の富」、「手仕事の国」、「美の法門」に至る柳宗悦の情熱がいっぱいつまっています。柳宗悦は柳田國男とならぶ、明治、大正、昭和を駆け抜けた、日本を愛する思想の巨人であったと思いました。






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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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